暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

深い闇

2022年04月25日 | 古民家
 たっぷりと薫る森の中に・・・体を残して空に仰げば・・
見た事も無い景色が頭をよぎって・・・いつのまにやら宙には、数えるのも億劫なほど星が現れて・・・
ざわつく世界を静かにするほどの・・・見えない深い闇も広がっている・・・。

一つ二つと数えてみても・・・どこまで数えたか解らなくなる星の数ほど・・・
森の中の木々達も・・・小さな名も無い花達も騒いで・・・
育む場所を奪われ・・・根こそぎ奪われ・・・今も奪われ続けていると、その数を知る気にもならなくなるけれど・・・
緑が残る場所に人が集まり・・・動物も植物も集うのは、自分が暮らす場所を知っているから・・・。

人の手が入った森は・・・自然に帰るまで見えない闇をいくつも繰り返し・・・
人の都合で綺麗に育てるには・・・1世代も手間暇をかけて育て、またその繰り返し・・・。
その繋がりが消えてしまえば・・・暗い森が生まれて、深い闇に落ちてしまう・・・。
共存しようと、ざわつく森を育てるには・・・見えない境界線を引きながら・・・
人や動物や・・・神秘的な木々の暮らすそれぞれの場所を残しながら・・・
それぞれの暮らしを、やさしく静かに繋げる事が大切なのかも知れません・・・。
大きく羽を広げる枝葉も・・・大きくなりすぎてしまえば、自分の力を超えて、支えられなくなり・・・
いつの日か・・・ホロホロと手からあふれて、持ちきれない暮らしの豊かさに押しつぶされてしまう・・・。
いつまでも静かに瞬き、深い闇に落ちない為の・・・分岐点が、時々に転がっているような気がします。
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美しい

2022年04月24日 | 古民家
 自然の姿をカタチにすると・・・人の覚えない美しさが見えて・・・
どれだけ近づけるかに・・・苦労を積み上げる・・・
数字や計算をいくつも並べて・・・理屈や意味を考えてみるけれど・・・
自然の中にはお構いなしの考えに・・・強く生き抜く美しさが生まれている・・・。

金物を使わない伝統の木造建築には・・・逆らわない柔構造があって・・・
流れに揺れる住まい造りの中に・・・自然から学ぶ美が見えて・・・
どこまでも質素に・・・いつまでも美しい建築を残そうと、時代の職人が知恵を残し・・・
次の世代も・・・残されて来た技術を知ろうとするけれど・・・
速さを手に入れた時間の流れの中では・・・ジリジリと知識だけが足踏みしてしまう・・・。

土が生んだ壁の儚さは美しくて・・・
100年も暮らしを守るけれど・・・自然に戻る時間も必要で・・・
時代ごとの手直しをする事で・・・次の世代に住まい造りが残り・・・
何度も生まれ変わる、自然の時間に近づく技術が残るのかも。



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波紋

2022年04月23日 | 古民家
 谷間を滑る・・・風が舞う・・・
暖かな風は雲をつかんで・・・冷たい風は木々を抜けて・・・
波紋を幾重にも描けば・・・水面に映る森の時間が、いつまでも変わらない豊かな暮らしを支えている・・・。

作られた森には・・・派手な風や雨が苦手なようで・・・
自然の育ちを真似て・・・ゴロゴロと人が動いても・・・
孫の代まで手を掛けなければ・・・住まい造りの木々は育たなくて・・・
待ちぼうけする森の静かな仕事に・・・派手に泳ぎまわる若い時間は待ちきれなくて・・・
同じ時計の針の動きにも・・・違和感を感じてしまうのかも・・・。

若者が町を離れ・・・山や田んぼから顔を背けて・・・
見えてるモノを見ようとしないで・・・数十年後に町に戻る若者もいて・・・
それでも、流れる川のように・・・大きな希望の姿は見えない・・・。
関係人口を増やす事も・・・企業誘致も・・・町の整備の言葉はタマムシ色に・・・
変わらない毎日を残そうと言葉遊びを並べても・・・人の流れは止まる事無く・・・
古民家が消えて行くように・・・人の成長も地域のこれからも、見通せない場所になってしまうのかも。

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知らない時間

2022年04月22日 | 古民家
 昨日は隣にいて・・他愛ない話で笑い合えば・・・
今日は静かな、椅子と机が・・・音もたてずに転がっている・・・。
明日も明後日も・・・静けさと雑音の中で、後ろを振り向けば・・・
そこにも椅子と机が笑いかけている・・・。

通い町の・・・近くの村には、神隠しのような暮らしが増えて・・・
お母さんもお父さんも・・・近くて遠い町に住処を変えて・・・
行ったきりの暮らしもあれば・・・行きっぱなしのこれからもあるのは・・・
里山や農村の暮らしばかりだった、貧しくも豊かな暮らしから・・・
便利だけれど・・・雑踏の中、しがらみばかりの暮らしに変わって・・・
小さな町の・・・遠い村は、美しさを残してしぼんで行こうとしている・・・。

70年後の町に・・・子供を支える年寄りを育てるには、今と同じくらいの人数、お年寄りになる子供が生まれてほしくて・・・
その子供を育てる、お母さんにお父さんが・・・楽しく暮らせる町が必要で・・・
そんな町造りが出来れば・・・家族も増えて、かけがえのない暮らしが育てられると思う・・・。
簡単には行かないけれど、貧しくても盛りだくさんの家族の中で、幸せな家族もいて・・・
何も無いけれど・・・大きな輪で繋がる家族が一番の宝物だと思えるのは・・・
知らない場所の・・・知らない時間に、自分が生きた夢を見られる嬉しさなんだろうと思う。


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切り捨てる

2022年04月21日 | 古民家
 不思議なもので・・・何も見えない遥か彼方、砂浜の真ん中では・・・
どちらに進んで良いのか解らず・・・
モウモウと木々が寄せ合う森の真ん中では・・・やっぱりどちらに進んで良いのか見当もつかず・・・
うねり漂う大海の真ん中で・・・あれやこれやと考えてみても・・・
指標が無ければ東西南北、意味も解らず・・・。

自然に生きる動物は・・・何かの感覚で方向を知り、磁場なのか匂いなのか・・・?
得体の知れない力を抱えて・・・大自然の中で暮らしている・・・。
人はあやふやな力を捨てて・・・技術や文化、科学を育み・・・切り捨ててしまった力を補い暮らしている・・・。

安定が求められない自然の世界・・・
それでも、お米や野菜は・・・大きな自然任せで・・・
少しでも話しが狂うと、大きな地域に苦労が降って・・・僅かばかりの育ちでは・・・
日本の全部を守る事は出来ません・・・。
本来持っている力や感覚を取り戻す事は出来なくても・・・その力を借りて共存する事が出来るなら・・・
牛や馬・・・犬や猫と暮らし始めて、大きな力を借りていた暮らしのように・・・
補いながらの住い造りも・・・必要なのかと思います。
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