チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

シルバ-を磨く

2013年12月31日 05時50分33秒 | 日々のこと

晴れ、11度、46%

 香港の祭日は、クリスマスに25、26日と続けてありますが、お正月は元旦のみです。なんといってもクライマックスは旧正月、それでも、ニューイヤーイブは結構な賑わいを見せます。2日からは、町中いたって普通の生活に戻ります。

 私はやはり日本人ですから、年末ともなれば気ぜわしく、ただでさえ歩くのが早いのに、拍車をかけたように小走りで用事を片付けます。狭い家の中をあちこち隅まで覗き込み、要らないもの使わないものをポンポン捨てたりするのも、大掃除という名目があるからです。それでなければ、お菓子の缶や可愛い包み紙、そんなものが家中にあふれてしまいます。時間制限があるので、きっぱりと捨てれるのでしょう。あちこち空間が出来ます。この空間、心の余裕にもつながるなと思うのですが、またしばらくすると、働き蜂のようにせっせと何やらかにやら、家に持ち帰り、気が付けばまた空間が無くなっています。

 年末の主婦の仕事は、ほとんどが立ち仕事です。そんな中、ドンと座って出来るのが、シルバ−磨き。毎日使えば、磨く必要など要りませんと、仰る方もありますが、毎日使っていても鈍い光に変わりますし、フォークの先だけは黒く変色してしまいます。熱いお肉にグサッと突き立てるので、熱による変色だと思います。大きなシャンパンクーラーなどは、専用の液体を使いますが、口に入れる物たちは、シルバ−クロスで磨くだけです。 磨けば簡単にピカピカと光ってくれます。確かに、専用のクリーナーもシルバ−クロスも使えば、その後手がかさ付きますが、私の手は働き者の手です。そんな汚れもかさかさも、ものともしません。手荒れより、ピカピカと光るシルバーを見る方が好きです。

 ちょっと立ち仕事に疲れたり、物事の段取りが就かなくなると、座って、ゆっくりと磨きます。頭の整理も出来ますし、磨き終わった後は気持ちも清々しくなります。

 掃除は、物を磨くものではなくて、きっと、自分の心を磨くものなのでしょうね。

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口紅、頬紅

2013年12月30日 05時49分15秒 | 日々のこと

晴れ、9度、61%

 一年に、1本使うか使わないかの口紅が、底をつきはじめました。クリスマス前の街は、人が多すぎて出来るだけ控えたい、クリスマス明けると早々に、お店に向かいました。

 定番の色はありませんが、赤系のテカテカ光らないものがあれば充分です。使い慣れたシャネルの店で、赤系は全部売り切れと聞きました。実はついでに11年も使った頬紅も買うつもりでした。結局、香港島のシャネルの店全部を廻るはめに、ところが、全店赤系の口紅は売り切れていました。なんだか、頬紅を探す気も失せて、つい隣にあったディオールの店に入りました。

 初めて使った口紅は、ディオールの51番、40年近く前のことです。ディオールの口紅の容れ物は白に紺のラインが一本入った、それはシンプルなものでした。蓋をとると、ほのかに甘い香りがします。その51番が、廃版になって以来、ディオールのものは使ったことがありませんでした。というか、口紅しか使わなかった20代、30代、そんなにお高い化粧品など買いませんでした。売り場のお姉さんに付きまとわれず、ゆっくりと選べる空港のデューティーフリーで買ったッシャネルを使いはじめて10年位でしょうか。赤系で気に入ったのがあれば、よしとしています。

 入ったディオールのお店は、シャネルより人も少なく、(シャネルの店は中國からの観光の人が一杯でした。)頬紅の数も多いような気がします。一番のお目当ての口紅、赤という赤を並べてもらい、色比べです。口紅のシリーズも沢山あります。その中で取り上げた1本、あら!初めて使ったディオールの口紅と同じ匂いです。匂いも懐かしさを呼び戻します。いい具合に、好きな色目も見つかりました。

 頬紅は、朝一度だけ、両頬にひと掃きするだけです。それでも、きちんと数えるとちょうど11年使ったことになります。よく持ったものです。買った時は新色でした。だから、この11年ずっと私は新色を使っていると、思い続けていました。いい気なものです。シャネルで見た頬紅、全部で12色しかなく、最近流行のパールが入っています。どうもねえ、私には向きません。ディオールは、パールなしの明るめの色のものもありました。こんな小さな買い物でも、手に入れるとホッとします。たまには別の店をのぞくのもいいものです。

 さて、家に帰って、口紅と頬紅もパッケージを開けててみると、 口紅は見出し写真の左手がディオールのものです。なんとディオールの容れ物は、ケバケバしています。毎日使うものです、容れ物ひとつでその日の気持ちが左右されることもあります。手にとって、空気のように何も感じないか、握りしめて今日またよろしくって言えるか、そのどちらでもありません。まあ、見慣れるかな?口紅も、頬紅もなくなるまで、毎日私のお供です。容れ物には不服ですが、顔に乗る色目は気に入っています。新しい物は、小さくても気分高揚にうってつけです。

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クリスマスプディング

2013年12月29日 05時15分49秒 | 日々のこと

晴れ、9度、43%

 香港は、10数年前まではイギリス領でしたから、クリスマスともなればイギリスのクリスマスケーキ、クリスマスプディングがイギリスよりたくさん入ってきます。日本では、馴染みの少ないクリスマスプディングです。牛の脂をたたいてブランデーに付けた果物やナッツを焼き込んだケーキーで、今のようなドーム型になったのは、そう昔のことではないようです。 ディケンズの小説にも出て来るこのクリスマスプディング、美味しいという人が少ない代物です。3年近くブランデーに付けた果物を使って、このケーキを焼いていたことがありました。喜んで食べるのは、私の母と私だけ。香りはブランデーに様々なスパイス、シナモン、グローブ、オールスパイスなどを使います。ナッツや果物は好みで。このケーキは、一度蒸しなおして、アルコールを飛ばして、フランベしたりして食べます。ブランデーバターを添えるのもこのケーキです。

 蒸し直すために、 こうした陶器の容れ物に入っています。さらしの帽子は露除けでしょうか。我が家は、2,3年に一度、主人など全く口にしないクリスマスプディングを買います。縁起物ですから、結構なお値段です。何故買うかといえば、この陶器の容れ物です。このMASONが作るアースウェアーをずっとモモさんのご飯入れとして使っています。ところが、食事中に興奮したモモさんが、転がしてひびが入ります。仕方なく、クリスマスの時期を待って、新しい物に買い替えるわけです。

 今年は、ボキシングデーの26日にクリスマスプディングを暖め直して、食べました。主人も、ほんの少し。この新しい陶器のボールをモモさんにおろすのは、来年のお正月です。

 香港でも、陶器の容れ物のクリスマスプディングは、だんだん数少なくなりました。暖め直すのも電子レンジでチンとするからでしょう。大きさもだんだん小さくなりました。ここ、2年ほどは、クリスマスプディングよりパネトーネの方がお店の店頭に並ぶ数も増えました。確かにパネトーネの方が、さっぱりと食べれます。日本で、よく見られるクリスシュトレインは、まだ、香港では数少ないお菓子です。

 ひびの入ったボールが2つほどあります。なんだか、久しぶりに自分が作ったプディングが食べたくなりました。年が明けたら、来年のクリスマスのために、果物を漬け込みましょう。

 

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フランスの栗 ローストチキンおまけのカトルカール

2013年12月28日 05時54分13秒 | 料理

晴れ、9度、52%

 ローストチキンのお腹に詰めるものに毎年頭を痛めます。私は普通のブレッドクラムやチキンの内蔵を詰めたものが好きですが、主人がどうもお好きではありません。詰め物をするのとしないのでは、焼き上がりの姿が違います。やはり丸々としたローストチキンは最高です。昨年は、マッシュルームばかりを大量に詰め込みました。これまた、きのこの香りで美味しかったのですが、物足りない。そこで、 今年は、真空パックされ、そのまま食べられるフランスの栗とマッシュルームを半々にしてみました。 

 フランスの栗は、日本の栗とちょっと食感が違います。日本の栗のホロッとした栗でなく、もっとねっとりとした感触です。色も、やや茶色で黄色くはありません。ここ中國の栗は色も食感もそのちょうど中間です。このフランスの栗を食べる度に、モンブランもフランスの栗と日本の栗で作ったものでは、味が違うだろうなと思います。私は、どちらの栗も甲乙付け難く、美味しいと思います。

 ハーブと一緒に炒めたマッシュルームと栗をお腹にギュウギュウ詰めて焼きます。焼き色、皮のパリパリが身上のローストチキンです。足しげく、オーブンを覗き込みます。だんだんに、チキンが丸く膨れてきます。ローストチキンやローストターキーが、パサパサで美味しくない、というのをよく聞きますが、焼き上がりのチキンもターキーも、ジューシーな身でそれはとても美味しいものです。焼き上がって、5分ほどは切り分けずに落ち着かせます。それ以上時間が経つと皮は湿っぽくなり、がっかりしてしまいます。つまり、焼き上がりを、ガツガツ食べると美味しいということです。中の栗も、じっくりと火が通ってマッシュルームといい相性です。

 栗が、半パック残ってしまいました。マロンピューレもいいなあ、色々考えましたが、手っ取り早くカトルカールに混ぜて焼きました。パウンドケーキとも言われるバターケーキは、卵の殻付きのままの重さを基準にします。卵二個で100gなら、粉も、砂糖もバターも等量、100g使います。でも、実際このレシピーだと甘すぎると思います。重いケーキのように思われるバターケーキですが、バターを泡立てる位の気持ちで、ホイップすると、随分と軽いケーキに焼き上がります。 ストレートのコーヒーか濃いめに入れたアッサムティーが合いそうな、栗のカトルカールです。

 

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野菜のテリーヌ

2013年12月27日 05時24分47秒 | 料理

晴れ、11度、44%

 お肉のくずを細かくして、蒸し焼きにしたのが初まりといわれるテリーヌです。脂身で周りを固めていれば、日持ちもよかったはずです。昔の人の知恵で出来たテリーヌが、前菜でもてはやされ、白身の魚やホタテの口当たりのよいスフレのようなテリーヌ、挙げ句は、野菜のテリーヌまで作られています。デリカテッセンのコーナーでは、やはりお肉のテリーヌが主役ですが、レストランのテリーヌは随分進化しているようです。

 野菜のテリーヌにも二通りの作り方があります。アスピックゼリーのようにゼラチンで固めるものと、野菜のでんぷん質を利用して圧力をかけて固めるものとがあります。お肉のテリーヌでも蒸し上げてプレスしますが、野菜の場合、軽く火を通した状態でプレスするようです。ゼラチンで固める方が、何となく無難に感じます。

  30センチほどもあるテリーヌ型一杯に、野菜を詰めていきます。野菜類は、芯が残るくらいに茹でてさっと水にとり、変色を防ぎます。なにぶんにも、切り口の模様が楽しみです。

 外側をキャベツで巻くことで、崩れを防ぎます。 この中に詰めたお野菜、かなりの量です。オクラ、アスパラガス、赤と黄色のベルペッパー、椎茸、カリフラワー。赤と黄色のベルペーパーは、オーブンでグリルして真っ黒になった皮を剥いて使います。生で食べても甘みを感じるベルペッパーは、グリルすると一段と甘みを増します。切り口を想像しながら、一段野菜を詰めては、ゼラチンのブイヨンを注いで冷やします。お肉や魚のテリーヌに比べると、野菜の下ごしらえだけで出来るテリーヌです。

 堅すぎるのもうまみがありませんが、 今回は、少し柔らかすぎました。お肉料理の付き合わせに、サラダ代わりに厚めに切って、粒マスタードと蜂蜜のドレッシングで。生野菜よりたくさんお腹に入ります。

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ブッシュドノエル

2013年12月26日 05時58分24秒 | 菓子

晴れ、12度、56%

 初めてブッシュドノエルを食べたのは、35年前のクリスマスでした。息子は6ヶ月、初めて親子3人で迎えたクリスマスです。主人が、六本木のルコントに注文して買って来てくれました。当時は、丸いクリスマスケーキが主流の頃、しかも、クリスマスになると何ヶ月も前から冷凍して作られたケーキが、店頭に山積みされていた時代です。ルコントは日本で初めて、フランス人が始めたフランス菓子屋です。あの頃は注文分しか作っていませんでした。お金のない我が家の唯一の贅沢でした。

 私が作るブッシュドノエルは、生地は東京池上のピエールのレシピから、バタークリームはコルドンブルーのレシピから採ったものです。このスポンジの生地、卵の黄身が11個も入っています。シロップを塗ることなく、ひび割れもせずに巻けるほど柔らかく、粉が少ないのでとても軽い焼き上がりです。

 一方、バタークリームは、モモさんがいますからチョコレートではなくモカのバタークリームです。バタークリームは様々な作り方がありますが、卵の黄身に熱いシロップで火を入れて生クリームも使うこのバータークリームは、ちょっと手間がかかりますが、口溶けがいいクリームです。 メランジュールにかけるには、バターを300gほど使います。ツヤツヤのクリームの出来上がりです。残ったクリームは冷凍庫で保存出来ます。お菓子作りは部分部分を作り、組み立てていく面白さで、料理の面白みとは、また違います。

 以前は、メレンゲできのこを作ったりと、飾りにも凝りましたが、 今年は木こりのサンタさんだけです。実は、この木こりのサンタさん、35年前のルコントのブッシュドノエルに付いていたものです。こんな小さなものまで、海を渡って私たちと一緒に香港にやって来ました。ルコントも、しばらく止めていたブッシュドノエルを今年は発売をしたそうです。

 もちろん、この方も  いつもご一緒にいただきます。

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黒あずき

2013年12月25日 06時11分02秒 | 料理

晴れ、13度、63%

 小さな小さなお豆、黒あずき。初めて見ました。 日本からのお土産です。普通の小豆の3分の一、大納言の4分の一ほどの小さな小豆です。沖縄産と書かれています。

 豆類が大好きです。甘く煮るお豆が主流の日本ですが、お豆を主食とするベジタリアンたちの料理や、スープにお肉との煮込み、サラダやカレーにもお豆を使います。お豆も形ばかりでなく様々な味、香りがあります。それに、お豆は次世代の卵です。栄養価が高いのはもちろんのこと。

 初めて見た黒あずき、早速炊いてみました。もちろんゆで汁は真っ黒、匂いがあずきのそれより野性的です。何かの匂いに似ているのですが、思い出せません。一時間も煮たでしょうか、一粒、口に放り込みました。ちょっと硬めの皮の下から優しいあずきの味がします。あずきより個性的です。さて、何を作りましょうか?袋にはおはぎやお団子にと書かれています。餡にするのは、もったいない。ちょうど、日本のおいしいカボチャもあります。冬至ですし、いとこ煮を作ってみました。普通のあずきなら、カボチャと同じような食感ですが、皮の硬さや香りから、黒あずきは、従兄弟よりちょっと遠いはと従兄弟のようです。

 一度、煮こぼしているにもかかわらず、皮の色素がカボチャにまで移っています。カチカチと噛みしめながら食べていると、この匂い思い出しました。紅米の香りです。きっと、黒や紅の色に由来する香りに違いありません。

 沖縄の特産物かと思いきや、日本全国で少量作られる中国原産の豆だそうです。沖縄では、祝い事の料理に使われている縁起物のお豆です。紅米と同じ匂いがしたその張本人は、アントシアニンでした。アントシアニン、花の色を青く改良する時に使われると聞いたことがあります。抗酸化作用もあるとのこと、冬至に縁起のいいものをいただきました。

 日本中にも、もちろん世界中、知らないお豆がまだ一杯あります。新しいお豆との出会いも、私の楽しみのひとつです。

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サブレ ココ

2013年12月24日 06時02分03秒 | 菓子

晴れ、12度、59%

 我が家の定番のクッキーは、二種類。ガレットブルトンヌとサブレココです。

 オーブンを使った洋菓子作りは、やはりクッキーから始まりました。大きなオーブンもありません、オースターの庫内の広いオーブントースターが、オーブンの使い始めです。クッキーが、焼けてせいぜい8枚ほどだったでしょうか。チェッカーボードや渦巻きのクッキー、動物の形の型抜きクッキー。クッキーは、何かと便利です。お腹がすけばお口にポイ、ちょっと、お礼に添えることだって出来ます。なんといっても、日持ちがするのが一番です。不意にみえたお客様、お茶菓子がなくて困ることもありません。

 我が家定番のクッキーは、色々作ったクッキーの中でもバターが多いクッキーです。サブレというからには、砂のようにサラサラッとした口溶けにならなくてはいけません。ココは、ココナッツです。ココナッツの、内側の白い部分を乾燥させて、細かくフレーク状にしたものを使います。 このクッキーのレシピも空で言えるほど、永年作ってきました。バター 200g、粉糖 80g、卵の黄身 1個分、薄力粉 200g、ココナッツフレーク 200g。

 香港のローカルのお菓子には、このココナッツのフレークを使ったものが幾つかあります。ゼリーに振りかけてあったり、お団子にまぶしてあったり。おかげで、このクッキーを作るのにココナッツのフレークをわざわざ探さなくても、簡単に近くで手に入ります。香港から南、南アジアのローカルのお菓子によく使われるココナッツフレークです。

 そのままでもココナッツの香りがするのですが、焼くと、堪らないないくらいに家中に香りが拡がります。高温で短時間で焼き上げます。こげ易いクッキーです。周囲に焼き色が付いて来たら焼き上がり。

 我が家のクッキージャーに入れて、そのまま室温でひと月は充分持ちます。 湿度の高い香港です。ふたをする時に、小さなレースペーパーを挟むと湿気も予防出来ます。さあ、これで不意のお客様にも慌てません。

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山羊のチーズ

2013年12月23日 04時49分41秒 | チーズ

曇り、11度、74%

 山羊の乳から作られるチーズはシェーブルといわれます。牛の乳から作られるチーズに比べると、山羊や羊のチーズは、馴染みがありません。それもそのはず、乳自体の生産量が圧倒的に少ないからです。チーズの歴史から見ると、牛のチーズより遥か以前から作られていた山羊や羊のチーズだそうです。

 30年ほど前、初めて食べた山羊のチーズ、黒い灰が被ったピラミッドと通称があるものでした。匂いがあるなどと言われていただけに、少し怖々とナイフを入れました。匂いがあるは酸味があるのかと想像したり、モロッと崩れるようなチーズを想像したり。外はやや固めですが、中は柔らかく、確かに牛のチーズとは違った匂いはありますが、酸味のあるような匂いではありませんでした。

 当時は、さほどチーズの知識も持ち合わせていませんでしたし、日本のデパートのチーズコーナですら、乏しい種類でした。食べていくうちに、チーズのことを調べていくうちに、山羊のチーズは随分身近になりました。

 山羊の出産は1月から3月にかけて、つまり、山羊のチーズは通年作られるものではなく、旬があるのです。3月から5月がフレッシュ、それから熟成されたチーズが9月頃まで出回るのだそうです。ところが昨今、いつでもある山羊のチーズ、乳を冷凍して作ると、本で読みました。熟成が進まないうちは、ホロホロした状態で、やや酸味があるそうです。ところが、時間をかけて熟成させると、匂いも飛び、しっとりと柔らかくなります。私はまだ、フレッシュな山羊のチーズを食べたことがありません。少しねっとりとした熟成された山羊のチーズは、風味こそ違え、牛のチーズと差して変わらなく思います。

 山羊の乳は、人間の母乳に一番近いといわれ、母乳が出ない人のために代用品として、ベビーフードのコーナーに粉末が売られていることすらあります。犬たちにも、牛の乳はカゼインが強いので凝固するため不向きですが、山羊の乳なら心配ないと聞きました。

 サントモールという山羊のチーズ、  10センチほどの円柱形です。程よく熟成が進んでいます。中心部分は、色も白く歯にまつわりつきます。どんなワインにも合うチーズのようです。外の白カビも刺すような味はありません。サラダと一緒に美味しくいただきます。

 山羊のチーズは、その乳の性質からも、大型なチーズは作られません。どのチーズも、手のひらに載る大きさです。形も様々、ブドウの葉っぱに包まれた可愛いものまであります。荒れた山地を上り下りしながら山羊が蓄えた乳をいただいています。ローズマリーやタイムを食べた山羊の乳のチーズは、とてもいい香りだそうです。いつか、巡り会える日を楽しみに。

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パグのフォトフレーム

2013年12月22日 06時01分08秒 | 日々のこと

曇り、12度、63%

 香港島セントラルから山むきに延びるエスカレーターがあります。世界一長いとも言われるエスカレーターです。セントラルから乗って、ものの3,4分で、左手に古い三階建ての細長い中國的な建物がみえます。香港映画「恋する惑星」のロケにも使われた建物です。5年ほど前までは、映画や、テレビの撮影のためだけに使われていました。天井の高い部屋に、道に面して狭いベランダが付いていて、古い香港の普通の人の生活を彷彿させる建物でした。場所は人目につく一等地、香港の土地の高騰です、とうとう、お店がテナントとして入りました。香港にしては珍しい、北欧やイタリアからの椅子やソファー室内インテリアを扱う店です。日本のものでは、柳宗理のバタフライチェアーがあります。今の場所から遠くないところにオープンしたのは10年以上前のこと、主人が、私の初めての携帯に、スウェーデン製の白いフェルトで出来た天使の形をしたケースを買ってくれたお店です。スウェーデンのものなど、当時は本当に珍しい香港でした。

 このヒルサイドエスカレータ、主人は朝晩、私など3,4回上ったり下りたりに使います。このインテリアのお店のショーウィンドーに、ちょっとサイケなパグの絵が置かれたのは、先月の終わりごろのことでした。 2階にはパグ、3階にはパピヨン。主人が、値段を調べて来て欲しいとおっしゃいます。毎日通るのに、値段を聞かないままいました。だって、我が家の壁という壁、もう額で埋まっています。私の刺繍、ダリやマチスのポスター、ローランサンのエッチング。飾る場所もありません。それに我が家には、可愛いモモさんがいますからね。

 それでも、一応値段を聞くと、日本円で4万を切るくらいです。出張中の主人に知らせると、買いなさいと言って来ました。モタモタしてましたが、昨日、思い切って買いに行きました。キャンバスに描かれたオイルペイントです。デザイナーのサインもありますが、ドイツから輸入したものだそうです。思ったより随分軽いので、ハンドキャリーでエスカレーターを使って我が家に。

 さて、どこに飾りましょうね?主人が休むベットの前の壁には、4枚の刺繍の額がありました。80センチ正方もある大きなパグのフォトフレームです。充分な空間はここ以外にありません。

 よく見ると、奇抜な色遣いですが、パグの表情がよく出ています。可愛いわね。今晩出張からお戻りの主人、これから毎日、このパグの絵と向き合って眠りに着き、朝一番に目に入るのはこのパグの絵です。でも、ご自分の選択ですから、それもまたいいのでは。パググッズは買わないといいながら、またしても大物のパグの絵を家に持ち込んでしまいました。

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