暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

1..2..3...

2022年04月30日 | 古民家
 1年くらい先を、長いと思っていた幼い頃から・・・
10年ほど先を、1年ほどに感じられる時を過ごして来てみたら・・・
この先10年を過ごせるかどうか・・・心もとなくなってきたものだと思ってはみたものの・・・
時間は平等に心配なく・・・刻む時間は幼くとも、年老いても同じ10年で・・・
1・・・2・・・3・・・と数える力強さが・・・いつの間にか早くなってしまっただけなのかも・・・。

50年ほども古くの古民家は・・・手に余るいらないモノだと扱われ・・・
焚き物になるほどの運命の中に・・・保存に動く人達もいて、どれだけの手が関り今まで継がれて来たのか・・・
10年先を見て動くようではまとまらない・・・幾重にも重なる苦労があったような気がします・・・。

毎日が楽しく・・・眠るのも惜しいくらいに動きまわり・・・
口の中に食べ物が入っていても、ネジが切れたように止まってしまう子供の日々は・・・
暮らしの中に・・・ドキドキが躍っているようなもので・・・
暑くても寒くても・・・キレイでも汚くても・・・
虫がいても・・・動物がいたとしても・・・
あるがままの暮らしを・・・受け入れながら幸せに変えて行く力があるのかも・・・
自然体で暮らせなくなったのはいつの頃からなのか・・・
1・・・2・・・3・・と立ち止まって考える時間が・・・
この所の暮らしには必要なのかも知れません。




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間借り

2022年04月29日 | 古民家
 壊れる景色に出会うと・・・そこには悲しい時間が流れて・・・
菜の花がたわわに重なる自然の時間と思えば・・・そことなく落ち着いてみて・・・
営みが続くのは・・・人が暮らしの間だけ・・・
間借りするのは動物も植物も同じで・・・一つ所にとどまるには・・・
もったいなく長い時間が・・・この先も残酷に流れて行く・・・。

木を組む技術は・・・職人のセンスがうつって・・・
遊び心もあれば・・・丈夫に長持ちさせる工夫もあって・・・。
匠と言われ・・・地域に伝わる伝統の技術は、大きな普請がある時代ごとに、全国に広がって行きました・・・。
そんな技術も・・・お神輿や社寺・・・一部の文化財でしか見られない・・・
特殊な技術になってしまうほど・・・当たり前の住まい造りに生かされなくなるのは・・・
感謝する暮らしを教える人も・・・学ぶ人も少なくなってしまったから・・・。

大工さんが、階段を造れない・・・大工さんなのに、和室が造れない・・・
それが普通の仕事として受け入れられる住まい作りに・・・そんな住まいをお施主さんが望んで廻っている・・・。
生れ育った場所が好きで・・・魅力ある暮らしが膨らんで・・・
自分の子供がそこで育ち・・・素直に暮らしてい行ける地域を自分が守り繋ぐ・・・
たくさんを学んで・・・伝える営みは、自然の中ではそれほど長い時間でも無く・・・
間借りする一時が・・・健やかで過ごせる時間であれば良いと思います。



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輪の中

2022年04月28日 | 古民家
 木に土や石・・・どれもこれも、身近にあってかけがえのないモノばかりだけれど・・・
コンクリートやプラスチックの手軽さを知ってしまうと勘違いしそうで・・・
丈夫で腐りにくいと思える、鉄にアルミと比べてしまうと・・・
木の家は、昔ばなしに出て来そうな、お化けや妖怪達みたいに・・・
信憑性の無い輪の中に入ってしまうのかも・・・。

木造住宅を歌う住まい作りは失われる事無く・・・なんだか続いていても・・・
張り合わせや・・・重ね張りの技術で、廃材になりそうな木材も・・・
木質材として生きかえってはみたものの・・・接着剤まみれの美しい姿に・・・
廃材利用の技術のすばらしさは・・・大きな暮らしに中に埋もれて、感心してしまう・・・。

大きく曲がった地松の梁は・・・大きくて重たい屋根を支える粘り強さがあり・・・
忘れるくらい長い時間を過ごして育った・・・太い欅や栗の丈夫さが住まいを支える・・・。
柱に加工した丸太の、端の材料は・・・屋根の下葺き板として利用して・・・
余ることの無い工夫があった裏には・・・細かな手仕事が支えて、多くの人が関り合う事で残されて来ました・・・。
下支えする仕事・・・気の遠くなる仕事・・・大切に思う仕事・・・
みんなで分かち合い繋げる仕事・・・
足りないモノは・・・一番大切で大きな輪の中にある仕事なのかも知れない。



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小さな文化

2022年04月27日 | 古民家
 二十年ごとに建て替える意味は・・・20年が建て替え時・・・技術の継承・・・。
古い時代の造りと・・・当時の考え方でも・・・
20年を過ぎれば葺き替え時の、茅葺屋根の造りも・・・同じような考え方なんだと思う・・・。
屋根や壁の造り・・・形状がずいぶんと変わり、使う素材も新しくなれば・・・
造り変えて行く時間も遠くなるのは致し方無く・・・
たかだか20年で建て替える住まい方は・・・庶民の中では馴染んで行かなくて・・・
伝統の造りが面倒な建物だと思われる原因なのかも知れない・・・。

社寺に見る屋根の形状は美しいけれど・・・雨漏れや修繕するには厄介なもので・・・
伝統の技術を繋げるには・・・ずいぶんと大きな荷物を背負うのかも知れない・・・
庶民の屋根・・・茅葺も、当時は安く手に入る萱に稲藁に麦藁でも・・・
今では、貴重で高価な材料になってしまい・・・
たくさんの人の手が無ければ立ち行かない・・・贅沢な屋根になってしまいました・・・。

それでもその文化を繋ぐ意味は・・・
稀にみる摩訶不思議な暮らしぶりで・・・多くの見知らぬ誰かが、褒めたたえてくれるから・・・?
小さな島の・・・小さな文化が、とても綺麗だから・・・?
自然の姿だけで無く、廻りの自然を上手にもてなす文化だから・・・?
どれも、新しい技術を褒めたたえているのではなくて・・・繋がれて来た古くからある文化の足跡と・・・
そこにしかない伝統の文化や、自然の豊かさを求めているから・・・。
だからこそ、小さくても・・・大きな声で、次の世代に伝える意味があるような気がします・・・。





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土蔵

2022年04月26日 | 古民家
 朽ちそうな土蔵を見る・・・小奇麗な土蔵を横目で見る・・・
古い町並みに・・・ドスンと現れる土蔵の並びは圧巻で・・・手入れがなされて当時をしのばせるけれど・・・
大きな通りから外れた・・・名も無い道の、母屋の影に見かける小さな土蔵は・・・
所在なさげに悲しそうに・・・板金の波板に囲まれ・・・
瓦の屋根は、錆びた板金の屋根が残されて・・・当時を感じられない姿に変わり果てている・・・。

金食い虫の厄介な存在も・・・貴重品を守る壮大な役割を持って生まれたけれど・・・
世代が変わり時間が過ぎれば・・・漆喰壁は剥がれ落ち、瓦の屋根は波打って・・・
柱が痛めば・・・傾く土蔵の行く果ては、放置されて崩れるのを恨めしく眺めるばかり・・・。

手直しする方法があるのは・・・人の体と同じように、出来る限り早い手当てが必要で・・・
どうしようも無くなるほどの痛みが見えてくれば・・・治るまでには、時間も費用も見慣れない時間が過ぎて行きます・・・。
落着きあるカフェになってみたり・・・夏は快適な住まいと変わり果ててみたり・・・
邪魔な身なりばかりでもない、心地よい姿に変わる土蔵の良さを・・・
恨めしそうに朽ちた土蔵を見上げる人にも・・・知ってほしいと思います。


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