暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

空気

2022年02月28日 | 古民家
 長屋門を遠くから眺めると・・・門の向こうに母屋が顔を見せて・・・
ズンズン近づけば・・・茅葺の大きなお屋根も姿を見せてくれる・・・。
凛々しく広がる青天の下でも・・・悲しく薄曇が広がる雨の日も・・・
やさしく過ごせる古民家の・・・不思議な時間は、流れているような気がする・・・。

有り余る時間と贅沢な日々も・・・有り余る時間と何もない日々も・・・
1カ月も経験してしまえば・・・果てしなくつまらなくなってしまうものらしく・・・
何かとウロウロ気ぜわしく動いて・・・今日も忙しかったと言える日々が、幸せだと思うと・・・
自然と共存する住まいは・・・ことのほか雑用の生まれる、気ぜわしい暮らしと言えるのかも・・・。

祭りが終わると・・・翌日からは来年の準備を始める地域もあると聞けば・・・
せわしなくも、楽しく1年を過ごす暮らしが連綿と続いて・・・
生まれ育った文化が地域を造り・・・人の繋がりを豊かにして来たんだと思います・・・。
その場所にいて心地よいと感じる空気は・・・いつの間にか育った伝統が気付かせてくれる・・・
何気ない暮らしだと思います。




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戸惑い

2022年02月27日 | 古民家
 芽吹き時が始まると・・・あちこちガタガタと、音を立てて来た体の節々が緩んで来て・・・
空の香りも・・・雲の音も色めき立って、風が躍るように春を運んで来る・・・
か細くささやく言葉のやり取りから、はしゃいだ声に変わる森のざわめきも・・・
1年に1ミリほどの成長にもどかしさを感じながら・・・
森の木々達は・・・力を内に秘めて、もう少し先に待つ暖かな季節を待っている・・・。

厳しい環境に・・・森を守り育てる人達の力が良材を育て・・・
真っすぐ育ち、住まい造り使われる柱や梁が出来上がる・・・
人の手が入らず・・・自然に育つ木々は、地域で変わり・・・
人が守り育てる森とは違う・・・手つかずの森は、環境に左右されてしまう・・・。

冬の色は氷の色・・・夏の色はおひさまの色・・・
様変わりする色の変化に、自然の色は追いつかず・・・
様変わりしても人が気付かないほど変化は、忍び足で近づいて・・・
大きな変化に追いつけない森は・・・戸惑いを隠せないように顔色をあたふたと・・・戸惑いを隠せなくなってしまう。



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育つ

2022年02月26日 | 古民家
 右隣の子は元気が良くて、大きな声がこだまするし・・・
左隣の子はとてもおとなしいけれど・・・よくお手伝いをしているようで・・・
前の家の子は・・・妹想いのやさしい子・・・
ずっと離れた、お寺がある脇の家の子は・・・ガキ大将でちょっぴりやんちゃで・・・。

地域で守る大切な姿は幾重も重なり・・・大人も子供も分け隔てなく繋がっているような気がしました・・・。
低い垣根が、優しい隔たりを見せる住まい造り・・・
明け透けな暮らしの中には・・・くすぐったくてもお節介な繋がりがの手助けがあったのかも・・・

どれほど立派な造りの住まいが残されても・・・何気なく暮らす人達が文化を造り・・・
伝統を繋いでいかなければ・・・想いは残る事なくいずれ消えてしまう・・・
お節介やお調子者がパラパラと道を歩いて・・・お家の中まで上がり込む暮らしの時間も・・・
なんだかくすぐったい感じで毎日が繰り返されて・・・何気ない日々が進むのも・・・
分け隔て無い地域の暮らしがあるから・・・誰もが育てられているような気がします。
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もたもた

2022年02月25日 | 古民家
 濃霧か朝霧の中にいるくらい・・たわわな霧が廻りを包んで・・・
大きな滝つぼの近くにいられる驚きの時に・・・立てる場所は少なくて・・・・・・
遠くから眺めるだけでもうれしいのだけど・・・真近にいられる許しを得難い大人の事情には・・・
当たらず触らずの言葉がフワフワと・・・頭の上で浮かんでいる・・・。

耐震の基準は・・・今の法律が一番で優先されて、基準も薄い時代の遺物には適応されず・・・
どんなに立派な古民家でも・・・例外なく規則に縛られて、いつの間にか姿を消してる・・・。
時間とお金で解決できる手立ても・・・どこぞではいけません・・・どこかでは許しを得て・・・
あれこれと変わる匙加減の中で・・・今日も古民家は姿を消しているのかも・・・
遠くで眺める素晴らしい景色も・・・近くで目をこらせばいろんなほころびも・・・素晴らしさも瞼に残り・・・
ずっと関われば、もっといろんな目が身に付いてくる・・・
たくさんの選択肢が生まれては消えて・・・自由なようでもがいてる・・・
まとわりつくような霧の中を・・・もたもたと、いつまでも歩いているような気がします。


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美林

2022年02月24日 | 古民家
 寒風吹きすさぶ厳しいさで育つ木々は・・・丈夫な体を蓄えて・・・
美しい木肌と・・・艶やかな姿を見せてくれる・・・。
陽だまりのやさしさで育つ木々は・・・柔らかな体を蓄えて・・・
妖艶な木肌と・・・なめらかな姿を見せてくれる・・・。

世界で育つ木々には・・・言葉では言い表せない、宝石のような木肌を持つ者もいて・・・
その才覚を求めてしまいがちになり・・・今では手に入らない樹木もあります・・・。
針葉樹よりも・・・広葉樹に目を引かれるのは、成長の遅さや、数の少なさの希少性もあるけれど・・・
目を奪われる木目の美しさもあるようで・・・
装飾品として使われる以外に・・・大口径の材が手に入りにくい希少材を、柱や梁に使う贅沢が・・・
有名建築や・・・富豪や豪農の住まい使われた時期があります・・・。

神様が天から伝ってくる為に必要な杉・・・スサノオノミコトの胸毛が変化した桧・・・(諸説あるのかも・・・。)
神様にゆかりのある樹木が多く育つ日本のお山・・・
険しい山がに育ち、力強い木材となっても・・・人の手がたくさん必要となれば・・・
価格の競争にへこたれて・・・長年育て管理し守って来た、山の木々を生かせずにいるようです・・・。
地産地消が謳われ、持続可能な社会を求めている風潮で・・・
日本の森を生かし・・・今までの住まいを生かす・・・
変幻自在な木肌を育てる日本の木々が・・・これからはもっと必要になってくると思います。

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