町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

京王井の頭線開通90周年記念メッセージトレイン

2024年01月05日 | 京王電鉄(電車・バス)

202381日で京王井の頭線は前身となる帝都電鉄による開通から90周年を迎えることになり、年末の121日から28日までメッセージトレインが運転されました。これは井の頭線の乗務員の発案・企画によるもので利用者・乗務員双方の感謝のメッセージを手紙に見立てて車内に掲出するもので、レインボー帯の1729Fが起用されています。

先頭車には特製ヘッドマークが掲げられ、渋谷と吉祥寺から連想される動物(兎と犬)が手紙を運んでいるなかなか凝ったデザインで、こちらも現役運転士が手掛けたものとの事です。

普段のマークを着けていない姿。設定当初は期間限定の予定だったレインボーラッピング編成ですが、何かとイベントに起用されることも多く、すっかり定着した感がありますね。

せっかくの機会なので以前の記事には載せていなかったカラーの編成も上げたいと思います。バイオレットのカラーを纏う2010年新造の1733Fです。

ベージュのカラーフィルムの製造終了と彩度不足により登場したオレンジベージュの1727F。従来のベージュ編成も1727Fの登場以降、順次オレンジベージュに改められることになりました。

ライトブルー塗装の1728F。井の頭線のレインボーカラーの中では最後に加わった色ですが、900030番台の設計を反映させた5次車からはこのライトブルー(1721F)編成が最初に登場しました。

車内に掲出されるメッセージは一般公募され、合計41通のメッセージ及び写真が採用されました。鉄道マニア的には1000系と3000系が勢揃いした乗務区のポスターに目が行きます。

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京王バス中型ロング車・KL-JP252NAN改全廃へ

2024年01月03日 | 京王電鉄(電車・バス)

古くから車両の低床化に取り組んでいた事業者の京王バスグループでは、当時の日産ディーゼル(現・UDトラックス)が販売していたワンステップ仕様のU-JP211NTN1995年に初導入しました。この車両は中型車をベースに車体を延長した俗に言う「中型ロング」で、東京都区部の前乗り中降り路線向け仕様は西鉄グループの西日本車体工業のボディーを架装しており関東地方に於ける同社進出の契機となり、富士重工業製18型ボディー車と共に首都圏エリアに中型ロング車が大量導入される一因にもなりました。その後KL-JP252系からは西日本車体工業のみの架装とされ、京王バスでは19992005年までに184台が導入され一般路線車の代表的存在でした。しかし2010年代に入ると置き換えの時期に入り、西日本車体工業の解散とUDトラックスのバス製造事業撤退もあり徐々に廃車が進行、2023年度には10台余りが最後の活躍を続けていました。同年11月には京王バス公式より全車引退と撮影会開催の告知が実施され、1218日を以って長らく続いた西日本車体工業ボディーの中型ロング車の歴史に幕を閉じました。

再開発中の新宿駅西口を後にする中野営業所所属だったA40568(KL-JP252NAN改・2005年式)。モデルチェンジされた三菱ふそう新型エアロスターや日野自動車ブルーリボンなどの新車導入が進む中でも奮闘していた車両の一つですが、師走に入る12月で引退となりました。

調布駅北口から回送で営業所に戻ろうとしているL40563号車。車両により新製配置された営業所で廃車まで運用される車両と頻繁に転属が実施される車両と分かれていますが、この車両は後者で新製時の配置は府中営業所でした。後に中野調布中野と転属を繰り返しており、その度に登録ナンバーも変更(多摩20010-56→練馬20023-55→多摩20024-48→練馬20035-85)されています。当初中乗り前降り・整理券方式の路線に配置されたことから中扉上には照明が設置されています。2023年1月に廃車となり除籍されました。

再び中野営業所の所属車からA40561をリア部から。この車両も府中営業所(多摩20010-31)から中野営業所(練馬20027-15)へ転属を経験しており、中扉上に照明が設置されています。20229月で廃車。

長尺車ということもあり、座席数は多く確保されている車内。低床化には貢献したものの見ての通り幅が狭い為、通勤通学時間帯は詰め込みが利かないなどマイナスな面も目立ってしまったようです。

貴重な西日本車体工業製の車体である車両ですが、京王自身での保存はされないので今後は府中市交通遊園に遊具として寄贈された一世代前のワンステップ仕様車KC-JP250NTNが唯一今後も京王バス管内で見られる中型ロング車となります。営業運転を終了し一つの歴史に幕を下ろしましたが、バリアフリー化を進める上での試行錯誤を進めた車両ということで、記憶に留めておきたい存在です。

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ヘッドマークを掲出して運転された京王8713F高尾山トレイン

2023年12月31日 | 京王電鉄(電車・バス)

近年何かとヘッドマークを取付けての運転機会が増加している京王電鉄ですが、緑一色の装いで一際目立つ80008713F高尾山トレインも例外なく各種ヘッドマークが掲出され話題を呼びました。特に本年111日から123日は東京都日野市の京王百草園で開催される紅葉まつり仕様のヘッドマークが高尾山トレインに初めて掲出され、高尾山関連以外のマークで運用される珍しい姿を見ることが出来ました。

昨年度2022年はノーマルな8両編成の8725Fが抜擢されましたが、8713Fも緑の車体とオレンジ系のマークが良く似合っています。なお、秋仕様の高尾ヘッドマークは50005735Fが担当することになったのでその代わりとも言えますね。

421日から630日には高尾陣馬山スタンプハイクの開催に合わせて「高尾」マークを掲出し運転されました。スタンプハイク終了後は一時取り外されるも73日頃から夏仕様のムササビのイラストが描かれたものが再掲出され、比較的長期に渡る運用になりました(ムササビの夏仕様は運用や天気が休暇と上手く合わず撮影出来なかったことが惜しまれます

沿線には著名な神社仏閣が点在するため、初詣の広告が目立つようになった年末らしい車内。ドア窓に貼られたステッカー以外はほぼ京王グループの広告で統一されていました。以前から思っていたことですが、この編成だけは窓に季節のイラストを施したり座席を特別仕様にしても良いのではと思いますね。(実際紅葉のイラストが貼られたことが201911月にありました)

高尾山トレインの元になった緑の電車(グリーン車)が保存されている京王れーるランドも早いものでリニューアルオープンから10周年を迎えました。私鉄の保有するテーマパークにしては中々充実した設備を持ち、10年のうちに保存車両もヘッドマークの掲出や6000系の旧塗装化など色々面白い変化がありますが来年も展示内容の変化に期待が掛かります(6000系と3000系の車内を公開してくれたら一番嬉しいのですが…)

早いもので今日は大晦日ですが、2023年度も飽きずに当ブログを訪問して下さった皆様ありがとうございました。深く御礼申し上げます。

 

 

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リクライニングシート装備で更なる快適性向上、改良を重ね増備が続く京王5000系

2023年05月05日 | 京王電鉄(電車・バス)

京王電鉄の座席指定制列車「京王ライナー」に充当される2代目の5000系は、当初10両編成5本の50両が製造され2018222日のダイヤ改正からライナー運用を開始しました。その後は2019年からの運転本数増加と予備車確保の為、室内の配色を若干変更し座席にドリンクホルダーの設置を行う小改良が実施された5736Fが、更に2022年にはデュアルシートでリクライニング機構を備えた5737Fが増備され、7編成体制となりました。通勤ライナー向けのデュアルシート装備車は他社でも数多く事例がありますが、リクライニング機構を備えた仕様は日本の鉄道車両で初採用となっています。

上り京王ライナー12号に充当中の5737F。先の5736Fから約3年振りとなる増備車で20221224日に営業入りし、同日は「クリスマス初乗り体験会」として抽選で選ばれた招待客を乗せ、若葉台〜つつじヶ丘〜府中競馬正門前間で試乗会も実施されました。京王線は新宿〜八王子間でJR東日本中央線と競合しており、同区間には通勤時間帯に特急が設定されていますが、それらと比較しても料金面では京王側に分があり、互角の水準になったと言えます。

高尾山口始発の「Mt.TAKAO号」に充当の為に送り込み回送で京王線を下る5736F(過去の記事より再掲出)。この編成より利用者アンケートを踏まえた前述の改良が施されました。現状は107本で再び増備は一段落ですが、中間連結部の通り抜けが出来ない編成を解消することが発表された為、7000系の64両を置き換えるべくコンスタントに増備されて行くことが予想されます。

57315735Fと比較すると白が中心の配色になった車内設備。写真は5737Fのものでクロスシートモードではリクライニング機構が使用可能になり、肘掛けに設置のレバーで操作できます。また一般列車運用時のロングシートモード時は座席が窓側に後退するようになり通路幅が拡大され、僅かながら余裕が生まれました。

ドア上の液晶画面。以前記事にした編成と比べると筐体がゴールド系の色から白色に変更されているのが分かると思います。荷物棚上の内装材も白に改められており統一感が出ましたが、何故こうした変更が成されたのか気になる点です。

初代5000系も関東地方の特別料金を徴収しない通勤電車では初の冷房車として利用者から歓迎されましたが、2代目の5000系も先代に劣らぬ画期的な仕様になりました。今後もどこまで数を増やすか楽しみな形式です。

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久々に甦った臙脂帯・京王れーるランドのデハ6438号車

2023年04月07日 | 京王電鉄(電車・バス)

20113月で運用を終了した京王初の大型車にして最後の普通鋼製車となっていた6000系は、2009年に運用を離脱し廃車となったデハ6438号車が保存の対象に選ばれ長らく若葉台検車区にて保管されていましたが、20131010日にリニューアルオープンする京王れーるランド入りすることが決定し、他の保存車両と共に展示されるようになりました。この時点では新塗装化された後の姿でしたが、引退から12年目となる本年311日より、登場から長らく見られた臙脂色の帯に整備され、懐かしい姿を久々に見せています。

19732002年の間に纏っていたアイボリーホワイト+臙脂帯に戻った6438号車。引退間際のリバイバル塗装では登場直後の1972年の僅かな期間の姿(正面の帯が斜めカット処理で行先表示器が塗り分けられている)だったので標準的なスタイルに戻ったのは実に役21年振りとなります。乗務員室扉後部に貼られていたKEIOのロゴが消されていますが、現行ロゴ貼り付けは1989年より、スカート新設は1992年からの為、厳密には実際に運用されていたどの時期とも合致しないので、それさえ無ければ完璧でした。

帯色復元後はヘッドマークの取り付けがされていたようですが、筆者が訪問した日は特に掲出はありませんでした。京王といえば、やはりこの色を思い出す方は多いのではないでしょうか。普通鋼製車体で一段下降式窓を採用したことが短命に繋がってしまい、ほぼ同じ性能で車体をステンレス化した7000系はVVVF化改造を受け現在も廃車が出てるとはいえ幅広い運用に就いているのを見ると、なかなか残念な終末でした。

よく見ると5000系の5723号車もKEIOロゴが消されて急行系列車の運用にも入っていた19701980年代を思わせる姿になっています。通勤時間帯に1992年まで設定されていた通勤急行の表示板が掲げられていますが、現役時代は新宿方先頭車だったので良く似合いますね。

妻面側に設置されている6000系の説明板。元々地上専用車だったのが後年乗り入れ対応に改造されたことが触れられています。系列全体では39年間在籍でしたが、個別に見ると20年に満たないまま廃車になる車両が多数存在しました。

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