暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

あなろぐ

2022年11月25日 | 古民家
 アナログで見ていた遠い景色と・・・デジタルで映された景色では・・・
薄ぼんやりと眺めていた毎日の色艶も違うのだろうけれど・・・
大好物も続いてしまうと倦んでしまい・・・
いつも極彩色に溢れている世界では・・・愛想が尽きてしまうのかも・・・。

おとぎ話か、昔ばなしの風景は、白黒や茶色に緑・・・おっとりした色合いに包まれて・・・
たまに見かける黄色や赤色が・・・とても華やかで・・・
波風の少ない暮らしは・・・慎ましく過ぎて行きます・・・。

身の回りにある変わり映えしない言葉がうれしくて・・・
変わらない住まいも・・・季節で繰り返す出来事も、幼い頃からずっと同じで・・・
子や孫に受け継がれて行く、モノトーンの文化には・・・
年に数回訪れる、色鮮やかな時間が特別な記憶に残されて行く・・・。
真新しい住まいも・・・暮らしも、求め続けるのが性だとしても・・・
古い暮らしをまとめ・・・何度もなんども続いて繋げて行く事が・・・
かけがえのない文化になるんだと思います。

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支える

2022年11月24日 | 古民家
 手に余る大きな出来事を持ち上げるには・・・人の手を借りて、何か道具で工夫して・・・
一人の力の弱さと・・・人の秘める底力と、助け合う「結」の結束力の大きさを感じ・・・
自然の力以上にあやふやで神秘的な・・・人の可能性が暮らしを支えているような気がする・・・。

古くなった住まいを解体して・・・プラモデルのようにまた組み立てる・・・。
使える部分と新しくする部分・・・カタチを変えて別の場所で生かされて繋がって行く・・・。
住いの移築には、一筋縄ではいかない苦労と技術が大切で・・・
伝統的な工法と技術が絡まって・・・住まいは守られているけれど・・・
親やまたその親の世代は・・・出来る所は自分でやり切る、無いモノはねだらない根性と経験で染みついた技術も持っていました・・・。

家をそのままの姿で移動する「曳家」・・・傾いた住まいを垂直に戻しもして・・・
貴重な木材や住まいを守り・・・次の世代に残すべき、重要で伝統的な仕事でした・・・。
小さな力を組み合わせ・・・正確に安全に、正しい技術の積み重ねは・・・
もったいないをそのままカタチにした技術でも、見る機会は少なくて・・・
失われてしまいそうな技術でしたが・・・
大きな震災や自然災害などで見直され・・・住まいに限らずモノを大切にする暮らしには・・・
古くからある伝統の技術が・・・
自然と共存するにも、失ってはいけない暮らしの一部になっているんだと思います・・・。



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無限

2022年11月23日 | 古民家
 恵みの雨が暮らしと歩いて・・・暴れ川に変わると、百面相の移り変わりに戸惑いもして・・・
それでも背中合わせのお互いさまは・・・綱渡りの毎日で・・・
生きている事が奇跡なら・・・それもしょうがないと、ありがたい日々がただ続いている・・・。

白黒の写真に残されて来た、たくさんの茅葺屋根は・・・
ほっかむりに野良着姿と一緒に映り・・・田んぼに畑の綺麗な景色と並んで・・・
食べる姿と一生懸命に・・・毎日がただ忙しく、トツトツと働いていた・・・。
豊かになろうと一生懸命になると・・・忙しい毎日はグツグツと働き・・・
前ばかりを見ていたら・・・振り返る景色は靄に入り、いつの間にやら気が遠くなってしまう・・・。

ずっと続くと思うまやかしは・・・何度もつまづいて、立ち上がりながらまた忘れて・・・
いつになれば向こう側に行けるかと思っても・・・気付いた時に時代の幕は引かれ・・・
リセットされた世界が始まり・・・また同じことが繰り返されて行く・・・。
写真や映像でどれだけ資料を残しても・・・保管される施設が建てられても・・・
結局上手に使うのは時代を暮らす人で・・・繋ぐ意味が繋がれないと無限の時を巡るだけなのかも。

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生かされて

2022年11月22日 | 古民家
 抱えきれないモノを手にして・・・不自由ない暮らしを手の上で転がして・・・
好きなようにして・・・満足しているつもりでいても・・・
何もない所には何も生まれない・・・ゼロはゼロのまま過ごしてゆく毎日で・・・
自分に向き合っていない・・・意味の見えない暮らし方や仕事の毎日に・・・
どこまでも人を育てるには大きな壁になるのかも・・・。

行先のあてなどなくなってしまった空き家は・・・いずれ国に渡り競売や文化財登録など・・・
建物の価値に合わせて利活用がされる、はず・・・なのに、金食い虫の土蔵や趣向を凝らした立派な古民家は・・・
新築以上に費用の掛かる古民家の改修に・・・前のめりに慣れない事情がついてくる・・・。

いわれも無く・・・ただ時代の間で漂う住まい造りに、時を歩く元気は無く・・・
ただその時代の派手さや勢いに任せて暮らしは組み立てられて・・・
早々に役目を終えるけれど・・・寿命よりも早く、暮らす人がそっぽを向いて・・・
見向きもされない住まいになり・・・悪者のように町の中で、うれしくも無い存在感を表してしまう・・・。
数世代継がれる古民家の魅力に、ハタリと気付いても・・・
同じような古民家を今から生み出すにも甲斐性は無くなり・・・
生かされて来た住いさえも・・・手放してしまう時間は、この先も続くのかも知れない。

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2022年11月21日 | 古民家
 ポタポタと歩いていると・・・後ろを振り返る時間はあっても・・・
立ち止まって考える時間はほんの僅かで・・・いつもそこの所でつまずいてしまう・・・。
古い町の入り口に立てば、そこにはモヤリと頭を駆けまわり・・・懐かしい記憶が浮かんで・・・
怖いとか、楽しいの唄が聞こえて来ると・・・
自分の中に漂っていて、説明出来ないもう一人が・・・飛び出て来るような気がする・・・。

田舎の土間の片隅に・・・フワンと感じて・・・
バス停を通り過ぎるベンチに・・・ストンと感じて・・・
裏山の・・・小さな祠の裏にパタリと感じて・・・公園のブランコの上にフラリと見かける・・・。
遠い時間をいくつも駆け抜けて・・・どれだけの暮らしが時を積み重ねて来たのか・・・
その町にいれば自然と流れて・・・たまに行けば偶然出会う・・・。
どこでも出会える暮らしの一部と・・・出会えなくなってるような気がします・・・。

扉が開かなくなってどれほど過ぎたろうか・・・
雨戸が開いて・・・眩しい笑顔を見たのは何時だったろうか・・・。
空き家の寂しさは・・・しぼんで行く暮らしを見るようで・・・
解体されて行く空き家の脇を通るのも・・・苦しくなるように・・・
高くなった目線で歩く古い町並みに・・・目に見えないたくさんの声は、遠く聞こえずらくなってしまったのかも知れない。


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