暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

2022年06月30日 | 古民家
 夏になると耳は忙しく・・・たくさんの音を楽しんだり、悲しんだり、怒ったり・・・
眠りから覚めて・・・成長して、いろんな命が生まれて動いて・・・
騒がしい虫達の唄声も・・・この先ずいぶんと広がって、昼も夜も楽しませてくれる・・・。

背中を合わせる暮らしは、江戸の時も東京の今も変わらないようで・・・
長屋が、ロウソクみたいな住まいになっただけで・・・
足が地に付かない暮らしぶりが板につくと・・ザワザワと思い出したように、空にとどく街を作ろうとしているみたい・・・。
滑り台やジャングルジムに登る子供の頃から・・・人の想いは変わらないのかも・・・。

見渡す限り何もない・・・人もそこそこ合わない場所にいると・・・
無音の世界を感じる時があって・・・景色は動いているのに、何も耳を動かさない世界はとても不自然な気がするけれど・・・
雑踏の中にいる安心感や・・・一人でいる寂しさ・・・大勢に囲まれているむなしさがあるのは・・・
わがままな独り言だと思いながら・・・
関り、関わり合いながら自分が求められ・・・人を求める・・・
相互扶助の助け合いながら暮らす意味の大切さが、耳に届いて来るように思えます。


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お付き合い

2022年06月29日 | 古民家
 大きな実りが分け隔てなく訪れるのも・・・
毎日の繰り返しと同じくらい・・・安心してすまし顔でいたけれど・・・
気まぐれな相手は・・・時折そっぽを向いて、分け隔ての無い暮らしは崩れてしまいます・・・。
平等と、声を上げても・・・どこかで階段があり、上から覗かれる場所は造られて・・・
それが平穏な暮らしのように、200年も続く戦のない歴史を繋いで来ました・・・。

朽ちた古民家も・・・手直しすると、素晴らしく彩られた姿になることも多くて・・・
手に入らない立派な木材を使っていなくても・・・趣ある佇まいはそこかしこに残り・・・
すり減って少しくぼんだ床や壁も・・・傷ついた跡が名前だったり数字だったり・・・
そこで育った暮らしの行く先が・・・目に見えてきます・・・。

合板や樹脂で出来た素材は・・・ある時間から、壊れるスイッチが入って・・・
どうしようもなく失われてしまうけれど・・・無垢の木材は、コロコロと転がしているうちは・・・
子供のまたその子供の・・・またまたその子供まで、幾世代も継がれ・・・
家族や、そこに人が居た時間を受け取り・・・次の世代に繋げる永遠の受け渡しが出来そうなくらいで・・・
自然をどんなふうに生かすかは・・・動物や人次第・・・。
大きな実りを毎年頂けるのも・・・上手なお付き合いがあってなんだろうと思います。

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ひと時

2022年06月28日 | 古民家
 ザブザブと、覆いかぶさる浪のように、溢れるくらいのみずみずしさで・・・
大きく伸ばした枝葉は追いかけてくる・・・
深い緑が青い海に見えるはずもないのに・・・道路の半分までも屋根のように木々が成長すると・・・
真夏の太陽も、やすやすとは通り越せない厚さで生い茂り・・・
襲われるような恐怖よりも・・・守られる安心を抱いて、一振りする風に揺られながら・・・
心地よい涼を感じる・・・。

梅雨が通り過ぎれば・・・どうしようもない真夏は始まり・・・
居心地の悪さを感じる大人を横目に・・・はしゃぐ子供の時間は始まる・・・。
二度とない夏休みに・・・どれだけ成長する経験が出来るのか・・・
家族と過ごし・・・友達を造り・・・全部が初めての、潤いに満ちた時間が始まる・・・

田舎が夏休みのイベントだったのはいつの頃までか・・・
縁側と・・・庭に井戸水の姿を覗いて・・・
お祭りに足を運べば・・・見知らぬ子供たちのやり取りをハラハラ覗いてしまう・・・。
古民家の町並みや・・・おじいちゃんやおばあちゃんの古い暮らしを、小さな目で感じて・・・
いつの間にか素通りする時間が増えると・・・懐かしい佇まいも逃げてしまう・・・。
何物でもない優しい目が、心地よいだけでなく・・・
たくさんの自然が見守ってくれていたから・・・夏の大きな思い出になって・・・
大きな命が盛りだくさんある田舎で・・・忘れられない記憶が伝え継がれて行くと思います。

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お互い様

2022年06月27日 | 古民家
 頼みの綱はどこへやら・・・手と手を取り合う暮らしを見失い・・・
一人でいると気が楽でも・・・そこかしこで沢山の人にお世話になら無ない姿は見えなくて・・・
商店街を歩けば・・・見知らぬおばっちゃんも、怪しいおじさんも・・・
小さな目線の子供でも・・・何かと交じり合う町が今でも元気に見えて来る・・・。

ジリジリといじめられた瓦の屋根に・・・地下足袋で歩いていると・・・
数分もすれば足踏みをして・・・居ても立っても居られないほどの足の裏は赤く腫れあがってしまう・・・。
土葺きの瓦屋根は、瓦の下に土を置いて瓦を葺いて行きます・・・。
ネトリと瓦に食いついて、断熱の役割もしてくれて・・・
燻しの瓦を使えば・・・雨が降って水を貯え、吸湿発散して熱さを逃がしてくれる・・・。
重くて地震に嫌われる瓦屋根も・・・自然の力を生かしながらの伝統技術が残されています・・・。

元は土の燻瓦・・・地域で変わる環境に合わせて瓦の姿があって・・・
地域で採れる土を生かして瓦が生まれる・・・。
豊かな場所も・・・少し苦労する場所も・・・暮らす人の関わり合いでカラカラと楽しく廻り出して行く・・・。
地産地消の豊かさを忘れてしまうのは・・・遠い場所を覗いてばかりで、近くの良いモノに、気付かなくなってしまったからなのかも知れません。




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集中力

2022年06月26日 | 古民家
 ほしいモノを、探し続ければ際限は無く・・・芋づる式に現れては消えて・・・
一過性の熱みたいに思いこんでしまえば・・・それが上手く手に入る時もあれば・・・
あやしい方向へ傾いて・・・いつかは倒れてしまうものなのかも知れません・・・。
人の集中力は・・・その時の条件で、15・45・90分と分けられるそうで・・・
求めるモノへの、集中する重さで時間は変わる変わるのかも知れません・・・。

若い力が日本を変えて来た幕末・・・。
いいおじさんたちが政治の糸を操っていたのかと思えば・・・
皆さん、30代・・・40代と意外に若く・・・
平均寿命を考えれば当たり前でも・・・
責任ある立場に立つか・・・その場所を経験すると・・・人は大きく成長する見たいで・・・
とある時期に集中していた人の力は・・・止められない熱を持っていたんだろうと思います・・・。

伝統技術が生まれて積み重ねられて来た歴史が・・・この所薄く見えて・・・
若い力が変化を造ってはいるけれど・・・文化と時間の流れは変えようも無く・・・
お櫃にご飯を入れないように・・・障子や畳の手入れが進まないように・・・
日本の文化は少しづつ・・・否応なしに小さくなっていきます・・・。
技術を変化させて行くのも大切ですが・・・暮らしそのものを、伝統の文化に合わせる・・・
そんな暮らしが一過性の熱だとしても・・・手に入れたい文化だと思います。





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