チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

靴袋

2013年02月28日 06時04分03秒 | 日々のこと

小雨、18度、93%

 我が家は、20年以上も家の中でも靴を履いています。香港のマンションの作りは、日本のそれとは違いますから玄関なんて存在しません。ドアを開けたら、リビングです。一番困るのは、靴の収納。ウォークインクローゼットなどシャレたものもない狭いスペースです。しかも、40代の頃の私、やたらに靴を持っていました。

 靴袋というものの存在は、まだ学生の頃何かの雑誌で、旅行用にネルの布で靴袋を作ると便利という記事で知りました。旅行用ではありませんが、手持ちの少ない靴にカーテンの残り布で靴袋を作りました。残り布で作りますから、いろんな柄があって楽しく、確かに旅行ならずとも、コンパクトに靴が仕舞えます。

 靴を買うとついて来る靴袋、今ではほとんどの靴についている靴袋です。初めて、靴袋がついた靴を買ったのは、亡くなった高田喜佐さんの靴を買った時でした。薄いネルの生地で出来ていて、嬉しかったこと。30年近くも前の話です。

 さて、靴の収納、狭いので靴が入っていた箱など利用出来ません。靴袋に、 シューキーパーをした状態で入れて、大きなワイヤーの籠にまとめて、ベットの下に入れています。50を過ぎて、ばっさりと靴の整理をしたので、シューキーパーも靴袋も余っています。最近靴について来る靴袋は、 イタリアの靴ですらネルのものが少なくなりました。ネルの袋に入れていると、なぜかピカピカになるような気がします。旅行に持っていく時は、シューキーパーを外して足先にソックスを入れて、靴袋に入れて持っていきます。

 

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白木をへいだチーズ、バターの入れ物

2013年02月27日 06時57分22秒 | 身の回りのもの

曇り、21度、91%

 何カ国もの人たちが、香港に住み仕事をしています。観光都市でもありますから、訪れる人も世界中からです。おまけに香港人は、食べる文化を大切にしています。食べ物屋の種類も数もかなりのものだと思います。香港風にアレンジというより、それぞれの国の味を守って料理を出してくれます。食材を扱う店は、国ごとに年々充実しています。日本料理も寿司にラーメン、炉端焼き、タイ料理、インド料理、もちろんイタリアンにフレンチ。それにもちろん、偉大なる中華も北京、広東、四川に上海。食べることが好きな人には魅了的な街です。数ある食材屋でフランスからのものを専門に扱っている店が、セントラルの外れにできたのは4、5年前でした。

 用がなくても、近くを通れば必ず立ち寄ります。ワインはもちろん、チーズの数もフランスの調味料も珍しいものがあります。カヌレや焼き色の強いタルトまでお店に並んでいます。小売りも、飲食店への卸もしているお店です。先日行ってみると、チーズが並んでいる冷蔵庫に、大きな白木をへいで作った入れ物が目につきました。

 中には、10センチほど、手の指の太さぐらいのソーセージが入っています。私の目が点になっているのはそのソーセージではありません。入れ物の方です。昔から、カーマンベールチーズなどが  入れられていた、薄い木で作られた入れ物です。日本の経木ほど薄くはありません。

 最近よく買うエシレのバターの入れ物を大きくした感じです。 でも、丸い帽子のような蓋までついています。

 お店番のお兄さんに、この入れ物を売ってくれない?と尋ねました。困り顔のお兄さん、電話をしたかと思ったら、上の階から、オーナーのおじさんが下りてきました。2階は、ワインばかり置いてあります。おじさんも、私の要望に、ウン~と、唸っていましたが、中のソーセージを全部出して、私に手渡してくれました。お金はいらないよ。

 そのうえ、ソーセージの話をしてくれました。自然の風で乾かした生ソーセージだそうです。サラミをギュウッと小さくしたそのソーセージ、確かに匂いがきついものでした。フランス語なまりの英語で説明してくれるおじさん、また塩味が、いいんだよね。とも仰います。でも、家人は、塩も出来たら油も控えめにしたいから、とソーセージへのお誘いをお断りしました。素焼きのポットに入ったお魚用のハーブは、ここでしか手に入りません。たくさんの買い物をしたわけでないのに、覚えていてくれたようです。

 帽子のような蓋のついたこの白木の入れ物、少しソーセージの匂いが残っています。しっかりと抱えて、持ち帰りました。さて、何を入れるのに使いましょうか。

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ルクルーゼ スキレットグリル

2013年02月26日 06時41分07秒 | 身の回りのもの

小雨、18度、88%

 私の鍋釜好きは、今に始まったことではありません。30年ほど前のことです。当時は、まだ珍しかった六重層のアメリカの鍋を一揃い買ってしまいました。かなりのお鍋の数です。ダッチオーブンも、スチーマーも湯煎鍋も付いています。もちろん、洋食向けの鍋の揃え方です。一揃いですから、お値段も、今考えてもかなりのものでした。結婚して35年ですが、後にも先にも、家人にお金の使い方で叱られたのは、この時だけです。ですから、お鍋はもう買うまい、この六重層の鍋が一生ものだと思っていたのです。

 ルクルーゼのお鍋が香港にやって来たのは、20年ほど前のことです。今のようにどのデパート、スーパーに置いてあるようなことはありません。知っている人が、ほとんどいない頃です。香港島のハリウッドロードに郵便局があります。そのビルの地下に、倉庫ともつかないルクルーゼのお店がありました。香港人とフランス人のハーフのお兄さんが一人で切り盛りしています。営業にも出るので、お店が開いているのは不定期です。

 もう、これ以上増やさないつもりのお鍋が増え始めたのは、このお店のおかげです。フランスから届いた荷物の山が、あちこち。PCでの管理も今ほどではない頃です。勝手に見ていいよ、ってな感じですから、箱を開けては品定め。それは珍しい色だから安くしてあげる、などと仰ってくださいます。いつだって、お店にいるのは私とそのお兄さんだけです。

 そんなわけで、瞬く間にルクルーゼのお鍋が我が家の台所にやって来ました。テリーヌ型やフラン型など確かに珍しいものかもしれません。

 この26センチのスキレットグリルは、大きなステーキなら3枚一度に焼くことが出来ます。グリルですから余分な油は下に落ちてくれます。落ちた油が多くなれば、両脇の注ぎ口から捨てることも出来ます。以前、レンガをのせて肉を焼くことを知りました。油の落ちも良く、火のまわりもいいと言うのです。それ以来、ふた周り小さな22センチの両手鍋のふたをのせて、肉を焼きます。

 今回は、鳥のもも肉をバルサミコで味を付け焼きました。 よく油が抜けて、皮はパリッとしています。使い込んで脂の乗ったスキレットグリルです。

 今では、香港中どこに行ってもルクルーゼのお鍋を見ます。件のルクルーゼのお店も、郵便局のすぐ近くに、素敵な路面店を出しました。そう言えば、すっかりご無沙汰していますね。

 

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モモさん お昼寝三昧

2013年02月25日 06時00分09秒 | もも

曇り、17度、79%

 ツツジの花が咲き始めました。香港桜が山をほんのりとピンクに染めています。年に2度咲く銀木犀が、空気をやさしくしてくれています。

 香港、寒くなるという長期予報が完全に外れて、すっかり春に突入しました。昼間の気温は、20度を上回ります。暖かいのはやっぱりいいものです。私など、寒いと顔つきまで険しくなります。

 我が家の南向きの部屋は、香港島の山頂の尾根が見え、一年中、午後になるとサンサンとお日様が入ります。モモさん大の日向好き。夏の暑い中、家中クーラーを付けていても日差しのあるところを選んで、ごろん。

 窓を開けて、微かに風が入ります。 のびのびと風を匂っているうちに、 モモさんの頭が、コクンと枕の上に。

 でも、何やら視線を感じたのか、 ンっ?頭を上げましたが、半分目はつぶっています。次の瞬間、 枕に深く頭を落としてしまいました。

 電話が鳴らなければ、このまま2時間ほど、お昼寝にいそしみます。毎日のことですから、うるさいうるさいダイソンの掃除機をかけていても起きません。起きて来るのは、日差しが動いたからでしょう。このお日様のおかげで、私の布団は、毎日お日様の匂いがします。もちろん、モモさんの匂いも。

 実は、仰向けで寝ている時もありますが、本当に大の字、おへそもどっこも丸見えです。モモさんが恥ずかしがるといけませんので、写真はパス。

 昼までは、ソファーで寝ています。午後になって、お日様よ、と声をかけると、ベットに移ります。お日様って言葉を理解しているのではありません。条件反射のようなものでしょう。

 モモさんの背中もすっかりお日様の匂いです。

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エアーラインのバター

2013年02月24日 05時26分29秒 | 旅行

曇り、17度、82%

 

 飛行機の機内食、期待しているわけではありませんが、本当にひどいものが出て来てがっかりすることがあります。私が乗るのはエコノミーですから、そんなの当たり前。先日、ビジネスに乗った友人が、機内食がとても豪華でおいしかったと話してくれました。彼女が言うには、パンだってふっくらしていて堅くないの、だそうです。

 エコノミーで出てくるパンは、電子レンジで温め直していますから、食べる頃には端の方は既に堅くなり始めています。しかも、炭水化物の多い機内食です。随分長いこと、私はパンは食べないでいました。先日、ヨーロッパから帰って来る便で、周りの人を見ていると、白人たちは皆、あのパンから食べ始めます。やはり、私たちとは主食の感覚が違うものだと思ったものでした。

 テロ防止とかで、機内食のカトラリーがプラスチックになって随分経ちます。使われたスプーンやフォークは、全て捨てられるそうですが、あの小さな包みの塩、こしょう、残ったパンもパンに添えられているバターやジャムも全部捨てられるそうです。分別する手間、食品故の安全性を考えれば、頷けますが、やはりもったいないと思ってしまいます。そこで、せめて自分の分だけでもと思い、パンとバターは、ナプキンに包んで持ち帰っています。

 パンは、ありがたいことに我が家にやって来る鳥たちが食べてくれます。バターは、私の朝のオムレツを焼くのに使います。同じエラーラインでも、行きと帰りでは違うバターが出てきます。行った先で現地調達のバターです。冷蔵庫の小箱に溜まった小さなバターを見ていると、なんと可愛いこと。重さも、7グラムから10グラム、有塩、無塩、微塩と様々です。

  左上は、どこかヨーロッパからです。左回りに、日本から乗るJALのオーストラリア産バター。その右もヨーロッパ便。下は。ロータスの花が付いているのでベトナムエアーのものです。 右下は、蘭の絵が付いているので、タイエアーです。その上はオランダからの便。その上は、いつ見ても可愛い、インドエアーのバター。インドのエラーラインにはベジタリアン用にマーガリンも同じパッケージで付いています。 右ふたつは、香港から乗るキャセイ、JALに付いていたものです。バターの原産国が書かれていないものもありますが、オーストラリアのバターが多いようです。日本からのJAL、何故、日本のバターを使わないのでしょうね。コストの問題でしょうが、雪印なんて書かれていたら日本のブランドの知名度が高まるのにと思うのですが。

 この小さな容器のバターは、チュルチュルと模様が付いているのですが、常温で持ち帰っても溶けていません。なんだかいつも不思議に思います。

 

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私の好きな道 城皇街 香港

2013年02月23日 06時01分38秒 | 香港

曇り、16度、75%

 香港島の北は、西から東まで坂道なくしてはお話しになりません。トラムが通る通りから山の斜面にそってマンションが立ち上がっていきます。我が家だって、一歩外に出れば、坂を下らなければどこにも行けません。もちろん、帰りは坂を上ります。坂は不思議なもので、上りと下り、心持ちも違うけれど、なんといっても景色が違います。見下ろす景色、 見上げる景色。当たり前になっている日常のことですが、興味深いものです。

 香港島のセントラル、トラムが通る道から少し上がったところにハリウッドロードがあります。そのハリウッドロードからもう一つ上のケインロードにまたがる坂道のひとつが、城皇街です。ヒルサイドエスカレターより西に3本目の道です。この辺りは、古くからの街、小さいビルが建て込んでいました。それが、エスカレターの開発とともにSOHOと呼ばれる一大飲食店街に変身してしまいました。でも、この城皇街、なんだかとり残されてひっそりとしています。

 ずっと昔から、この坂道が好きでした。それは、 これ、ベンチがあるからです。香港、町中にベンチが少なく感じます。坂道の階段沿いに3つあるこのベンチは、初めてこの道を通った20年以上前からあります。付近は、大きなバニアンツリーが気根を出して生い茂っています。このベンチは、そのバニアンツリーの木陰に置かれています。緩やかな階段の坂道ですが、このベンチのおかげで、夏の暑さをホッとひと息抜くことが出来ます。

 このベンチの向かいには、 公衆のトイレとシャワーがあります。以前は、この公衆トイレと一緒のシャワーを良く見かけたものですが、ほとんど無くなって来ています。小さなベットだけのスペースで生活する人たち、台所もありません。もちろんシャワーだってないわけです。そんな人たちの為に作られたシャワーです。

  あいにく、十一月から四月までは、お休みと貼り紙が出ています。何故か、何処も男性用のシャワーは2階にあります。

 階段を下りきると、左手に露店ではありませんが、小さな床屋さん。

ここも、初めて通った時からずっとやっている店です。

 高層ビルの建ち並ぶ香港島、ちょっとした道や曲がり角でタイムスリップしたような場所に入り込むことがあります。それも、時間の問題、しばらくぶりに通ると古いビルの解体、昔からの店が無くなっています。寂しく思うのは、私ばかりではないはずです。

 

 

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いつもの食パンですが

2013年02月22日 05時05分31秒 | パン

曇り、16度、88%

 食パンを焼こうと、冷蔵庫を覗いたら無塩のバターが見当たりません。いつも、買い置きしているのですが。あるのは、有塩のエシレバターだけです。

 エシレバターが香港にはいって来たのは、10年ほど前でした。日本より遅かったように思います。当時、日系のスパーでは、カルピスの箱入りバターも売られていて、値段は、このカルピスバターの方がずっと高かったように記憶しています。あまり高くて売れなかったのか、今ではカルピスバターは香港から姿を消しました。バターもお国柄があって、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、アメリカ、フランスとそれぞれに塩加減、こく、香りが違います。家人は、カルピスバターが好きでしたが、今ではパンに塗るのはこのエシレにしています。エシレバター、乳臭いと言えば悪く聞こえますが、スッキリと軽いバターではありません。日本より若干お安く、香港では手に入ります。

 パンやお菓子には、基本的には無塩のバターですが、有塩に置き換えることだって出来ます。香港20年以上前の地元ののパン屋さんやお菓子屋さん、バタークリームを有塩のマーガリンで作っていました。そのちょっぴり塩味のバタークリーム、懐かしい美味しさでした。今は、もうあんな味のクリームを作っているところなんてありません。

 この有塩のエシレバターで、プルマンローフを焼いてみました。もちろん生地に加えるお塩は減らして。今日の粉は、 カナダ産の最強力粉、アメリカのキングアーサーの無漂白の普通の強力粉です。一年ほど前から、イーストを少なく、発酵温度も押さえて、長く発酵させることで、少しでも、粉の香りやうまみを引き出そうと試みています。なかなか難しく、つい、小麦粉が悪いと思ってしまいます。

  焼成中、エシレバターの重めの香りが一杯で、あれ、小麦粉の香りがしませんね。でも、こうして冷ましている間に、バターの香りはずっと少なくなって、小麦粉の香ばしさが出てきました。

 キングアーサーの小麦粉が、無漂白なので  真っ白ではありません。エシレバターのこくのある味わいのパンに焼き上がりました。

ちっとも、真四角に焼けなかったプルマンローフ。パンを焼き始めて30年が過ぎました。自分なりに工夫はしているのですが、まだまだですね。

 でも、喜んで食べてくれる人(?)がいるので、きっと、焼き続けると思います。

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白黒写真

2013年02月21日 06時01分42秒 | 日々のこと

曇り、16度、85%

 最近のデジカメは本当に優れています、白黒だって、セピアだって撮れますし、一色だけ残してあとは白黒なんていう技までお持ちです。しかも、パソコンに取り込めばいろいろ手を加えることまで出来ます。父が、暗室にこもって現像していた頃とは比較にならないきれいな画像です。

 ここにある写真、全て本物の白黒写真。フィルムカメラで、40年以上前に撮ったものです。考えてみると、私の好きな写真家は、皆、白黒時代の人たちばかりです。ブラッサイ、高田美、ドアノーにマンレイ。でも、ここにある写真を撮ったのは、14歳の私です。

 見出しの写真は、エッフェル塔。最近の写真と見比べても、パリは建物の高さ規制が厳しいので、今も、エッフェル塔の背景はスッキリとした空です。

  アムステルダムの運河の観光船からとった風景。

  スペインのバレンシア郊外の景色。

  パリのマロニエの並木。

  スペインのマドリッドからバレンシアに向かう道筋の村。

 ものを写し取るという行為は、白黒もカラーも同じです。ところが白黒の写真は、なんといっても、光をどう取り込むかがポイントのような気がします。

 40年近く前の自分がっ撮った写真を見つけたのは、ひと月前のことです。たった、30枚ほどしかありません。海外旅行の写真だというのに、自分を含めて人が一人も写っていません。実は未だに、旅行先で風景に人(旅行をしている自分たちのこと)を入れるのが好きではありません。その景色だけを切り取っておきたいというのか、おまけに、その人物がピースでもしたらガックリです。

 写真屋の娘で、フィルムは大事と言い聞かされていました。今では、メモリーですからね、たくさん写真をとっても、たくさん捨てることも簡単です。

 14歳の私が撮った写真を見て、55歳の私は思いました。好きなアングルというか、好きな構図が、ちっとも変わっていないのです。成長しなかったのか、好きなものって、そんなに変わるものではないのか、自分の中の40年を見る思いです。白黒写真は、落ち着きますね。

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乾山写し しょうゆ差し

2013年02月20日 06時02分59秒 | 身の回りのもの

曇り、15度、80%

 40代の半ば頃まで、恥ずかしいくらいに欲しいものが一杯ありました。しかも、身につけるものではありません。欲しいのは、鍋や釜や食器の類いです。ところが、50を超すと不思議なくらいに欲しいものが無くなってしまいました。これまた清々したものです。

 昨年の暮れ、迎える年に何か新しいものをとふと思い立ちました。何が欲しいというのでなく、何か新しいもの。しょうゆ差しでなくても良かったのです。しょうゆ差しは、赤い塗りのものがとても気に入っています。でも、ちょっと、いつもの自分の選択とは違う、何か新しい物を求めることにしました。

 このしょうゆ差し、 とても小さな京焼きです。取っ手を含めても高さが7センチにも足りません。描かれているのは、春の野の草です。ゼンマイ、ツクシ、ナズナなど。乾山の映しですが、本歌は、確かもう少し大きな汁次だったように記憶します。

 ものを買う動機は、何でしょうね。必要にかられて買わなければならないものもあります。不必要なものを買う、自己満足以外にありません。 買い物の言い訳をしてもはじまりませんが、強いて、このしょうゆ差しを求めた理由はと聞かれたら、この春草の絵以外に何もありません。江戸時代、乾山が作った器の数々、私は形よりその絵付けに惹かれます。すーっと思うままに描かれたもの。今見ても、斬新なほどにデザイン化されたものもあります。本歌などは到底手も届きませんから、せめて、写しのものを手元に置いてみたかったのです。毎日見ていたら、何か教えてくれそうな小さなしょうゆ差しです。

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ムスカリ

2013年02月19日 06時01分22秒 | 

ガス、96%、18度

 ムスカリの球根を植えたのは、去年の12月半ばでした。袋を開けると、大きな球根の他にたくさんの子供球根が入っていました。重たい思いをしてアムステルダムから持ち帰った球根です。ケチな私は、その子供球根も全て植え付けました。他にも、チューリップや水仙まで植えましたから、狭いスペースは押し合いへし合いです。

 香港、年末の寒さ以来、初春の陽気が続いています。一番早く芽を出したムスカリ、そのまま葉っぱの成長は止まるところを知りません。青紫の一面に拡がるムスカリの絨毯の写真を以前見ました。私の頭の中は、ムスカリ色の出窓です。ところが一向に、莟を付ける気配がありません。何か栄養が足りないのかな?などと思い調べてみると、子供球根は植えない方がいいと書いてあるものに出会いました。ケチなばかりに、失敗をしたようです。

 元気な緑の葉は、みすぼらしいまでに伸びきっています。球根を掘りあげたら、小さいものは処分しようと思っていました。先週の終わり、入り組んだワイヤーのような葉っぱの中から、小さないがぐりが覘いています。花をつけてくれたようです。20球ほど植えて、花が付いたのは、2つです。 ムスカリのブーケを夢見ていたのですがね。

 ムスカリの花を知ったのは、15年ほど前のことです。日本でも、一時ブームがあったようですね。香港でも、同じ頃、球根が入って来るようになりました。小さな花ですから、1本ではインパクトがありません。一面にこの花が咲く帯広、ラベンダーとは違った青紫です。

 花を眺めていると、スズランのように俯き加減に口をつぼめたような様子が、可愛い。花の縁はフリルが付いているようです。たくさんない代わりに、2つの花をゆっくりと見つめています。

 そうそう、この2つの花は、子供球根に付きました。子供球根は植えない方がいいなんて事ありませんよね。葉っぱが終わったら全部の球根を取って置くつもりです。

 

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