暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

合理的

2021年10月31日 | 古民家
 チックチックと時を刻む時計の音・・・カチカチと奏でる時計の音・・・
どうにも耳障りな電子音に嫌気が差して・・・手仕事に戻ろうと・・・
ギチリギチリと毎朝ねじを巻くしぐさにも、当分慣れてきたかと思えば・・・
夜中に鳴り響く・・・ゴンゴンと音色に、へこたれない睡眠を手に入れるのは、いつの頃だろうか・・・。

一家総出・・・近隣のお手伝いを手に入れての農作業に、住まいのお手入れ・・・
「結」の暮らしで過ごす毎日の仕草は・・・地域で育てて来た時間です・・・。
鍬を片手に、一人で何町歩もの田畑を耕すのは到底無理で・・・人の手を借りての作業になり・・・
手間返しの心が、地域の暮らしを守っています・・・。

大工職人の中では・・・今でも手間返しの考え方があっても・・・
伝統的な造りの住まいが失われ・・・重機で組み上げる住まいでは・・・
人の手が関わる仕草が少しづつ消えて・・・合理的な作業になってしまいます・・・。
あえて火中の栗を拾う仕事では本末転倒だけれど・・・地域を守り、自然を敬い・・・
その場限りの住まい造りではない暮らしを・・・この先も繋げる考え方を、次の世代にも知ってほしいと思います。

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一人

2021年10月30日 | 古民家
 十人十色の思い違い・・・伝言ゲームで伝わる言葉遊びと同じくらい・・・
人の思いは陽炎のように・・・ユルユルと不安定に揺れて踊って・・・
どんなに想いを伝えても・・・グルグルと変化しながら、言葉はめぐって行きます・・・。

300年残された歴史ある建物も・・・100年続く家系も・・・
社会の流れが変わり・・・残されて来た人の想いも、大きく舵をとられて・・・
何十代も続いた家系が残される場所も少なくなり・・・
地域に残る、豊かな景観を残すお屋敷も消えて・・・切り売りされた土地に悲しい建物が置かれていきます・・・。

いつの間にか消えてしまった文明のように・・・地域の町や村が消滅する未来が、思ったよりも先ではない現実があって・・・
空き家の行き先が・・・迷い・・・迷走する時代に、知らない振りをするのにも限界はあるような気がします・・・。
便りがないのは元気な証拠と思えるほど・・・弾けとんだ家族の暮らしは・・・
この先の暮らしに・・・一人一色の寂しい地域が増えてしまうような気がします。

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2021/10/29 師走

2021年10月29日 | 古民家
色を変えてゆく山の景色は…華やかな色づきから悲しい薄化粧まで…
人を魅了するにはもったいないほど大袈裟で…
毎年変わらず訪れる壮大な力に…人は見惚れてしまうようです…。




パサパサと風に舞う、枯葉の音は…
乾いた風と一緒に、暮らしの中まで入り込んで…
師走までの時間を、急き立てるように背中を押され…
誰もが仕事を与えられて…休む暇なく、毎日が慌ただしいと…
静かに過ごす年末年始が、ありがたく豊かなものになるような気がする…。




鏡餅が鎮座して…お雑煮やおせちが並んで…
家族が集まり、なんてことのない日が続いても…
その特別であっけない日々が…繰り返す幸せと安心が、かけがえのない豊かさなんだと思います。
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夢の時間

2021年10月28日 | 古民家
 夢の世界で駆け回り・・・夢の中で夢を見る・・・やがて訳も解らず飛び込めば、現実世界は夢の中・・・
縁側でまどろむ至福の時間と・・・車の助手席でフワフワ揺れる時間と・・・
赤ン坊みたいに眠りに落ちる心地よさが、大きくなってもあるように・・・
深くて浅い眠りの中で・・・行ったり来たりするのは心地よいものです・・・。

帰りたくなるお家が、住みやすいお家かと言えば・・・住む人によってその気持ちは様々で・・・
狭く手の届く空間が好きで・・・ガチャガチャと物に抱かれた空間が好きで・・・
何もない殺風景な空間で・・・風の通る開放的な空間が好きで・・・
仕事に追われ・・・時間に迫われる暮らしではいけませんが・・・
自然と向き合う広がりは・・・心にも体にもうれしい影響があるような気がします・・・。

狭い広いは関係なく・・・豪華や質素も影響なく・・・
広い心で受け止めてくれるのは・・・昔ながらの造りや伝統で・・・
いつでも変わりのない姿を残してくれる、お祭りや人の集まりは・・・
いつの時代も、老いも若きも受け止めて・・・いつ見ても色あせる事は無いと思います・・・。
実家を離れ・・・いつ戻っても同じ姿で残る自分の部屋に、ジクリと揺さぶられるように・・・
安心して夢を見ながら休める居場所と・・・向き合える時間は必要なんだと思います。



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積み上げる

2021年10月27日 | 古民家
 グラグラと、バスに揺られる旅の空・・・
峠の坂道を・・・息も絶え絶えに頑張るバスの姿は消えて・・・
小さな茶屋のひと時も・・・風情ある時間も・・・色あせた写真の中に納められてしまう・・・
ゴロゴロ道に速さを求めても・・・体は悲鳴を上げて・・・
舗装された道に窮屈な時間は無くても・・・記憶に残らない時間が悲鳴を上げている・・・。

穏やかな時間が静かに流れるひと時・・・
スポーツで汗を流して・・・仕事で喜んでもらえて・・・
欲しかった物が手にはいって・・・何もかもから切り離された場所に立って・・・
無いものねだりで、我儘と手を取り合う間は・・・いつまでも駆け足で・・・
穏やかな時間に怯えているのかも知れない・・・。

太陽と共に暮らしが流れている時・・・一人で出来ないことは仲間の助けを借りて・・・
助け合いの中で・・・あきれるくらいの時間は流れて行きました・・・
時間に限りはあっても・・・積み上げる無骨な力が人を育てて、地域を強くしていく・・・。
住みやすく・・・穏やかな時間の暮らしは、そうやって自分達で造り上げた場所なのかも知れません。








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