暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

吹く風

2023年06月25日 | 古民家
つづら折れの揺らぎの中で心地よく…素顔の流れは潔く…
寄せては引いて巡るめく…命の音を耳にして…
穏やかな風に頬を寄せる…。




焼けた砂のはじけた色と…屋根と戸板の奏でる音が…
ランランと頭に焼きついた真夏の記憶は…
季節と香りを呼び出して…いつも開いてる引き出しのように…
懐かしい暮らしを追いかけるけれど…
戻らない時間にヤキモキしながら…遠い記憶に悩みを渡すと…
何も知らない無垢の顔は…頼る姿を探して見つめてる…。




どことなく似ている町の姿に、目をこすりながら…
落ち着く居場所を探してみて…人が集まりガサガサと…
少し昔の…遠い未来に手を差し出してはみるものの…
呆れた暮らしに…かける言葉は少なくにじんでしまい…
洗濯を、何度重ねて廻してみても…
繰り返す道筋と…人の流れは変えようも無いみたいで…
気ままな気分は…どこ吹く風になる。



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記憶

2023年06月24日 | 古民家
遠くを眺める緑の下に…重なる思いの振り向きざまを…
手放しで渡れるほど、思い出を追いかけはしないけれど…
忘れるほどには短くて…思い出すには離れすぎて…
どこまでも付かず離れずの遠い想いは…次の世代に渡されたはずなのに…
忘れる事が仕事のように…残す事が縛りであるように…
曖昧な毎日が、一人ささやいている…。





100年も過ぎて緞帳は上げられて…いつ出番が来るかも解らないまま…
手渡しされる文化の繋がりも…
照らされ続けた暮らしの中に…影が浮かぶ隙間はなく…
いつも表に立ち続けるには、苦しい社会が目白押しに並んでいる…。
古い記憶を頼りに歩いてみても…懐かしい姿はチョロチョロと…
表通りを駆けてゆく…。



戦災や災害で、儚く残る家々は…
語りの無い…若さの響きあいのなかで…
後悔ばかりの繰り返しはこの先も続きそうなのかも…。
見てきたものと聞いた事の、不確かな暮らしは…
知らない世代に受け継がれ…やがて枯れないように育てられるなら…
無意味な時間は無くなって…花は開くような気がする。

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眼差し

2023年06月23日 | 古民家
 飾られた派手な模様はホロホロと・・・一段高い場所から眺めてる・・・。
華やかさや悲しさに・・・引きずられるように追い立てられ・・・
真っ直ぐ見つめる目はどちらを向いて・・・何を語るのか・・・。
出会う姿は世代を越えず・・・命が宿る人形に、繋がる道は細くなる・・・。

お祭りに踊る激しさの意味を聞きかじり・・・そこかしこで見かける独奏に耳を寄せれば・・・
どうしようもない暮らしの行き先に抗う、悲しい物語が聞こえて来るようで・・・
神頼みが消えてしまわない伝統に・・・荒々しい文化を繋いでほしいと願うけれど・・・
意味も・・・理由も解らない、騒ぎを覗くだけの繰り返しでは、聞こえて来ない文化もある・・・。

キラキラ眩しさに、夜店の怪しさは裏の世界で・・・
裏表が狭くなればなるほど・・・非日常は近くなり・・・
特別で、夢の時間が永遠に続くのは・・・この先どこまで繰り返すのだろう・・・。
50年・・・100年繋がっても・・・
どこかで変化は生まれ・・・300年の住まいも、住み人は揺れ・・・
眼差しはどこを見るでも無い・・・遠い先を見通している。




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差し伸べる

2023年06月22日 | 古民家
 頼りなさに囲まれて・・・物珍しさに振り回され・・・
見るモノ聞くコト、てんやわんやのお祭り騒ぎが毎日続けば・・・
時間は無限に・・・ずっと笑いに囲まれて、受け取れる言葉も想像も・・・
残る心に深さがあれば・・・
捻くれて佇むその場所の中で、手を差し伸べてくれるのは・・・
うる覚えに浮いている・・・反対側の記憶なのかも・・・。

どうでも良い言葉と・・・動きと、返す返事にも・・・
大人と子供の区別は低い所にあって・・・本気で相手をする大人げない幼さは・・・
何故か心にいつまでも張り付いて・・・おかしな隣人や、不思議なおばちゃんは・・・
いつもどこから不意に・・・颯爽と現れて、僕らをたしなめてくれる・・・。
何もない町の・・・たおやかな暮らしに残る七不思議は・・・
古い町並みと・・・朽ちかけた住まいの隙間と同じような人の隙間に・・・
しんみりと語り掛けてくれるのだろう・・・。

少し足をのばせば・・・のどかな町の、静かな駅前の居心地良さは残っているモノで・・・
60周ほど廻って気付いた世代がくれたのは・・・手仕事がどれほど魅力的で・・・
使い方や見せ方で変わる、素敵な力を生み出す方向が・・・伝統や文化には混ざっていると・・・。
大量に造る事も叶わなくて・・・いつもいつでもある訳も無く・・・
大事に使わないとへそを曲げてしまう頑固者だけれど・・・
お互い寄り添えば・・・いつの時代も変わらない手を、差し伸べてくれると思う。



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溜める

2023年06月21日 | 古民家
 命を削り合う出来事が行事のように始まり・・・
終わりと始まりは・・・背中同士の出会う事無い、離れもし無い・・・
気の遠くなるほどの繰り返しが・・・気付けば不思議にみんな一緒でも無く・・・
神秘の風景や・・・夢のような出来事にも映るけれど・・・
それだけ厳かな時間と営みが・・・悲しい出来事に映る事もある・・・。

ザーザーと・・・手鋸は声を上げて命が削られ・・・
人の命を越える命が・・・森の中で声を上げて倒れて行く・・・。
まねの出来ない倒木の音は、峰を駆け抜けて・・・木々は答えるように葉を鳴らし・・・
生れて100年森を守り・・・この先人を守る礎になれば、またその先の100年も繋がる命は・・・
静かな声えで唄いながら・・・未来の暮らしを守ってくれる・・・。

大きな力を使うには・・・溜める時間も大きく長く、バランス良く手を取り合い・・・
小さな人の手は・・・時間と手間を惜しまずやりくりして来たけれど・・・
技術の中に無理は溜まり・・・守られない森に痩せた木々は、自然の巡りを動かして・・・
命のやり取りも生まれ変わりも・・・不自然な様子に気付かなくなるのかも知れない・・・。
伝統の技術に残されて来た・・・技を身に付け、気が遠くなる経験は・・・
自然に敬意を払う・・・時間を溜める、大切な営みなんだと思う。
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