町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

高崎地区普通列車で運用される湘南色の211系3000番台

2021年12月22日 | JR線

群馬県に広がる高崎支社管内の上越線(高崎〜水上)・信越本線(高崎〜横川)・吾妻線・両毛線では、長らく国鉄時代から115系電車を主力として運用して来ました。しかし上野東京ライン開通を控えて2011年度より東海道本線・東北本線(宇都宮線)・高崎線の各線で運用されていた211系をE2333000番台で置き換えが決定し、このうち東北・高崎線で運用されていた寒冷地向けの1000・3000番台は115系置き換え用として長野支社・高崎支社管内の普通列車向けに転用改造される事になり、高崎支社では20168月より先述の各線で運用を開始しています。

冬季の霜取りの為、パンタグラフを2基上昇させている4両のA編成(A3134A3637編成が該当)。寒冷地向けの10003000番台は5両編成を基本とし、将来の地方線区転用に伴う編成短縮を見越してクモハ211が設定されました。A編成は5両編成からサハ2111両減車した格好です。転用に際しては先頭車のスカートがスノースロウ一体型の強化型に交換され、また他編成と連結することも無くなる為に貫通幌も撤去されました。

32本を連結したC編成。200410月のダイヤ改正より東北・高崎線へのグリーン車導入並びに東海道本線の全列車2階建てグリーン車化を進めることになり、E2311000番台で置き換えられていた113系のグリーン車(サロ124)が東海道本線用の211系に編入され、代わりに捻出された平屋のサロ2102階建てのサロ2123000番台車に連結されることになり、組み込みに当たっては5両編成2本を連結した状態で上野寄りのサハ211を抜き、先頭車同士がグリーン車を挟み幌で繋げられる特徴的な組み合わせで運用されていました。この10両から付随車のサハ・サロを抜いて組成された形態で、見た目は分割可能に見えますが6両固定編成として扱われており、中間に入る先頭車の運転台には構内でのみ使用可能な旨の注意書きを掲出している他、スカート交換も見送られています。

長らく正面の表示は2004年まで存在した湘南新宿ラインの運用時の他、非常に稀に上野発着列車で「東北線」「高崎線」を出すことはあったものの基本的には種別(普通・快速)のみでしたが、2021年12月より常時路線名を表示するようになりました。行先が多岐に渡る為、誤乗防止の一環と思われます。

東北・高崎線の通勤需要に対応するためロングシート仕様とされた3000番台車内設備。登場から長らく座席は蘇芳色のモケットでしたが、2008年頃から青緑系の新品に更新され、袖仕切り部には風防を設置し半自動ドアボタンも交換されるようになりました。

2020年度の高崎支社の労組資料ではE233系の転用改造を2024年度以降より実施し導入する旨の記載があり、置き換えが決定的になりました。高崎支社と言えばSLや旧型客車による臨時列車が度々運転され多くの注目が集まりますが、今や数少なくなった伝統的な湘南色の帯で活躍する211系も記録しておきたいですね。

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モノレール初のVVVF制御車として登場、東京モノレール2000形

2021年12月01日 | モノレール・新交通システム

東京モノレールでは1989年の1000形登場後も在来の700形が残存していました。旧型車の流れを汲みながらもアルミ車体に新製時から冷房を搭載するなど、モノレール車両の決定版として後に増結用中間車の800形も加わり6両半固定編成化され運用されていましたが、羽田空港第2ターミナル直下乗り入れに伴う列車増発と老朽化に伴う代替が決定し、1997年に2000形が登場しました。

1997年〜2002年に掛けて6両編成4本の24両が導入された2000形は主制御装置にIGBT素子を用いたVVVFインバーター制御を採用し、モノレール車両としては初の事例になりました。また、これに伴い主電動機が増強された為、両側の先頭車は付随車化されています。本形式の導入で、700800形は全車が引退し、在籍する車両が全て6両固定編成化され先頭車が中間に封じ込められ幌で繋げられる編成形態は見られなくなりました。

丸みを持たせた車体デザインや、在来車同様の1.2メートル幅ながら両開きに改められた側扉などは最新形式の10000形にも引き継がれました。2015年からは1000形の一部編成と共に車体が新塗装化され、イメージが大幅に変化しています。現在では3形式とも区別なく共通で運用されています。

車内設備は通勤需要が高さや空港アクセス路線の特性から大きな荷物を持つ利用者が多いことを踏まえてボックスシート主体からロングシートを中心にした配置になり、流動性に配慮しました。座席モケットは当初は紫系の色合いでしたが、新塗装化と同時期に青海波の模様入りモケットに更新されました。

営団地下鉄の車両を思わせる路線図式の車内案内表示装置は、液晶画面に換装され情報量が格段に向上しました。ドアチャイムも更新され、音程が以前よりも高くなっています。

モノレール初のVVVF制御車として登場を飾ったものの、少数派に留まった2000形ですが10000形並みの接客水準になっている為、今後とも活躍する姿が見られるでしょう。

 

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