音楽の喜び フルートとともに

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ドヴォルザークのソナチネop100

2012-01-31 20:47:03 | 名曲

さくらそうは22種類。品種改良で作られたプリムラは300種類くらいあるそうです。これはプリムラマラコイデスというそうです。
寒さに強く、一ヶ月以上咲き続けています。

ドヴォルザーク(1841年~1904年)は、フルートソロのための作品は一曲も書いていません。
若い頃、ワーグナーに心酔していたドヴォルザークは、チェコスロバキアの民族主義の高まりとともに、民族的なモチーフを使うようになり、その頃ワーグナーと対峙して見られていたブラームスに見出され、徐々にワーグナーから離れていくことになりました。

1891年にアメリカニューヨークに移り、ナショナル音楽院の院長として多忙な中、93年、ソナチネ op.100は、ヴァイオリンとピアノのために書かれました。

院長職の他、この頃、有名な交響曲「新世界より」、弦楽四重奏曲「アメリカ」を作曲しています。

ヴァイオリンをやっていた15歳の娘オティリエと10歳の息子アントニンのために書いていて、
彼は、6人の子どもを扶養していて、忙しい中でも、子どものことを気遣っていたことがわかります。

難しいテクニックを使わずに、子どもにも演奏できて、その上、起伏に富んだ素晴らしい曲です。

その後、彼は、ホームシックで体調を崩し、故郷に帰らなくてはならなくなります。

「寄って立つところ」を見つけた人は、強い。
人は自由も、可能性もあるし、たくさんの情報、教育を受けようと思えば、なんでも受けることも出来ます。しかし、身体は一つ、一日の時間も平等、一度に別の場所にいることはできません。結局、何かを選んで、それを磨いていくしかない。

故郷の音楽を選びきった(選ぶしかなかった?)彼の活躍の目覚しいこと。
ソナチネは、ヴァイオリンのためにかかれましたが、哀愁を含んだメロディーは、フルートで吹いてもなかなかいいものです。一度聴いてみてください。








2012-01-30 22:21:49 | 本・映画など

職場から帰ろうとしたら、この空。西の空は晴れているのに、北東は真っ暗。等圧線のような雲の筋。
しばらくしたら霙(みぞれ)が降ってきました。寒かったぁ・・・。

質ってなんだろう?

高品質、付加価値。日本が不況脱出する鍵は、これしかない。って何度もコメンテーターが言っていた。

質を上げるってことかな。

りんご農家の木村さんは、誰もが挑戦しなかった無農薬のりんごを何年も作り続けたそうです。
何年も結果は出なかったし、できるかどうかもわからない。
合理的でもない。全く無駄になるかもしれない。
それでも、挑み続けた。

りんごがすごい品質で結果を出したから、みんな今では木村さんの話に耳を傾けるけれど、そのプロセスにおいて、木村さんは、非合理的、とんでもない能天気、夢想家。
家族は貧乏で困窮し、木村さんは自殺まで考えた。

苦しいものを乗り越えたから、木村さんは結果を手に入れた。と、言うけれど、苦しいだけなら続かない。

なぜ、木村さんはやり続けたのだろう?
非合理的、非科学的、非現実的と言われ、自分を苦しめ、家族を危険にさらし。りんごさえ生らない。

本当のことなんかわからないけれど、
こんなりんごができるとうれしい。という期待と希望。わくわく感。
できないのは、自分のやり方が違うから。りんごや、自然の声を聴き、学び続け、自分を変えることを厭わなかった。
学び続ければいつかやり遂げることができるという自分への強い信頼と期待。揺るがない目的。
そんなことが、木村さんを支えたような気がします。

質を上げる。というのは、プロセスにおいて、学び続け、手をかけ続ける。枠に捕らわれずに、挑み続けることだと解釈すれば、音楽の練習時間そのものが、質につながると思えます。

企業においては、合理化し、税金を優遇され、国から保護されればされるほど、質から遠ざかる。そんな逆説的なことが起きてくる?

わくわくして、経過を楽しめば、楽しむほどいいものが出来てくる。
そして、それは、外から与えられるものではないのです。






週間ブックレビュー

2012-01-27 23:44:46 | 本・映画など

NHKの週間ブックレビューが、3月で打ち切られることになった。という記事を読んでショックです。1991年から21年続いたのに。司会の一人、児玉清さんが亡くなったのが大きいのかなぁ。

以前、妹にこの番組が好きだと言うと、「地味やなぁ。こんなん誰が見てんの?お姉ちゃんぐらいやん。」と言っていた。
けど、各界の著名人が3人。自分の好きな本を3冊ずつ紹介するコーナーは、小説や物語、ドキュメンタリー、図鑑、辞典、科学書・・・。いろいろな本が出てきてとてもダイナミック。

読んだことの無い本でも、書評しあっているのを聴いていると、三人三様、司会も含めて、5通りの読み方で、同じ本を読んでも違う影響を及ぼしているということがわかって、本当におもしろかった。評し合っているのが、本のせいなのか、それぞれの、人生や、考え方まで浮き上がってくるようで、深い。こんな番組他にはない。

それぞれの考えが明らかになって、同意はないけれど、ああ、この人はこう受け取ったんだという共感がある。
世の中の話し合いがみんなこんな風にできると、それぞれの孤立した考えの中から解き放たれるかもしれないのに。
本当に残念に思います。


梅田でレッスン

2012-01-26 21:36:52 | レクチャー、マスタークラス

自転車で出勤しようとしたら、雪が一片。「あれっ」と驚いていたら、あっという間に、吹雪のよう。コートのフードをかぶってよけようとしても、顔にまともにかかって、学校に着く前にびしょびしょになるかな?と思っていたら、5分もたたずに止みました。
雪に慣れていない大阪では、ちょっとの雪でも大騒ぎですが、仮設住居で過ごさないといけない被災地の人たちはどんなでしょう?少しでも暖かく過ごせるといいのですが。

昨日の午後は、梅田S先生のレッスン。
モーツアルトのソナタK285aの一楽章を、見てもらいました。
タンギングの後、音を止める癖があるので、タンギングを見てもらおうと思ってこの曲を持って行きました。
案の定、タンギングの練習。Dの音だけで、お腹をつかって切る、唇を一回ずつ開けて、タンギング。疲れても、吹き続けると、身体があきらめて新しい方法を見つけるそうです。
だけど、なかなか見つからないなぁと思っていたら、先生が「吹いた後、次の音に飛ぶ感じで」といわれたので、音の途中で次の音に移るときに方向を変えたいと思ったときに、吹くような感じかな?と思ってやってみたら「そうそう、そうだよ。」

なるほど、音を着地点と思って吹いていたけれど、曲が続いている限り、全ての音は一応の着地であって、経過中。

それにしてもモーツアルトはやっぱり難しい。

二曲目はローエングリンファンタジー。
音符が多いけれど、ただ指を動かすのではなく、音の意味を考えて。何を言いたいのか?
意味を伝えるためにはどう吹けばいいのか?を考えて。

レッスンの後、先生と教育談義になり、先生が「言葉や、何かを教えようとするのではなくて、そこにいるだけで、ぱぁっと周りが元気になるような、そんなことを目指しているんだよ。」と言われたので、朝受けたボーンズレッスンのD講師のお話を思い出しました。

「部分を治そうとしたり、表面をきれいにしようとするのではなく、根幹に働きかける。何かを直接させようとしても、その時治ったような気がしても、すぐに剥がれ落ちたり、もとに戻ってしまう。本当に力があるのは、影響力。させようとすることではなく」

影響力は、自分が理性を大切にして、理性的に相手と関わっていると、相手も思わずして自分の理性的な部分に注目してしまう。人間が本来持っている共感力を信じ、相手に期待するという姿勢のことだと思います。

言葉は違いますが、二人の先生が同じような意味のことを言われることがよくあります。
二人は、バックボーンも、仕事も全く違いますが、時々こんな感じ。
だから、私はこのお二人を先生に選び続けているのだと思います。


ボーンズレッスン

2012-01-25 22:03:33 | レクチャー、マスタークラス

今朝は、ボーンズレッスン。

目が疲れやすい。ということは、見ようとするから。
なんのことでしょう?
見ようとするのではなく、目に入ってくるのです。

目だけで見ようとするのではなく、五感を使うこと。

目からの情報というのはもちろん大切なのですが、目から入ってくる情報だけを重視していると、バランスが悪くなってきます。

人間は本来、五感、味覚、聴覚、触覚、嗅覚、視覚の五感を使って情報を処理していますが、現代の生活の中で、普通に生活していると、一部分を使ってやれてしまうと、他の感覚を鈍らせてしまいます。

老化というのは、固まっていくこと、柔軟性とは、情報を柔軟に取り入れたり、発信していくこと。

視界は180度近く、目を固めて見ていると、疲れやすいのは道理です。
目を固めると、見ようとして首が前にでて、それを支えようとして、お腹が前に出て、他の筋肉も固めなくてはならなくなります。

一つの筋肉を固めると、他の筋肉へも影響します。
一つの部分を使おうとすると、固くなるので全体を均一に機能させる。均一性を目的にするというのが、ボーンズだそうです。


化学変化

2012-01-24 22:05:19 | 音楽

今日、校庭で、子どもたちを見ていると空が鉛色に曇って、雪が降ってきました。ずっと雨だったので、子どもたちは元気一杯で校庭を走り回っていましたが、私は寒くて凍えそう、じっとしていても寒いので、「サッカーしよう!」という子どもに少しつきあって身体をあたためました。

フェランディスの演奏を聴いていたら、自分は本当に音を大切にしていなかったと思います。それから、窮屈。もっと、自由に。
音と音の間をあんなに空けてもいいんだ。
それにあんなに小さな音。

音楽をするものがみんな、一音を一音を大切にと思っているし、自由にと思っているし、PPはPPでと思っています。
では、どうすることが、本当に大切にしていることなのか?PPってどれぐらいの音なのか?自由ってどのあたりまでのことなのか?初めはわからない。

これぐらい演奏できればいいのかな?と思っていると、もっと自由に演奏する人が出てきたり、もっと繊細に大切に演奏している人に出会ったりして、大切にするって言う意味は、こういうことなんだ、とまた置き換わります。

見て、聴いた感覚をイメージしながら演奏すると、もう以前と違う演奏をしている自分に気がつきます。
科学変化したみたい。フェランディスの演奏ではないけれど、フェランディスが混ざって、何かが生まれた気がします。

高校の先生、大学のクラブの講師、先輩、S先生、ギオー先生、ラルデ先生、ラリュー、kさん、私の演奏の中に全部入っている。その上に今また加わって、
早く誰かに聴いてもらって確かめたい。


迷い道

2012-01-23 21:34:33 | Weblog

スターチスはドライフラワーにしても色あせず、長持ちします。

前回のレッスンの時、S先生から、「リサイタルしなさい。」と言われて「考えさせてください。」と応えた私。
心の中で『まだ、無理無理!』と叫んでいたのでした。

「いろんな曲を一度に、練習してお客さんの前で吹くことで、勉強になるから。」
と言われて、それはそうだと、納得する反面。
誰かと一緒に企画したり、みんなでカルテットとか、初めからある場に出かけていって吹くのとは、違って一から一人でするのでは、全く違います。

受付から、チラシ配り、チケット製作や印刷や、宣伝。ホール取り、その上、演奏。・・・自信がない。

入門しているなら、先生のいうことは絶対。と思ってきましたが、考えただけでもドキドキする。

手に余るかもしれない仕事を頼まれたときってこんな感じ?
どうしよう?


母と子のコンサート企画

2012-01-20 21:27:47 | 音楽

ピアノのSさんと3月19日の枚方市の子育て支援室の母と子のコンサートの企画会議。

病気を治すわけでもなく、物を売るわけでもなく、何かを建てるわけでもない。肩書きも無く、音楽学歴も無く、賞も無い。
ただただ、好きなことを好きにやってきただけなのに、こうして呼んでくれる人がいるのは、本当にありがたいことです。

子どもたちやお母さんたちに、喜んでもらえるよう、精一杯のことをしたいと思います。

子どもたちは、3歳児が多いということなので、子ども向けと言うことだけにこだわらず、多様なスタイルの音楽を楽しんでもらおうと思っています。
オペラのファンタジー、モーツアルト、近代の曲。そして、後半は、ディズニーの名曲。そして、おかあさんたちに、いろいろな国の子守唄を聞いてもらい、何曲か歌詞カードつきで、もって帰ってもらおうと思います。

月末には広報の締め切りがあるそうなのですが、まだ詳細が決まりませんでした。
大枠は決めたので大丈夫…と思う。
後は練習、練習。

うまくいきますように。






上達の条件

2012-01-19 21:27:17 | 音楽

実家では、お正月なると母が羽子板を飾っています。昔、羽子板は女の子に魔除けとして送られたとか。江戸時代には、歌舞伎役者を押し絵にするようになり華美になりすぎ禁止されたこともあったそうです。きれいな羽子板に、子どもの頃、これで羽つきをしたがって母を困らせました。

フルートのレッスンをしていると、上達しやすい人と、そうでもない人がいます。

例えば「私は低音が出にくくて、どうも苦手です。」とか、「指が回らなくて」、「楽譜が読めなくて」と言う人によく出会います。

ところが、
フルートを吹いていなかったか?と言うと、そんなことはありません。
毎日吹いていたり、アンサンブルをしていたり、真面目に練習されていて、思うように効果があがらない。

同じ時間、同じように、部活でスケールやクロマティックをやっていても、上達する人と思ったように伸びない人がいます。
それは、いったい何によるものなのか?

今まで言われてきたのは、練習が足りない、努力が足りない。もっと、やりなさい。
なるほど、確かにそれは間違ってはいないけれど、
じゃあ、何時間ふけばいいの?
時間がないのに、無理じゃないの?
同じように練習して、うまい人と下手な人がいるのはおかしいんじゃないの?
やっぱり才能?

確かに身体的に恵まれている人もいますが、そうでもない人でもうまい人もいます。

じゃあ、いったい何が違うのか?
「うまくいかないこと」に対して、「苦手」と思うか、「まだ取り組んでないこと」と思うかどうか?
「苦手」と思った人は、できない自分に落ち込むかもしれない。できていない自分をおもしろくなく思うかもしれない。
「まだ取り組んでないこと」と思う人は、取り組んでいないだけだから、ただ取り組む。自分に期待し、取り組めば上達することを信じています。

どちらが楽しく練習できるでしょうか?
楽しく練習した方が上達するに決まっています。
楽しくは、何も楽を追求したり、漫才のような講義を受けることではありません。
科学の実験や、クイズに頭を使うのは楽しい。
課題を解くために、情報を集め、考察して、類推し、実験する。
そのことが自体を楽しい、おもしろい。とどれだけ思えるか?が上達の条件だと思います。

と言う私も、眉をしかめて、がんばる努力型です。そのたび力が入っていないか?頭を使っているかどうか?振り返ってみたら、結構必死になっています。
でも、こういう視点を持つと、少し楽しめるようになっている自分を発見します。


台湾みやげ

2012-01-18 21:17:49 | Weblog

夫が今年初の海外出張、台湾から帰ってきました。実は出張中、写メ送ってきていました。台湾は旧正月1月22日の準備で大忙しだそうです。

これは行きの飛行機からみた富士山。あんまり見事なので、公開。


ウチワサボテンの一種。サボテンは8000種類もあります。食用かも。台湾にはたくさんあるそうです。隣は、アサギマダラ蝶。
台湾は30度近く、夜は15度~20度。うらやましい。寒いのは苦手。


そして、鉄オタの夫が送ってくるのは、やっぱり電車関係。
春節特別ダイヤルの時刻表も、しっかり観光用のスタンプを押して、折り目もつけずに持ち帰ってきました。

高雄駅は、1940年に、日本占領下で建てられました。
日本建築のようです。老朽化で取り壊しの話しが出ましたが、保存運動が起こり、移転し、そのまま、資料館として使われています。


自強号は、特急。1971年に、国際連合を離脱した時のスローガンを名前にしたそうです。
「恭しく自らを強め、状況の変化に驚くことなかれ」
列車の運行は1978年。


名物のからすみは天候不順で不作。価格が高騰し、馬総統が再選され、しばらく現状維持が続きそうです。

夫の仕事のおかげで、全く知らなかった分野にも興味がひろがります。