暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

おかえり

2020年06月25日 | 古民家

 もうひと頑張り出来るだろうかと思う頃・・・ガランガランと学校の鐘が耳を揺らして・・・

子供達は我先にと校庭に出る子もいれば・・・この後の悪だくみを話し合う数人が残っていたり・・・

帰り道の、他愛ない言葉のやり取りを繰り返す子もいる・・・。

部活動や塾・・・家庭の事情で、訳も無く毎日を繰り返す子共がいる暮らしは・・・

今しか持てない子供らしさを・・・コロンと置き忘れてしまっているようです・・・。

家族総出で家を支えていた生活の中では・・・仕事を手伝い、兄弟の面倒を見て・・・

家の煩わしい事にも気をもまないといけませんでした・・・。

いささか裕福な暮らしになると・・・それぞれの持ち分を抱いてそれぞれが暮らし・・・

興味の持てない家族になってしまい・・・関心の無い地域が生まれて行きました・・・。

家に帰ると・・・おじいさんやおばあさんがおやつを手に・・・

まだまだ小さい妹や弟は、お母さんと一緒に・・・元気な遊び相手が返って来るのを・・・

パン・・・と、はじけた顔で待っています・・・。

それぞれの考えがある・・・それぞれ年代の違う家族が・・・大きな屋根の下で暮らし・・・

楽しい事も・苦しい事もたくさんあって・・・それでも大きな懐で受け止めてくれる住処がある・・・

そんな安心出来るおうちは・・・誰もが帰りたくなるものだと思います。

 

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物思い

2020年06月24日 | 古民家

 大きなお家の、広いお部屋には・・・幾段もある舞台に、ツラツラ並ぶ白いお顔が眩しくて・・・

1年に1度、それぞれの役目に張り切る姿は勇ましく・・・可愛らしく・・・

大きなお家の、広い庭には・・・ワサワサとたなびく鯉のぼりがあちらこちらに見えて・・・

子供の声は、泳ぎにつられて元気よく・・・屋根より高い姿は元気よく、雄大に見えます・・・。

日本に限らず、多くの伝統的な行事は何かを祈る・願う行為のようで・・・

飢饉や病・・・雨乞い・・・自然に驚異を感じ、自然任せの暮らしでは・・・

神頼みがよりどころで・・・悪さをする怪物や妖怪・・・得体のしれないモノに原因を押し付ける事で・・・

心の疑問を取り払っていたのだと思います・・・。

砂糖菓子をザリザリと散りばめた群青色と紫黒の天は・・・天の川と呼ばれて・・・

多くの夢物語を語りかけてくれます・・・。

大きく砕かれ残った、砂糖の欠片にも・・・無数の国の・・・無限の物語が語り継がれています・・・。

もうすぐ訪れる夏の夜空を見上げながら・・・繋がれて来た想いや、見届けて来た時間の流れを感じながら・・・

次の世代に、自分達がどれだけの物語を残して行けるのだろうか?・・・・と・・・

少しばかり、ふけっても良いのかも知れません。

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光差す

2020年06月23日 | 古民家

 朝目を覚ますと・・・窓から差し込む光は無く・・・

目隠しされたかと思うほど無限の空間が広がっている・・・

夏至を過ぎれば・・・次の日からは太陽の見える時間が少しずつ減っていくそうです・・・。

夏本番というこれからなのに・・・どうして?と疑問思いながらも・・・

人の都合で旧暦・新暦と位置付けられた頃のからのゆがみ・・なんだろうと思い・・・

薄日が差し込む光の加減で、朝の時間を計るのはやめておこうと思ってしまう・・・。

トロリと汗を流すと、その始末にとてつもなく拒否反応を示しても・・・

ドプリと汗を流した後は、清々しさを感じて・・・満足度が増えた気がします・・・。

生きるとは・・・暮らすとは・・・生活するとは、何かを造り、育て生み出す事で対価を得て・・・

地域に還元する事・・・そんな気がします・・・。

助け合いや相互扶助の考え方は・・・一人で暮らす快適さを超える暮らしがそこにあったから生まれた考え・・・

便利な世の中になり・・・煩わしさだけが前を歩いて、廻りにあるやさしさに気付いていないだけなのかも・・・?

器用で頼りになる、道の角に住むガリガリに痩せたおじさん・・・

魔法の鍋で、どんな食材もこさえてくれる・・・子だくさんで丸顔のおばさん・・・

いつもグチと嫌味しか言わないけど、たまに声を掛けると・・・

ニヤけ顔で「しょうがねえなぁ」と、いつもより饒舌なおじいさん・・・。

愛すべき個性を持った人達と一緒に暮らす・・・少し疑問に思いながらも、忙しい毎日は・・・

どんなにかけがえの無いものか・・・気付く時があると思います。

 

 

 

 

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やわらかな

2020年06月22日 | 古民家

 潮の満ち引きや・・・月の満ち欠けは大自然の不思議・・・

打ち寄せる波を、手で引っ張るように・・・ズズッ・・・ズッと沖に引き込まれて行くようで・・・

毎日変わる月の姿は・・・お色直しを繰り返し、やがて姿は見えなくなってしまいます・・・。

大きな大きな自然の舞台は・・・人の力が及ばない壮大なカラクリですが・・・

これからも変わる事はありません・・・。

人の暮らしは時代と共に変わり・・・動物も時間と共に姿・形を変化させています・・・。

自然はそんな時間軸とは関係なく・・・長い長い時間を掛けて変化して行くので・・・

まるで変わらないように思えますが・・・

その実は・・・グルングルンと様変わりしているようです・・・。

古民家の暮らしが見直されるのは・・・自然から何かの気配を感じているから・・・

毎日・毎年繰り返される姿に・・・違和感を感じる人が増えて来たから・・・

言葉では表せない・・・姿かたちは見えない、言いようの無い不安をかき消したいから・・・

安らぎを求め・・・古民家の暮らしを求めているみたいです・・・。

その感覚にあらがう事無く・・・やわらかな暮らしに向かっても良いのかも知れません。

 

 

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力強く

2020年06月21日 | 古民家

 ザクッ、と刺すような車のヘッドライトが行きかう大きな道路も・・・

街灯も無く・・・むなしい排気音だけが響く山の奥深くの道路にも・・・

底なしの草むらの中では、数えきれないほどの虫達が何かを表現する様に・・・

七色の音を奏でています・・・。

ガチャガチャと楽しげに・・・ギリギリと悔しげに・・・

カチャカチャと忙しく・・・バラバラで節操無く奏でているようで・・・

静かに耳を澄ませば・・・引き込まれる不思議な音色は・・・一匹では小さな音でも

・・・数百匹・・・数万匹集まれば・・・車の排気音もかき消すほどの音になって・・・

真夏の闇夜の空に広がって行きます・・・。

竹で造られた籠の中に・・・鈴虫が一匹・・・ヒュリリリー・・・ヒュリリリリー・・・と・・・

儚げな音を聞きながら、夏の夜を過ごすのも悪くはありません・・・

人の暮らしが自然をどんなに追いやっても・・・たくましく生き抜いて・・・

変わらず訪れる夏の光景は・・・壊れやすくも、自然の強さを見せ付けられている気がします・・・。

緩やかに流れるような暮らしから・・・力強く突き進む暮らしになって・・・

人の繋がりの弱さが目立ってきたような気がします・・・。

支え合い生きる暮らし向きは、変わらないであってほしいと思います。

 

 

 

 

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