暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

ひねくれた

2021年08月31日 | 古民家
 サラリと真っすぐ空を舞う紙飛行機や・・・
グリグリと廻る性格もあれば、天高く風を切ったかと思えば・・・
グサリと地面に突き刺さる、潔いモノもいる・・・
飛行機であれば・・・素直に飛んでもらわないと困るのですが・・・
紙飛行機は、造り手の性格が肝心で・・・
個性豊かに飛び回るほうが、楽しいと思う・・・。

真っすぐな梁が・・・吹き抜けのリビングを渡るのは気持ち良いけれど・・・
定規で測った空間は、窮屈な感じもして・・・
階段が、どこか1段でも高さが違うと・・・どうもぎこちなく感じるのとは違う・・・
何か、アナログな場所が欲しくなってしまう・・・。

壁が真っすぐでないと・・・家具が置けない・・・
嫌な隙間が出来て・・・ただでさえ狭い部屋が、もっと狭くなってしまい・・・
湾曲した壁や天井は・・・職人さんの腕の見せ所でも・・・
丸い部屋ばかりでも落ち着かなくなってしまうので、良い塩梅というものがあると思う・・・。
グルリと曲がった丸い梁は・・・ひねくれた丸太の性格だけあって・・・
丈夫に育った良い丸太です・・・。
そんな力持ちを使わない手はないと・・・昔の大工さんは、工夫をして住まいに取り入れて・・・
心地よい空間を造り上げて・・・数世代も住み継がれる立派な住まいを残してくれました・・・。
力強い個性は・・・多くの人を癒しの空間を与えてくれたんだと思います。
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悲鳴

2021年08月30日 | 古民家
 気の早い落ち葉がフラフラと・・・たよりなげに舞い降りる姿を見かけると・・・
夏と秋の気まぐれで・・・季節の歯車が悲鳴を上げているのかも・・・
隙間から、足を滑らして落ちて来たようなはぐれモノとは違って・・・
扉が開いている場所から・・・堂々と舞い降りて来たような感じで・・・。

植物も動物も、人が気付かない空気を感じて・・・身支度を始めます・・・。
それを、人の暮らしの中で気付くようになれば・・・景色は様変わりして・・・
ようやく一つ季節が終わったと・・・安堵と緊張が入り混じった顔ぶれが並び始めます・・・。

大きな屋根で、雨を受け止めて・・・強い日差しに温かい日差しも適度にかわして・・・
解放感あふれる住まいの間取りで、湿った風は吹き抜けて・・・
自然を取り込む暮らしで季節を感じ・・・
自然に生かされている暮らしを、大切に感じていました・・・。
寒い暑いも感じられる暮らし・・・風もお日様とも仲良く、時には喧嘩しながらの暮らし・・・。
いろんな顔が見られる、贅沢な暮らしが・・・そこにはあるような気がします。











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四角四面

2021年08月29日 | 古民家
 冬の暮らしに向かって、身支度する物語・・・
見事なひと筆書きみたいに・・・滑らかな列はいそいそと忙しく・・・
小さな力が集まって・・・行儀よく進む蟻の姿は・・・
どこでも見かける人の列のようで・・・礼儀正しい姿は、ずいぶん昔から変わってなく・・・
日本の文化のように感じます・・・。

几帳面な暮らしはいつの頃から始まり・・・いい塩梅の考え方はいつ薄れていったのか・・・
野蛮な暮らしと言われる江戸時代でも・・・その中に秩序があったと思えば・・・
この先100年も過ぎれば・・・今の暮らしに違和感を持たれるかもしれない・・・。

働き者の蟻さんでも・・・その中にぐうタラ者は2割いるようで・・・
まじめな中に、緩い時間は大切で・・・キチキチと働くばかりでは効率的ではないのかも・・・
数字や実験のデータを参考に、四角四面の住まいが安心なのかも知れないけれど・・・
伝統の職人が時間をかけて手に入れた、経験や勘の住まいも・・・
なかなか捨てモノではないと思う。


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遊びも文化も

2021年08月28日 | 古民家
  チャポリと落ちてグルグルと・・・
広がる輪の数を目で追うと・・・いくつまで数えたのだろう真ん丸に・・・
投げ込むもう一つの丸が重なり合って、川がなんだか笑ってる・・・。

自然から頂いたモノは、それだけ相手ではタダの石や土で・・・
人の手が入った時、初めて大きな力になって文化が生まれている・・・。
木も土も・・・長い時間を費やして住まいの材料になって・・・
藁に萱なども・・・育てて収穫する大変な重労働があり・・・
屋根材に使われるまでにも、乾燥させて・・・編み込んで・・・
自然と人が大切に調和する姿が、残されてきました・・・。

山と対話する・・・動物と語り合う・・・川や海とつぶやく・・・
長い時間関わり合い、よく耳や目を凝らしてみれば・・・
何か自然と声が聞こえてくるそうです・・・。
でも・・・自然に耳を傾けなくなり、勝手な都合ばかりで声を出し続ければ・・・
あっという間に、小さなささやきは消えて・・・
ゆがんだ丸が・・・人から遠ざかり、きれいな水面は見れなくなりました・・・。
健康的な山や川に海に飛び込む遊びも文化も・・・
消えてしまったのかもしれません。








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あきもぜず

2021年08月27日 | 古民家
 波打ち際に、意味なくなぞった落書きも・・・
腕をいっぱいに伸ばして・・・大きな山にトンネルを掘った砂のお山も・・・
ガブリと大きな波で、消えてゆく・・・
魚に見えて・・・熊にも見えて来て・・・
優雅に泳ぐ雲の姿は・・・グラグラと気ままに流れて消えていきます・・・。

カタチあるモノが姿を変えていくのは物悲しく・・・。
それが長年親しんだ住まいなら・・・歴史が消えてしまうようで・・・
町並みが我先にと、様子を変えてにぎやかになると・・・昔の情緒が無くなってしまったと・・・
時代の流れに、恨みさえ抱えてしまう気もする・・・。

1000年もずっと変わらない姿を残す、木造建築もあるけれど・・・
どこにでもある家族の住まいが、1000年あり続ける訳もなく・・・
小さな文化は生まれて消えてを繰り返し・・・少しづつ豊かになって・・・
気まぐれに時は進んでしまうけれど・・・
伝統から頂いた暮らしの姿を、残してくれたからこそ・・・その先に進む道をたどって・・・
新しい砂のお山や・・・波打ち際の落書きのように・・・
また、飽きもせず・・・書き続ける事が出来るんだろうと思います。
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