暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

2022年07月31日 | 古民家
 故郷や実家・・・田舎に故郷・・・一つ所に住み続けると・・・
育った場所は暮らす場所で・・・終の棲家となる・・・。
行ったり来たりの散歩程度は・・・ウロウロ居場所が変わっても・・・
見知らぬ土地に暮らし・・・第二・第三の住処が生まれる事は、喜ばしいのか寂しいモノなのか・・・
旅行もままならない行動範囲では・・・人の欲求は抑えられなくて、いつか羽根が生えてしまうのは、致し方無かったのかも・・・。

古い町並みは・・・軒が低くて、ツンとつま先を上げればオデコにあたりそうで・・・
よそ見をして歩けば、側溝に足を取られてしまう・・・。
打ち水や・・・植え込みの水まきにと重宝して・・・
水路もある場所では、清々しい町の様子が、繋がれて来た文化を教えてくれます・・・。

暮らしに必要な電気よりも・・・水の確保はもっと大切な普請で・・・
人が集まれば、水源の確保や水路の事業は命がけ・・・
人足しかない土木の普請で・・・ずいぶん遠くから水を運ぶ大事業・・・
今でも、無くてはならない用水路として使われています・・・。
古民家の造りを今に再現できない理由として、良質の木材が手に入らない理由が挙げられますが・・・。
人の手で仕上げないと出来ない技術が多く・・・誰もが住まい造りの出来る安価な建物にはならないと思います・・・。
だからこそ・・・100年住み継がれる、自然と共存出来る住まいを造り・・・
誰もが住み繋いで行ける、地域造りが必要で・・・
魅力ある・・・町と人造りが大切なんだと思います。



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ゆとり

2022年07月30日 | 古民家
 見上げるほどに遠い道のりに見えた坂道を・・・つらいとも思えない勢いで駆け上がり・・・
誰の場所か知りもしない・・・広い田んぼのあぜ道を走り回る・・・
行動範囲は自分の庭で・・・自分の知る世界がすべてだった子供の頭の中は・・・
情報に追い越されると・・・自分の世界なのか、想像に騙されているのか・・・
解らなくなってしまう・・・。

手紙や伝言・・・で受け渡される情報は、進む時間にゆとりがあって・・・
電話やメールで渡される情報に・・・人は追い付いていないのかも・・・。
亀みたいな歩みの中でも・・・再現出来ないと思えるほどの伝統文化は繋がって来て・・・
気の遠くなる時間の中で造られた・・・伝統の技もあって・・・
効率の中では生まれない・・・大切な暮らしもあるはずです・・・。

玄翁に鋸・・・手鉋、人の手で刻み組み上げられて来た古民家・・・
電動の工具も無ければ・・・多くの人の手を借りて、ゆとりがある訳でも無いのに、時間を掛けて組み上げて行く・・・
住い造りに、数年必要だったのは・・・森からの伐採、乾燥、刻みまでを・・・
自然の流れと・・・負荷の少ない流れと・・・当時のゆっくりとした技術の流れでしたが・・・
あくせく、せわしない世の中と・・・これからの暮らし向きは・・・
古民家のような造りが似合っているのかも知れません。



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おおらかさ

2022年07月29日 | 古民家
 山を食い尽くす大きさで・・・入道雲が舞い上がり・・・
緑の森に影を造りながら、風に任せて流れる姿は・・・
自然の細やかさと・・・おおらかさを感じさせてくれる、誰にも真似できない造形美があります・・・。

天井板や・・・床柱、仕上げ材を生かした木目の美しさも・・・
大黒柱や大梁の・・・猛々しさをパズルのように組み上げて・・・
繊細さに・・・いい加減さを閉じ込めたような古民家の造りには・・・
郷土色が繋がって・・・他にはない伝統と文化を残していきます・・・。

伝統の腕を見せつける技や・・・暮らしに中に埋もれる民芸の技・・・
限界を追求した究極の技まで・・・色濃く繋がる技術は生まれても・・・
どこまでも続く技は難しく・・・時代に変化し、歴史に埋もれ・・・
古い技は・・・時代に受け入れられなくなって行きます・・・。
保存活動が無ければ・・・古い街道も商家も傾いてしまう・・・。
思い出のような語りも・・・引き継げなくなってしまう・・・。
上書きされる歴史の中には・・・アップデートされながら、世代を超えるおおらかさが、この先の時代を支えてくれるような気がします。

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非日常

2022年07月28日 | 古民家
 ザワザワと、墨を落とした空の色は・・・気が付けば、夜の姿に消えて行き・・・
色を落とす雨の勢いが・・・燃えるアスファルトを溶かしてゆけば・・・
昼の色合いも変わり・・・ヒグラシの唄声が、涼を運んでくれる・・・。

夕立の時間も無いほど・・・季節の変化は短く切り取られ・・・
山や川のせせらぎは・・・季節感の無い、あいまいな毎日に取って代わり・・・
体を癒す自然からの恵みは・・・人の営みについて行けなくなってしまいました・・・。
青赤黄色の小さなお家が並んで・・・夜になれば、大きなホタルがあちらこちらにひしめくように灯れば・・・
非日常を作る為の日常を過ごす・・・そんな暮らしが続いているのかも・・・。

古民家が非日常になったのはいつの頃か・・・
毎日がキャンプのような暮らしに・・・手間の掛からない便利な非日常を夢に見ていたのに・・・
いつの間にか・・・廻り廻ってしまい、炎を見つめる時間が至福と思えるなら・・・
豊かな暮らしを積み重ねて来た、時代の流れは・・・
どこまでも行ったり来たりするのかも知れない・・・。
終わりのない欲望に・・・贅沢な悩みは尽きないと思う。
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関係

2022年07月27日 | 古民家
 不思議と目で見るモノよりも・・・想像する事のほうが迫って来るものがあるのは・・・
頭の中でウジャクジャと、物語が膨らんで行くからだろうか・・・。
写真も映像も無い時代は・・・墨絵や浮世絵、瓦版で想像して・・・
へのへのもへじのような絵から思い描くのだから・・・
とても豊かな感性を持っていたのかも知れない・・・。

実物を見るよりも綺麗な画質が生まれても・・・香りや風、その場に立ってみている現実に適うわけも無く・・・
臨場感あふれる景色が・・・瞼に投げかけられると、体で感じる何かが駆け抜けていくみたいで・・・
古民家の中に入ると染み入る・・・木や土、煙の香ばしさから投げられた歴史ある時間が生んで来たモノを・・・
頭や目だけででは無い・・・特別な体の中の記憶がよみがえるのかも・・・。

旧家や、古い街道で残る十数代続くお店には・・・そこで暮らしを築いた跡が残り・・・
住いの節々に・・・家族の想いが残っています・・・。
写真や映像は残らなくても・・・手紙の文字や、飾られた書には・・・
見も知らぬ、ご先祖様が本当にいて・・・かけがえのない奇跡の道をたどって・・・
今そこに自分が立っていられる・・・そこに古民家が残っている・・・。
どうしようもなく関係の無い時代のことであっても・・・
始まりが無ければ・・・経過も無く、終わりも迎えられない・・・。
歴史や時代を守る大切さが・・・そこにあるような気がします。
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