町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

東急2000系の今後

2018年04月13日 | 東京急行電鉄

本年4月より、東急田園都市線には5000系以来16年振りの新型車2020系の導入が開始されました。諸般の事情で停止していた8500系の置き換え再開と共に、東武鉄道への直通非対応形式の去就が注目されましたが、真っ先に置き換えの対象にされるのではないかと注目を浴びていた2000系3編成の内2003Fが車内設備と走行機器の更新を受け試運転を開始し、田園都市線に復帰する事が決まりました。しかし、中間のサハが更新改造の対象からは外されており、短期間の内に他線への転用が行われるのは確定のようです。という訳で、現在運用中の2000系2編成を撮影して来ました。

 東武伊勢崎線に直通しない32K運用に充当中の2001F。田園都市線の列車増発に伴い、1992年3月より運用を開始しました。東横線の9000系と、その日比谷線直通車である18m車の1000系での実績を踏まえて「人にやさしい車両」をコンセプトに設計されました。1993年には2003Fが8両で登場し、一時的に8両で東横線に配置されますが、同年の11月に中間車2両が増備され10両編成を組み田園都市線に転籍して来ました。増発に必要な10両3編成のみで製造は終了してしまい、8500系と比べ編成数が極端に少ない事から2003年より開始した東武鉄道への直通対応改造は行われず非直通編成として中央林間~押上間でのみ運用されています。

登場以来、大きな動きはありませんでしたが2003年以降から東武線非乗り入れ編成を示すKマークが非常用貫通扉に貼り付けされました。その後、幕式だった行先表示はフルカラーLEDに交換され、正面にスカートが設置されるなど微細な変化が見られます。

他の東武線非直通車(8500系8606F・8642Fと8590系2本)と共に、朝夕ラッシュ時間帯に充当されていますが、少数派ゆえの宿命で運用上は厄介な存在になってしまいました。

車内設備は基本的に9000系を踏襲し、側面窓・扉など主要な部品を共通化していますが、田園都市線の激しい混雑度から全席をロングシートとしています。ベースになった9000系は、現在全ての編成が室内の更新を受けている為、同系の登場時を偲ばせる貴重な存在です。

3号車と9号車は次世代の通勤電車の試金石も兼ねており、渋谷寄りの車端部に車椅子スペースの設置と7人掛け座席へのスタンションポール新設(写真は9号車で、3号車では中仕切り上部にポールを設置)、更に座席下蹴込みの後退で足元スペースを拡大しました。登場時は3号車の座席をストライプ、9号車を花柄としカーテンは横浜ベイブリッジ・渋谷109・田園調布旧駅舎など沿線に点在するイラスト入りを採用していましたが、汚れが目立つ為直ぐに他車と同一品に交換されてしまいました。

2003年頃に設置されたLEDの車内案内表示は9000系と同一品で、乗り入れ先の半蔵門線内での表示にも対応しています。近年表示内容が改修され、駅ナンバリングを表示するようになりました。

 

2020系の増備が本格化したら、大井町線へ転属かと噂されていましたが、2000系の電動車は2両ユニット構成となっている為もし転用されるとしたら7両化で急行用になるか?と筆者は想像していましたが、その大井町線急行用には2020系とほぼ同一で色違いの6020系が導入されました。現在更新を受けた2003FのVVVFが仮に1M化にも対応したものであったなら5両編成化も可能になりますが・・・先がまた読めなくなってしまい、今後の動向に要注目ですね。

 

※田園都市線への復帰決定と書きましたが、2003Fは復帰せずに編成中のサハを廃車の上、再改造に入ってしまいました。

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