暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

ありがたさ

2021年03月26日 | 古民家
 パタパタ走る小さな車の姿を見て・・・
カッコいいと思ったのは、オムツが取れるか取れないかの頃・・・
白黒写真に映る・・・あどけない顔に時代の強さを感じます・・・。

前に進むしかない世の中に・・・古民家の暮らしや農村の暮らしは、古い時代の姿に映って・・・
自動車やTVのある生活に・・・町や人が様変わりする様子を瞼にのせられると・・・
夢の世界に入り込むほど、大きな希望に膨らんでいたのだと思う・・・。
オリンピックやご成婚が人の心を大きくするスイッチだったのかも知れないけれど・・・
それほどの出来事がこの先見つけられるのか・・・
暮らしの快適さが・・・そんな感動を傷つけているような気もします・・・。

毎日に感謝・・・何事無く今日が終わる幸せに感謝する・・・。
右往左往する、駆け足のような暮らしには・・・余裕も無いのかも・・・。
朝起きて太陽に手を合わせる姿を見る機会も無いけれど・・・
一日無事に過ごせるありがたさが・・・この所、とても身に染みて・・・
穏やかな時間が流れる、間仕切りの無い和室に・・・広縁の広がりのある佇まい・・・
物騒な社会だからこそ・・・そんな時間が必要なんだと思います。

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花咲く

2021年03月25日 | 古民家
 木々が集まる森は・・・遠くから望めば、緑豊かな大きな山になって目に映りますが・・・
霧の向こうに墨を垂らしたみたいに・・・
遠くへ下がると、消えそうなくらい薄い山の影になり・・・それに少し濃い山の影が重なり・・・
水墨画を思い起こさせる山々もあります・・・。

芽吹きが広がる季節に・・・若々しく、か弱く薄い緑の蕾が枝先に突き出て・・・
愛想の無い深緑の風景に・・・新しい命が生まれようとしている・・・。
誰が植えたのか・・・・?鳥のいたずらなのか・・・?
ムリムリと木々の合間に枝葉を広げる桜の花の・・・悲し気な桜色は・・・
押し黙っていた山に灯かりを点けて廻る森の妖精の様で・・・。
遠い山間の景色を、やさしく彩ります・・・。

実りが少ない長い冬を過ぎれば・・・植物も動物も動き出し・・・
深い雪に閉ざされた場所ならなおさら・・・
春を望む人の顔で幸せになれる気がします・・・。
自然と共存する暮らしは・・・気まぐれな相手をどうにかしておだてながらの繰り返し・・・
時には襲い掛かって来る時もあるけれど・・・
先人からの教えを繋いで来た暮らしの中に・・・いろんな答えが重ねられています・・・。
首をかしげるような古民家の暮らしには、そんな知恵が残されています。


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呆れるほど

2021年03月24日 | 古民家
 どこかの映画会社の始まりが目に浮かぶ、激しい波が打ち寄せる海の姿は・・・
長い年月石を侵食して、自然の芸術が生まれます・・・。
ヒタリと凍える洞窟に生きる美しい鍾乳石も・・・気の遠くなる時間を無心に過ぎて行きます・・・。
生き物は、自然が生んだ時間の流れの僅かな瞬きだとしても・・・
大きな影響を自然に与えて・・・その環境を変えてしまいました・・・。

丸い石がザラザラ転がる川の石・・・険しい川を下って削られ、丸く育ちます・・・。
平たい顔に・・・四角い顔、いろんな方向に揺らぎながら、カタチを造る海の石・・・
見渡せる景色すべて、自然の創るアート作品だとするなら・・・。
人が造り上げた住まいも町も・・・自然の作品なのかも知れません・・・。

太陽が当たる地球は青くて、暗闇に映る幻想に見えて・・・
闇の中・・・雑多に灯る人工的な明りは、綺麗なようで怖くもあり・・・
今にも消えそうに、夢の時間を数えているみたいで・・・。
明りを不器用に使っていた頃の暮らしとは違う時間が流れています・・・。
ロウソクの明かりで過ごす薄暗さが、心落ち着くのも・・・
古民家の住まい・・・囲炉裏を囲み、ゆっくり流れる穏やかな時間に想いを馳せるのも・・・
呆れるくらい長くゆったりした変化に、身を置きたいと思っているのかも知れません。






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小さな公園

2021年03月23日 | 古民家
 大人の目で見れば・・・猫の額ほどの広さの公園・・・
小さな子供には、毎日でも遊びに行きたい場所・・・いつまでも飽きないで楽しめる遊び場・・・。
砂場にジャングルジムに滑り台・・・
一日遊ぶには、何もない砂場を見つめ・・・
お尻も入らないほどの細い滑り台に、過ぎた時間の重さを感じて・・・
体が知恵の輪みたで、中に入る事も出来ないジャングルジムに目を回して・・・。

サーカスや遊園地遊んだ記憶が無い訳でも無いのに・・・
思い出すのは近くの公園で・・・。
旅行に行って海で泳ぎ、電車に乗って駅弁を食べる・・・家族と過ごす時間が大切だと知っていても・・・
毎日遊ぶ、近所の裏道に・・・いつも怖そうに縁側に座るおばあさんや・・・
何かと声を掛けて来るおじいさんの顔が、頭を揺らして・・・。
特別な思い出が残るよりも・・・毎日の一喜一憂が、素晴らしい経験だと思う・・・。

特別豪華でも・・・汚くも無い、安心できるおうちに暮らす・・・。
平凡な暮らしが楽しく続いて・・・怒られながら、悲しみながら・・・
ブツクサと言い訳しながら過ごす毎日が・・・つまらなく思えても・・・
砂場やジャングルジムに滑り台があれば最高の気分だったように・・・
変わらず身近にある場所が・・・安心できる居場所を造ってくれます・・・。
古民家にも、そんな空間造りが出来るんだろうと思います。


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お手玉

2021年03月22日 | 古民家
 サラサラと、花柄や藍の淡い色・・・いろんな模様で色鮮やかに舞いながら・・・
柔らかな歌と・・・やさしい声に心を躍らせながら、お手玉は器用に飛び回る・・・。
あやとりもゴム飛びも・・・メンコもおはじきも・・・
広場で遊ぶ子供の姿を見る事は無いけれど・・・
物が無い時代に育った遊びには・・・日本の伝統が残っています・・・。

伝統文化が昔のままの姿で残るのは難しく・・・
次第に色褪せ・・・守る世代も少なくなれば・・・
時間と共に、泡のようにはじけ飛んでしまいます・・・。
娯楽は進化して・・・祈りは祭りごととして伝わり、技は地域に残されて来たけれど・・・
それさえも・・・伝え残して行くには厳しい環境になっています・・・。

姿形・・・国や育った環境で偏見を持つ事の無いように・・・
意味深な祭りや・・・残酷な習慣はあるけれど・・・
その場所では、立派な伝統として残り・・・
先人より受け継いで来た誇るべき文化はあります・・・。
日本の伝統も・・・細かすぎる意味の解らない仕草でも・・・
廻りを見渡せばフラッと気付く・・・そんな時間が誰にも訪れることでしょう・・・。
古着を紡いだお手玉の、音や重さを手の平で感じれば・・・時間を超えた伝統が目に浮かぶかも知れません。






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