暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

紡ぐ

2021年12月31日 | 古民家
 ドキドキする時間の流れは・・・訳も解らず訪れる毎日の変化に、目を輝かせる子供達で・・・
はじける想いの道のりを・・・大切に伸ばして行くのが大人の役目なんだと思う・・・。
古臭いしきたりや・・・教わって来た厄介事も、いずれは繋いで行く事になっても・・・
文化も伝統も変わってしまうもので・・・時間と人の流れは止める事は出来無い・・・。

初めてお目にかかる奇抜なお祭りも・・・考えつかない組み合わせの食べ物も・・・
聞き覚えの無い音色も・・・思いつかない衣装も・・・
ずいぶんと前から教わりながら、色を変えて今まで繋がれて来たけれど・・・
受け取る人にさえも・・・出会う場面がなくなってしまいました・・・。

複雑な意味合いは無く・・・五穀豊穣に、無病息災を祈る暮らしの中で・・・
自然のいたずらに、願いを込めて・・・目に見えない天に願いを伝えて・・・
365日を安心して暮らせるだけの祈りが続いて来ても・・・
力で納めようとする考え方では・・・先行きの無いバスに乗るみたいで・・・
お互い様の暮らしを忘れる怖さは・・・シンシンと積み重なって来る怖さ・・・。
伝統的で、変化のない毎日に飽きはしても・・・紡いだ時間を手放す事の無い日々でいられたらと思います。








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修行

2021年12月30日 | 古民家
 お皿の上のおいしそうな料理は、お母さんやコックさんが手を掛けて育て・・・
口にするのは一瞬でも・・・たくさんの手数が造り上げています・・・。
食材を買う機会も減ると・・・鮭はどんな姿なのか・・・・ニワトリや大根はどこで採れるのか解らない子供も増えて・・・
食の豊かさが消えてしまっています・・・。
見て覚える環境が疲弊して・・・教える場が忙しく、仕事が消えてし待ったのかも・・・。

職人の世界は、守られる仕事にはならなくて・・・子が親を継ぐ世界でもなくなり・・・
近代化出来る仕事でもなければ・・・拡大する世界でもなく、修行を望む受け入れも少なり、機械化できる仕事でも無く・・・
必要のない世界に浸って行きました・・・・。

眉間にしわを寄せた空気が・・・ヒリヒリと見て取れる職人の世界・・・
目や体の動きですべてを知るには・・・10年もの時間が必要で、そのやり取りにしびれを切らし去ってしまう・・・
多くは挫折をしても・・・その先に待っている、まだ知り得ない努力と苦労に耐えられるかを試されている10年なのかも知れません・・・。
自然の流れと同じ時間の間隔ほど・・・修行の時間はカメの歩みで・・・
キリキリ歯がゆい時間を、優しく受け入れられる時間の過ごし方を学ぶ力も、必要なのかも知れません。

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世界

2021年12月29日 | 古民家
 氷の冷たさを感じる思い出は・・・ヒリヒリに冷えたカルピスの甘さ・・・
かじかんだ手になるのは・・・ワサッとすくい上げる綿雪の細かさで・・・
調子に乗れば、あっという間に指先は固まり・・・真っ赤な指は、痛痒い目にあってしまう・・・。
帽子をかぶった屋根が連なる白い風景は・・・いつ見ても静かな世界を造ってくれて・・・
いつの間にかはしゃぐ子供の声も、車の音も・・・深い粉雪の中に埋もれ・・・
耳をふさいでポカンとする、拍子抜けの顔みたいに・・・黒と白の世界に包まれて行く・・・。

茅葺屋根には雪がよく似合い・・・モコリと真綿の様子が川や山に映って・・・
自然の姿は、暮らしが造り・・・人の営みに景色が彩られています・・・。
見渡す限りの雪景色や稲穂の広がりに・・・自然の恩恵が感じられる暮らしがあります・・・。

似合う景色は・・・ポカリと暖かい場所も・・・キンと寒い場所も・・・
繋がれてきた文化が目に浮かんで・・・そこで暮らす人の顔がすれ違い・・・
大切に思い、寄り添う気持ちが・・・その先も残されて行くんだと思います。



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銭湯

2021年12月28日 | 古民家
 ため息もこぼれる至福の場所は、それほど多くは無くて・・・それほど少なくも無いはず・・・
受けるはずもない苦労は付き物で・・・友達とのいさかいや、意味の解らない数字が並ぶ授業・・・
仕事での失敗も・・・恋人との口ケンカも、ずいぶんと後になれば喉が枯れるほどの笑い話になってしまう・・・。

唐破風の壮言な造りを潜り抜け・・・別世界へ入り込むのはおとぎ話の世界・・・
ガサガサと話し声も止まらない、大きな天井を見上げて・・・
体がザブンと収まる湯舟の中には・・・知った顔も、見知らぬ顔も揺れる言葉が躍っている・・・。

銭湯が特別な場所で・・・暮らしの中で特別な場所だったのは今も変わらず・・・
真白な湯舟よりも、ゴロゴロした石に・・・木目も浮いて少しシミのある壁や湯舟がアッサリ落ち着いて・・・
古民家の屋根の下・・・畳に障子や襖に囲まれた暮らしも・・・
存外癒しの空間に想えるのは・・・同じ感覚かも知れません。




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習慣

2021年12月27日 | 古民家
 せわしない・・・慌ただしいと・・・いつの間にやら年の瀬を迎えると・・・
大人は誰もが気ぜわしくなるもので・・・
行事が目白押しの子供は忙しそうに、横目で見ながらツラツラとお出掛して・・・
大掃除に冬支度・・・家族総出の年末行事は、古い習慣の中に埋もれてしまいました・・・。

暮らしの中に季節が宿る・・・言葉遊びの文字が並ぶ暦には・・・
意味も解らない文字が飾られて・・・その一言一言に繋がれて来た想いが残されています・・・。
お家の前に飾られる姿を見なくなった門松も・・・その意味や並べ方、いつ飾れば良いのか・・・いつ仕舞えば良いのか・・・。
ウルウルと廻る時間の中に・・・おひさまやお月様と過ごす毎日は欠かす事も出来ないまま・・・
人の時間は、手巻き時計のようにずれてしまい・・・人の暮らしが変えてしまい・・・
言葉の影が、真っすぐな道に伸びて・・・どこかに行ってしまいそうになる・・・。

地域の名産品と言われる作物が育たなくなり・・・担い手がおぼつかなくなって、どちらが先に失われるのか・・・。
人も変われば・・・自然も変化して、古民家が失われるように農作業も離れてしまう・・・
暮らしを支える仕事が枯れ木の枝みたいに広がっても・・・暮らしを支える大切な幹の部分は変わらないはずで・・・
自然と寄り添う古民家の暮らしみたいに・・・大切な幹の部分は繋がれて・・・
お互いの暮らしを守らなければいけないと思います。
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