暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

清々しさ

2020年10月26日 | 古民家
 お天道様が、囲まれた山合いから姿を見せる頃、お家の廻りを掃き掃除する姿・・・
夕方・・・イライラした太陽が隠れる頃を待って、日暮れ時の打ち水・・・
夜気にあてられながら、ゆっくりと昼間の熱を下げてくれる・・・。
暮らし方の清々しさを感じる一幕である・・・。

家電製品や車と同じで・・・身近にいる修理屋さん、器用なおじさんが太刀打ち出来る機械は少なくなり・・・
ましてや、素人さんがどこをどういじくりまわしても直せない代物が増えてしまい・・・。
本職に任せないと修理出来ない暮しになってしまいました・・・。

そんな仕組みを望んで来たのも確かで・・・家事や住まいの暮らしをいかに快適で、楽をするか・・・。
今よりも、もう少し裕福な生活を・・・と夢見て走って来ましたが・・・
住環境が理想に近づくほどに・・・自然は、理想の姿から遠ざかるばかり・・・。
人の手の届かない所まで姿を変えてしまう暮らし方に・・・ひずみが生まれ・・・
自然が追いつかないほどの暮らしでは・・・心の落ち着きが無くなってしまい・・・。
穏やかな時の流れも・・・失ってしまうような気がします。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

背負う

2020年10月25日 | 古民家
 雲が飛んでいる秋の空に・・・ふわりフワリと遊んでいる・・・
白く高く舞い上がるその先は・・・はるか海までか、それとも遠い異国の地か・・・。
小さな手から離れた風船が、青い空に消える姿を見る事も少なくなったのに・・・
落ち葉が舞う道路や・・・空の上に白いビニールの姿を度々見掛けるようになって・・・
土が姿を消して土埃に悩まない歩道や車道になっても・・・
アスファルトの上には、あちらこちらで使い捨てられた入れ物が転がり落ちています・・・。

家庭から生まれるゴミは年々増えて・・・それ以上に建築の現場から生まれるゴミも相当なもので・・・
木や金属ならまだしも・・・梱包のビニールに、断熱材の端切れ・・・
石膏のボードや窯業系の板材・・・
どれも再生出来ない、不用のゴミとなって・・・放置すれば、良くないガスを生むゴミもあります・・・。

木に土に石・・・古民家の素材はシンプルで・・・
屋根材の茅・藁・・・柱や梁の木材・・・竹や土の壁・・
瓦や漆喰も・・・自然の素材を生かした建材で・・・
再生して・・・自然に戻して・・・別の物に再利用して・・・
新しい品物を使った方が簡単だとか・・・安いとか・・・
モノを大切にする思いがあれば・・・そんな言葉は出て来ないはず・・・
シンプルな素材だからこそ、次に生かすにも片意地張らずに出来る・・・
安いものほど・・・その後、大きな手間暇と気が遠くなるほどの負担を背負うようにな気がします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

写真と壁画

2020年10月24日 | 古民家
 写真が日本に伝わったのは1843年長崎と言う事のようで・・・
浮世絵や、屏風絵でしか想像できなかった江戸時代の暮らしが映し出され・・・
夢物語ではない現実の暮らしがあった事を・・・美しく蘇らせたくれました・・・。

世界最古の洞窟壁画を見ると・・・3万年も6万年も以前に、思い描いた心を壁に映し出し・・・
生きる時間を過ごすだけでは無く・・・そこに暮らし、生きる時間を造り上げている・・・
線で描かれただけの壁画でも・・・そこで人が暮らしたリアルな感覚は伝わってきます・・・。

日本の町や暮らしが少しづつ変わり・・・当時の面影が思ったように頭には浮かばなくて・・・
人や飛脚・・・籠に馬が通った街道も・・・活気あふれる湊や宿場町も・・・
今は見る影も無く・・・高いビルに、派手な装飾の看板が並んで・・・
日本のどこに行っても同じ町に・・・同じ大型商店が幅を利かせています・・・。
木の文化と石の文化違いはあっても・・・大切な自国の文化を伝える心が無ければ・・・
寒くて暑くて不便な生活のまま暮らす・・・そんな酔狂な人は育たないのかも知れません・・・。
どんなに伝え聞いた語りが残され・・・文書や絵になって残っても、本当に体感出来るには・・・
描かれた場所で・・・残された肉筆画を目の前にするのか・・・
次の世代に残す力になるのは・・・そこに現実があって、初めて伝わるものがあると思います・・・。
古民家を残すとは・・・伝統的な暮らしを残し伝える意味の他に・・・
五感で感じる空間を残す意味があると思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2020年10月23日 | 古民家
 高い山に登ると・・・寂しくなる季節・・・
淡い緑から・・・深い色合いに変わり、黄色や橙色に変わる理由は良く解らないけれど・・・
ワラワラといろんな色が楽しい山の景色は・・・これからあちらこちらで見かけるようになり・・・
真白な世界の始まりに、美しく彩りを添えてくれます・・・。

蔵を残したい・・・そう思う人は多くて・・・
実のところ・・・瓦に漆喰に土壁・・・
手間暇の掛かる仕上げばかり・・・今はそう思われていますが・・・
当時は、意匠を凝らさなければ、自然素材で、その辺りから調達できる素材で造られた建物・・・
農家にある蔵は・・・ひどく特別な造りでは無かったようで・・・
素人の手でも・・・何とか手直し出来ていたようです・・・。

音楽スタジオに・・・お洒落なcafe・・・住まいに造り変えたりと・・・
蔵の再生は、いろんな可能性が残されています・・・。
50年も100年も手を掛けずに放置されていれば・・・
大きな費用を入れないと、この先も生かせる建物ではいられませんが・・・
その価値を大切に思えるなら・・・次の世代に残せる技術や暮らしの考え方のお手本になると思います・・・。
重い扉を滑らせ・・・少し埃っぽい蔵に入れば、ヒヤリと感じる空間に・・・
先人の知恵の一つを感じ・・・無理のない、彩られた暮らしがそこにある気がします。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

創意工夫

2020年10月22日 | 古民家
 砂場でトンネルを掘って・・・落とし穴を仕掛けて・・・
おままごとの砂ご飯に・・・砂ケーキをごちそうになって・・・。
公園の端っこの茂みに・・・ベンチの上に・・・広場に転がるいろんなアイテムを拾い集めて・・・
砂場で遊ぶ道具に変えてしまう創意工夫は・・・子供ならではの知恵が生まれ・・・
毎日遊ぶ砂遊びは、同じ事の繰り返しのようで・・・変化に飛んだ砂場遊びの世界が始まります・・・。

丁寧な仕事に・・・誠実な仕事・・・
職人さんの世界は奥深く・・・数十年の経歴があっても、納得いく仕上がりが出来無い・・・
そんな自分を律する世界でも・・・
道具が揃い・・・手入れが行き届き、自分の思うように使えるようになって・・・
ようやくその先に、満足いく仕事を手掛ける事が出来るような気がします・・・。

道具は無ければ自分で造る・・・手元にある道具を造り変える・・・
仕事の内容に合わせて道具を造る所から始まる・・・。
プラモデルのような住宅造りでは・・・そんな必要は無くても・・・
手加工・・・手刻みでモノ造りをする世界では大切な技術です・・・。
その道具を造る職人さんも・・・使い手がいなければ廃業になり・・・
道具造りが途絶えれば・・・使う職人さんが廃業するか、プラモデル作りの職人さんになるか・・・。
とても大変な作業でも・・・工夫して、毎日新しい何かを考える事は・・・
変化に飛んだ仕事が生まれる瞬間なんだと思います。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする