町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

秋田中央交通の元小田急・神奈中車

2018年12月25日 | 東北地方の地下鉄・路線バス

列車の乗り継ぎの際、秋田駅前に降り立ったところ秋田中央交通に在籍している譲渡車が確認できたので軽く撮影してみました。

同社は夜行高速バスのフローラ号を小田急と共同運行していることが縁で積極的に元小田急バスの車両を導入しており、いすゞ自動車製の大型車と中型車が多数在籍する新常磐交通などと共に小田急バスの代表的な移籍先として知られています。

秋田駅の駅舎を背景に待機中のエルガミオKK-LR233J改と富士重工16型Eボディを架装するU-LR332J。何れも元小田急バスの車両で、エルガミオは吉祥寺、6Eは狛江に所属していました。

上と同形式の6E。この車両も元は狛江に所属していました。暖房を強化し、中扉に照明を増設した以外はほぼそのままの状態で使用されており、車内放送のアナウンサーも小田急バスと同じく直井芳枝さんが担当していることから、より小田急バスの雰囲気を濃くしています。

移籍車両は小田急車両が大半の秋田中央交通ですが、少数ながら神奈中からの移籍車も存在します。写真の三菱ふそうU-MK218Jは元神奈中の車両で、神奈中(→後に子会社の湘南神奈交バス)時代は車内でお菓子などの販売を行っていることで有名でした。そのため、タイヤハウス上の座席が無く、売店として使用されていた棚がそのまま残存しています。

こちらも元神奈中ジャーニー、U-LR332J。自社発注車も在籍していますが、元神奈中車は出っ張った弁当箱の如き運賃支払い方法表示窓が特徴的なので、出自が一目で判別出来ます。


かつては元吉祥寺の7Eボディー車や、多数の6Eが見られましたが小田急からのノンステップバスの移籍で順次廃車が進行しており、現在は大幅に数を減らしています。

今後も移籍は続き、ツーステップ車自体が希少な存在になるのは間違いない為、一昔前の小田急バスの雰囲気を味わいたい向きは今が旬でしょうか。


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小田急1000形リニューアル車・10両編成

2018年12月23日 | 小田急電鉄

1988年3月に運用を開始し、アイボリーに青帯主体だった小田急通勤電車の中にステンレスの車体で新風を吹き込んだ小田急1000形は登場以来その姿をほぼ変えずに主力車両として活躍を続けてきました。その間に2001年からVVVF制御装置の純電気ブレーキ対応化や集電装置のシングルアーム化、2009年に一部4両編成の箱根登山線限定運用開始に伴う車体カラーの変更はあったものの、大改造を二度に渡り受けたワイドドア車36両を除き、基本的には160両全車両が大きな動きを見せずに2015年まで運用されていました。その後、8000形に続き長期使用を見込んだリニューアルが発表され2014年より着手、2015年1月より第一陣である1066F4両が工事を終えて運用を開始。鉄道車両では世界初となるフルSiC(炭化ケイ素)適用の量産型VVVFインバータ制御装置を搭載したことで大きな注目を集めています。2016年度からは1056F+1256Fの2編成を、中間に入る先頭車の乗務員室部分を撤去し完全に中間車化した上で、新たに1095Fとして生まれ変わり車種の変更を伴う大改造が初めて標準ドアの編成にも及びました。一連の改造は160両全車両に施行予定で、今年で登場30年の節目を迎えましたが、まだまだ第一線で活躍することが約束されています。

急行線を走行する1096F。この編成は元1052F+1252Fで、1095Fに続いて2編成目となる10両化改造編成で、この角度からでも元先頭車同士が向き合い連結していた箇所が分かります。スカートの開口部が小さくなり、正面窓も左右に黒色化された部分があることから、2000形にも類似した印象に変化しました。

小田急初の10両固定編成で登場し、千代田線直通を主体に運用され所定数の4000形が出揃った後も2010年まで乗り入れ予備車に指定され、また2012年に純電気ブレーキ対応改造を受けるまで首都圏では数少なくなった原型の初期型三菱電機GTO-VVVFを維持していた1091F。この編成は当初から10両固定で新造されたグループでは初めての更新車になりました。現在は1093Fも運用離脱し工事中の為、この編成と同じ仕様になって出場するものと思われます。黄色味を抑えたインペリアルブルーの帯とLED化で白い光を放つ前照灯の組み合わせが都会的でクールな印象を感じさせますね。

以前の面影を残しつつも、大幅にイメージが変わった車内。ホワイトベージュの化粧板に赤系の座席だった内装は車端部の妻窓を閉鎖の上淡いブルーの化粧板を主体に、扉や袖仕切を茶色系、一般座席はヨーロッパコマドリとその卵をモチーフにしたとされるロビンスブルーに、優先座席は模様入りのルベキュラーグレーに改め、天井には微風をイメージした青いラインが入りました。床には滑り止めも新設され、脚の投げ出しを防止する副次的な効果も齎しているようです。

新規に設置された17インチワイド液晶画面。近年主流の三菱電機セサミクロで、鮮やかなアニメーション表示を可能にしています。戸閉装置は空気式を踏襲していますが、先ね8000形後期更新分と同様に戸閉力弱め機構が追加され、動作音が変化しました。

 

一連の改造工事で、現在の最新形式である4000形を凌ぐ新機軸満載の車両に生まれ変わった1000形ですが、少なくともこれらの更新で15〜20年程度は主力として活躍することが予想されます。この形式の導入背景には輸送力増強以外にもロマンスカーの10000形HiSE車と共に、小田急開通60周年記念の意味もある為、かつてない程外観に気合いを入れてデザインしたことで知られていますが(コルゲート仕上げのステンレス車体を導入しなかったのは美観に問題アリとして見送っていたようです)、リニューアル内容からも小田急が本形式に注いだ熱意が伝わって来るようです。標準化の流れでJRグループの亜流車が増加した現代で、今後も主力車両として君臨することは実に喜ばしいことですね。

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2018東武ファンフェスタ開催

2018年12月02日 | 東武鉄道

本日は埼玉県久喜市の東武鉄道・南栗橋車両管区にて、2018東武ファンフェスタが開催されました。今年の会場限定トミーテック製限定鉄道コレクションはかつての主力だった7800系グループがベージュ塗装・セイジクリーム塗装で2両・4両セットの4本立てということもあり、朝から賑わいを見せていたようですが、筆者は全く馴染みがないのでこちらはスルーし(もし更新後の5000系列だったら確保してたかも)車両展示の撮影に臨んで来ました。今年は東武宇都宮線にお目見えしたばかりの20400系が展示の目玉のようです。

展示車両7形式並び。手前より特急車500系、日比谷線直通車70000系、野田線60000系、栃木地区各線向け20400系、特急車350系・200系・100系です。空は生憎の曇りでしたが、何とか様にはなりました。

毎度おなじみ東武鉄道の看板特急2形式、100系スペーシア日光詣仕様と、200系の最終増備編成250系。200系は基本的に走行機器が1700・1720系の廃車発生品ですが、250系は完全新規製造となりVVVFインバーター制御・ボルスタレス台車・シングルアームパンタの新機軸を盛り込みました。現在東武では新型特急車両の導入を計画しており、登場の暁にはこの両形式の廃車が始まると思われますが、今しばらくの活躍を望みたいところです。

1800系からの改造で登場し、現在も3編成12両が活躍する350形と、栃木地区各線向けに日比谷線直通用だった20070系・20000系を改造した20400系。東武ステンレス通勤車の特徴だったマルーン帯から、SL大樹をイメージした黒と黄色の帯が真新しい印象です。行き先は設定がない急行鬼怒川公園行きを表示していますが、数を増やせば何れはかつての3000系グループのように東武日光や新藤原、会津高原辺りまで乗り入れる運用が出来たりするんでしょうか? 実現すれば個人的には嬉しいですが。

去年から続投の野田線60000系と70000系。行き先以外特に特記すべきことはないです・・・。この2形式の登場で、すっかり野田線と日比谷線直通車の陣容も様変わりしましたね。

3両単独で展示されるリバティ500系。正面に行き先表示が設置されていないので、あまり特別感がありません・・・。

会場から入ってすぐの場所に用意された休憩用車両は、東武博物館所有の保存車8111Fです。車内は食事が出来るようになっており、家族連れで賑わいを見せていたため、筆者も昼食はこの車内で取りました。ロングシートの車内で堂々と飯を食うのもイベントでしか出来ないことなので、なかなか悪くないものですね。

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