暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

走り回る

2019年07月31日 | 古民家

 ギラリと睨みつけられるような・・・容赦のない日差し・・・

破天荒な子供で無くても・・・夏は元気良くはしゃぎまわり・・・

よく遊び・・・よく食べて・・・よく寝て・・・・ほんの少しだけ勉強したもので・・・。

変化する気候に体はついて行かなくなるのは致し方ないとして・・・

公園や川・・・裏通りの路地で遊ぶ子供は姿を消して・・・

図書館での勉強や部活・・・・塾の夏期講習に、忙しく走り回る子供と・・・・

そんな余裕もない暮らしに気力を無くした子供からは・・・・

楽しくはしゃぎまわる夏休みは無くなってしまっているように思えます・・・。

生き物を相手に、生活の糧を支えている暮らしでは・・・・

長い間休みを取る事が出来なくて・・・・大切な家畜や農作物を人に任せる事は難しく・・・・

手間を惜しんではいられず・・・良い育て方でなければ・・・良いモノには育たず・・・。

1日・・・1日の変化で餌や肥料を変えたり・・・温度を調整したり・・・・

毎年同じ作業のようでいて・・・毎年変化する環境・・・体調に合わせるので・・・・

一度として・・・同じ育ち方をするのではありません・・・。

大工さんが鉋やノミを研ぐにも・・・・気温や湿度・・・・水の足し方・・・

刃物の素材に合わせて、その都度変化して・・・・

扱う素材が杉やヒノキ・・・ケヤキや樫・・・サワラや桐などで研ぎが変わり・・・・

同じ素材でも・・・どれも同じ性格では無くて・・・

使う砥石も変えなければいけません・・・・。

丁寧に・・・よく観察して・・・・どこに使われるのか・・・どんな力がかかるのか・・・?

ただ寸法を合わせる理由で、木の表面を削るのが鉋の仕事ではありません・・・・

人が触る場所・・・水がかかる場所・・・木肌の状態を整え・・・

場所にあった仕上がりにするのも理由の一つです・・・。

柱の見えない住まいが増えて・・・・そんな技術を発揮できる場も少なくなり・・・

教えを請う事も無くなり・・・・大切な技術は失われつつあります・・・。

エコや自然素材・・・環境負荷の少ない生活・・・・

そんな風に、言葉はあちこち走り回っていても・・・・元気良くはしゃぎまわるのでは無く・・・

走り続けないと・・・止まってしまうと死んでしまう・・・そんな暮らしのような気がします。

 

 

 

 

 

 

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さりげなく

2019年07月30日 | 古民家

 返してもらったテストの点数、親にはなかなか言い出しずらく・・・それ以上に高いハードルは・・・

通信簿・・・(連絡票・・・?)である・・・。

今時は、年に2回であるのに対して・・・自分達の時代は、年に3回も渡され・・・

楽しくて、長い休みの前の禊・・・・試練・・・こんな事を書けば・・・

優秀な方々は何事を言わんとしているのか・・・理解に苦しむのかも知れませんが・・・

自業自得で・・・・遊びを優先していた青春時代と己の能力の無さで・・・

ちょうどこの時期が、憂鬱な気分の真っただ中・・・だったように思います・・・。

囲炉裏のまわりは・・・・家の間取りに合わせて、家長やお母さんが座る場所が・・・・

厳格に決められていて・・・・床の間のある和室・・・客間なども、来訪者が座る位置・・・

目上の方が座る位置・・・・日本の伝統や華道・茶道などの宗派によってもさまざま決めごとがあります・・・。

堅い話しや・・・・時代と共に変化して来た作法はよく解らないので・・・横においたとして・・・

要は、お客様が気持ちよく過ごせる場所・・・・目上の方が恥をかかない場所・・・・

おもてなしの心が伝わるのであれば良いのかな・・・と思います・・・。

武道の精神も礼に始まり礼に終わる・・・・けんかや戦ですら・・・始める前には声を掛け・・・

始まりのあいさつをしていました・・・。(争いを肯定しているのではありません。)

正々堂々と立ち向かう・・・・潔く立振舞う・・・それが礼儀で・・・精神の強さでもあると思います・・・。

手間を抜こうとしてしまえば・・・解らない部分は、どんな職業にもあります・・・。

木造の構造部分の大半は完成してしまうと見えなくなります・・・。

お寺など・・・大きな建物は、100年後200年後・・・・1000年後、その手仕事を見る事が出来て・・・

見えない部分・・・些細な部分のこだわりは・・・、職人の心そのものの表れだと知る事が出来ます・・・。

でも・・・30年で解体してしまう建物にはそんな誇りはいりません・・・。

重機で解体ししまうのですから・・・・。

伝統工法だけで無く・・・現代の建物でも・・・金物を取り付ける際・・・

長くて太いビスを木材にそのまま打ち込めば・・・木材は割れてしまい・・・数字上の強度は出ません・・・。

手間がかかっても・・・ドリルで下穴を開けて・・・ビスを打ち込みます・・・。

仕事が変わろうと・・・時代が変わろうと、些細なこだわりをさりげなく出せる心持でいたいと想います。

 

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茨の道

2019年07月29日 | 古民家

 心豊かでありたいと願う・・・・それは・・・お金だけあれば願いがかなう訳でも無く・・・

野性児として育ち・・・たくましく暮らせればそれでよい訳でも無く・・・

それぞれが望む未来があって・・・・叶わぬ夢物語のようでも・・・

結果がどうあれ・・・・夢に向かい努力するその目の前に・・・・

霞のように現れ・・・疑心暗鬼になりながらも・・・・前に進む強い心を持てる者に・・・・

その姿ははっきり見えてくるのかもしれません・・・。

誰の言葉か・・・?何かの受け売りなのか・・・?いろんな話の寄せ集めなのか・・・解かりませんが・・・

行動しなければ・・・なにも事は始りも・・・現れもしないものだと・・・

降って湧くチャンスの神様は・・・そうそう現れるものではないのだと思います・・・。

古く由緒ある建物の再生・・・活用は・・・懇意にされている職人さんや・・・

その道の著名な方々に依頼は殺到し・・・運良く利活用され、立派な建物はその後の人生を過ごせますが・・・

多くは解体され・・・商業施設や住宅・・・マンションなど、町並みは変貌し・・・

日本らしさの残る風情も風景も・・・・あっという間に消えてしまいます・・・。

壊すのは簡単で・・・継承して、時代を継ぐには・・・茨のような道のりになるのかもしれません・・・

それでも住み継ごうと思う気持ちは何処から生まれるのでしょうか・・・・?

日本酒が趣向品・・・手軽に集められる税収としての役割で・・・・

頑固おやじや職人さん達が、安く酔えれば良いと思われ・・・ビールやワイン・・・海外からのお酒がもてはやされ・・・

地方の酒蔵が壊滅的な状況の時・・・

地方にある小さな酒蔵が・・・本当においしい日本酒を大切に造り続けているのを知ってもらう為に・・・

全国を飛び回り・・・・日本酒の良さを広めようとした人や・・・

安い日本酒が売れていた時代・・・・少し割高な純米酒だけを醸す酒蔵が表れたり・・・・

今では・・・SAKE・・・として世界でも認められ・・・やる気のある若い杜氏や経営者が育ったり・・・

まだまだ前途多難かもしれませんが・・・信じられない動きになっています・・・。

自然に育つ環境に寄り添う木材で・・・・自然に逆らわない造りの建物が・・・・

当たり前のように受け入れられる時代は・・・もう・・・すぐ・・目の前に来ているのでしょうか?

 

 

 

 

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理解

2019年07月28日 | 古民家

 少し小高い丘の上から・・・・

老体に鞭を打って登った断崖の頂きから・・・

目の前に広がる景色・・・見つめると、青い線が1本・・・横に通った水平線・・・

気持ち・・・・湾曲したように感じるのは、地球が丸いから、と・・・子供の頃から擦り込められ・・・

・・・とても素直な一面・・・疑う余地のない真実なのに、想像を超える自然の大きさは頭で処理出来ず・・・。

ただ・・・眺めるだけで・・・そんな時は、感じるまま・・・・自然は素晴らしいと思えれば良いと思いました・・・。

森の中に足を踏み入れれば・・・神聖な気持ちになります・・・。

しかし、それは・・・人の手が入って、丹念に手入れが施された森でなければいけません・・・。

もし、そこまでの手入れが出来ないのであれば・・・

・・・人は手を付けず・・・その森に踏み込んではいけません・・・。

お互いを尊重しながら・・・お互いの立場を理解し合いながら生きる森の動物達とは違い・・・

人は欲の為に一線を越えて・・・都合よく物事を推し進めて行きます。

戦前より植林が進められ・・・・大木となった木々も・・・戦後に植林され・・・

伐採の時期を迎えた木々達も・・・・ひっそり息を殺して・・・出番を待っていました・・・。

手入れが進まず・・・・伐採もされない山々は荒れ・・・・川は氾濫し・・・海は汚れて・・・

気温上昇が大きな災害を呼び起こして・・・・更なる荒れた山や川・海を生み出して・・・・

自然の大きな変化を生み出しました・・・。

自然を作る事は出来ませんが・・・・自然を生むきっかけは造り出す事が出来ます・・・。

それは、自然を理解し・・・・その摂理に合わせる事・・・・

明治神宮の森・・・鎮守の杜・・・・先人の残してくれた知恵や工夫を生かして・・・

それを守り・・・・・次の世代に受け渡す・・・自然の素晴らしさを残していければと想います。

 

 

 

 

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日本の山

2019年07月27日 | 古民家

 業界のあるある・・・この業界にいるからこそ、こんな場面では・・・こんな行動を取るなんて話しはあって・・・・

建築業界・・・・職人さんと旅行に行くと・・・いちいち建物の納まり談義が始まり・・・

うんちくが飛び交う不思議な団体となります・・・。(個人的な見解です。)

山から伐採される木には国から補助金が頂けます・・・・。

山から切り出され・・・搬出するだけで支給され・・・・売れても売れなくても良いそうです・・・。(すごく簡潔に話しています。)

国から、入札で委託された範囲の木材を伐採するか・・・・山の持ち主さんとの契約で、伐採範囲と価格を決めて伐採するか・・・

細かなルールはそれぞれありますが・・・大まかにはそんな感じで・・・(森林組合からの依頼もあります。)

多くの材料を伐採・搬出した方が・・・多くの補助金が手に入り・・・木材が売れれば・・・その費用も利益となり・・・

国や・・・持ち主さんに還元されます・・・。

でも・・・原木が売れない・・・良い材料でも、需要が無ければ買い叩かれる時代・・・・

次を継ぐ人がいなくて・・・伐採後の植林も出来ていない・・・・

低価格で・・・安定供給できている外国産材・・・・合板や集成材として、日本の建築現場に使われ続け・・・

ある国の木材を伐採しつくし・・・今では希少材となってしまった木材もあります・・・。

ドイツでは・・・新月伐採(月齢伐採)と言われる・・・月が見えない、新月の時期にだけ木材を伐採します・・・。

月から受ける・・・何かの影響で、カビや虫が付きにくかったり・・・

葉枯らし・・・と言われる、山の中で自然に乾燥させる3ヶ月ほどの工程を経て・・・

さらに・・・半年から1年・・・製材して乾燥させた木材は・・・木肌も美しく・・・つややかで・・・・

しっとり、吸い付くような表面になります・・・。

乾燥収縮で割れが入ったり・・・隙間が開いたりはありますが・・・・

満ち潮・・・引き潮など・・・月の影響が地球に与える大きな影響を考えれば・・・・

人の心に与える影響・・・昆虫や動物・・・植物に与えられる影響も何かしらあるように思います・・・。

科学的に根拠を語る人も・・・否定する人もいますが・・・

山のうんちくを語り合い・・・・こだわりの木材の話題で盛り上がるほほえましい団体でありたいと思いますし・・・

そこまで手間を掛けて育て上げられた新月伐採で自然乾燥された木材は・・・・

気持ちの良い・・・心安らぐ住まい造りとなって・・・心地良い暮らしをもたらしてくれると想います。

 

 

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