暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

高い

2019年06月25日 | 古民家

 お祝い事でもないのに・・・新緑の山間に・・・赤白の派手な色合いが並んで・・・

工業地帯の青い空にも・・・愛くるしい赤白が立ち並んで・・・・・

どうして赤白が多いのか・・・・?(航空法で決まっているそうです。)

・・・・か細い枝を組んだようで・・・華奢な作りに見える鉄塔ですが・・・

近くに行って見れば・・・見上げるほどの大きさと・・・太い鉄骨の存在感に圧倒されます・・・。

山奥の田舎育ち・・・・高いと言えば・・・町を取り囲む山々・・・・鉄塔があっても、はるかに高い山脈を見れば・・・・

鉄塔など気にする事無く・・・・日常の風景としか見ていませんでした・・・。

そびえ建つ・・・と言えば・・・都心に乱立する高層ビル・・・・

そそり建つと言えば・・・・東京タワー・・・個人の勝手なイメージですが・・・そう思います・・・。

愛宕のお山から江戸の町を見渡せば・・・甍の屋根が美しく並び・・・浅草十二階が、その場所からも見えたのか・・・

高い場所を求めるのは・・・神に近づきたいのか・・・・怖いもの見たさなのか・・・?

一時期、大型木造建築ブームがありました・・・・権力の誇示・・・が主な理由で・・・

社寺仏閣・・・・お城が、そんな建物になります・・・・。

今は・・・大規模木造建築として・・・建築基準法の改正・・・建築技術の進歩・・・・

実大実験の検証出来る施設の整備が進んだ・・・などの理由と・・・

国産材を公共建築に利用する事で・・・・林業活性化として、大型施設の木造化が図られています・・・。

以前もお話ししたように・・・大口径の木材は今の日本には、ほぼありません・・・

それと・・・法律上、燃えにくい木材でなければいけないので・・・・張り合わせ・・・はぎ合わせの材料で・・・

接着剤で固めた木材になり・・・・強度はあっても・・・100年耐久性が変わらない保障はありません・・・

実際・・・時間が進めば・・・強度は落ちていきます・・・。

無垢の大口径の木材は・・・伐採時期が一番強度は小さく・・・・・

時間と共に・・・・強度は上がり続け・・・・200年ほど経つと・・・少しづつその強度は下がり続けますが・・・

1000年経過しても・・・強度の低下は20%ほどだそうです・・・。

おのぼりさんになるような建物はたくさんあって・・・インスタ映えする景色もたくさんあって・・・・

大きな建物も数多くありますが・・・・先人の造った大型木造建築に込められた工夫や技術・・・・

学ぶべき技術もそうですが・・・・込められた想いを知れば・・・もっと奥深い想いが伝わって来ますよ。

 

 

 

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恩恵

2019年06月24日 | 古民家

 上野科学博物館に展示してある、大きくて透明なパネルには・・・

拡大鏡で見ないと確認出来ないくらい小さな昆虫が、整然と並べられています・・・。

驚愕は・・・その数・・・・しかも、すべて形が異なるそうで・・・・・・

南米・・・・東南アジアなどのジャングルに入り・・・大きな木の下に入り・・・

下敷きを手に・・・木を揺すれば・・・・下敷きの上に無数の小さな昆虫が落ちてくるそうです・・・。

そこには・・・まだ見た事の無い新種の昆虫が見つかる事もあるとか・・・・・・・

地上に住む哺乳類・・・・多くの種は発見されていますが・・・・

昆虫・・・魚・・・爬虫類・・・両生類・・・・地球は広くて、大きく・・・・

人が見た事の無い・・・種は・・・まだまだこの世界に身を潜めています・・・。

植物もその一つで・・・・人と大きく関わりのある、住まいの一部として・・・構造の重要な部材として・・・

薬草として・・・・身を守る術として・・・

そのモノ達が持つ神秘の可能性が・・・生活や・・・医療にと、・・・

人は、多くの恩恵を授かっています・・・。

乱獲によって・・・海外からの木材輸入が制限されている樹種は年々増えますが・・・

(チーク・イペ・檜(台湾)・黒檀などなど・・・)

それは・・・宝石のような・・・希少価値の求められている樹種で・・・・

杉や・・・・檜は、伐採時期を迎えた木材が・・・日本の山で静かに持っています・・・。

持続可能な適正管理を行い・・・循環する林業になれば・・・

海外の希少な昆虫・植物・・・動物達を虐げる事無く・・・・自然破壊に拍車を掛けることも無く・・・。

悠久の時間の中・・・森に住み続けて来た人達の暮らしを脅かす事も無いのだろうと思います・・・。

(それだけが原因でもないのですが。)

多くの事を学んで・・・研究が進み・・・多くの知識が身に付いても・・・・

その行動は・・・過ちを糧にすることが出来ず・・・この先も続いてしまうのでしょうか?

 

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個性

2019年06月23日 | 古民家

 その辺に落ちている石を生活に使うとしたら・・・

漬物を漬ける時の重り・・・?花壇の境として・・・?踏み石として・・・?

庭に育つ雑木を生活に使うとしたら・・・

落ち葉や枝は焚きつけとして・・・大きく育てば、小屋や住まいの一部に・・・

稲藁や麦藁を使うとしたら・・・

屋根葺き材として・・・焚きつけとして・・・縄や草履の材料として・・・

身の回りにある物を利用して・・・ほぼタダで手に入る素材を利用しての暮らし・・・

お手軽な暮らしではありません・・・手間も時間もかかり・・

とても質素な生活ではあっても・・・・そこには遊び心もあり・・・より良く使えるようにと・・・

工夫や知恵が集まり・・・今風に言えば・・・アートが生まれていました・・・。

蔦を編んだ籠・・・・竹や薄い剥ぎ板で編んだつづら・・・・

絹や麻を機織りで編んだ生地・・・・

素材の準備から下ごしらえ・・・・気の遠くなる編み込みの時間・・・

ただ同じように編み込むのでは無く・・・蔦の自然の色で模様を造ったり・・・

擦り減りそうな部分は、編みを多くしたり・・・

実用の中の工夫と・・・造り手の個性が生きる仕上げになっていきます・・・。

棟梁が家造りをする上で心掛けるのは・・・

関わる職人さんがいかに気持ちよく・・・安全に仕事が出来て・・・

これから住まい手となる家族が・・・安心して暮らせる住まい造りが出来るかです・・・。

山の育成と同じで・・・・住まい造も・・・・自分が育て・造り上げた木材、住まいが・・・

この先、50年・・・100年・・・200年と・・・・自分がいなくなった先を考えてのお仕事・・・・

次の世代に残す仕事が・・・・恥ずかしくないように・・・その気持ちが大きかった時代がありました・・・。

せっかく残された文化を・・・・ないがしろにしてしまえば・・・

自分達の・・・子供・・・孫には、その考え方も・・・想いも伝える事が出来なくなってしまいます・・・。

使われる事が無くなりつつある大切な文化は・・・外から来る大勢の目で見られ・・・

その価値が見直されてはいますが・・・文化を残すのは・・それを受け渡された我々で・・・

気付かされた事に感謝し・・・・これからも繋いでいかなければならないと想います。

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学び

2019年06月22日 | 古民家

 隣の家が気になる・・・・山の向こうにどんな景色が広がっているのか・・・

海の向こうに広がる世界は・・・・?

空のもっとずっと上には、人の想像もつかない空間が広がっているのだろうか・・・?

まだ見ぬ世界を求めて・・・・人ははるか太古の時代から・・・・

何かを求めてさまよい続け・・・・遠くへ・・・・もっと知らない世界へ旅を繰り返して来ました・・・。

数万年前・・・・・数十万年前・・・・厚い氷の下、静かに眠る旅人や・・・動物達は何を考え・・・

何を思い・・・日常の暮らしから離れ、危険を冒してまで・・・見知らぬ世界に足を踏み入れたのでしょうか・・・?

食料を求めて・・・・安住の地を求めて・・・・争いの果てに・・・・・

理由は解りませんが・・・世界の果てまでをも知ろうとする、貪欲さは・・・

いつの時代も変わらず・・・仕事・・・夢・・・可能性を求めて・・・

人は、この星の中でだけで満足出来ず・・・・宇宙(ソラ)までをも求めています・・・。

江戸時代・・・星の観察はされていて・・・時の流れ、季節の節目・・・

月の満ち欠け・・・潮の満ち引きが、天候や・・・人の体に影響がある事を・・・

科学的根拠では無いにしろ・・・理解はしていたようです・・・。

自然に習い・・・自然を理解して・・・造られて来た暮らしでは・・・

大きな挫折もあり・・・大きな喜び・・・発見もあって・・・

その積み重ね・・・継がれ行く文化があってこそ・・・今の暮らしがあります・・・。

好奇心が無くなってはいけませんが・・・自然に対する怖れ・・・敬意を忘れず・・・

これからの暮らしを・・・まだ見ぬ世界に残して行けるよう・・・

・・・もっと多くを学ばなければいけないと想います。

 

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2019年06月21日 | 古民家

 夏の日差しが容赦なく降り注ぐ日中・・・緩やかに続く坂道を登り・・・・約束の場所に重い足を運ばせていると・・・

焼けたアスファルトに、揺らめく陽炎・・・・ゆがんだ景色の先に・・・

日傘を差す和服の女性の姿や・・・・追い抜かれた自転車の後姿がぼんやり・・・現われては消えて行く・・・

いつもは耳障りなセミの声も・・・・この所の気候の変化に鳴くことを控え・・・・

夕暮れ時・・・ヒグラシと共に泣き始めると・・・・情緒も感じられ無い世の中・・・

日本の夏の行く末を案じてやみません・・・。

まだまだ朝夕の涼しさが・・・日中、日差しに当てられた体を休ませてはくれますが・・・

もう少しで夏は本番を向かえ・・・眠れぬ夜を過ごす事になりそうです・・・。

打ち水は・・・夕立と同じ効果をもたらしてくれて・・・気化熱の効果で、ほてった空気の熱まで奪い・・・

通り抜ける風は・・・ほんの少しひんやりと・・・体を癒してくれます・・。

ジリジリ照り付ける日差し・・・打ち水をしてしまえば・・・一見涼しげでも・・・・

地面の熱を奪う事無く・・・熱せられた水蒸気が体にまとわりついて・・・灼熱地獄のような様子になってしまいます・・・。

自然の素材・・・茅を使った屋根は・・・折り重なる茅の中に蓄えられた空気の層で・・・

部屋の中に差し込む夏の日差しを遮り・・・冬は、部屋の中の熱を蓄え・・・きびしい暑さ・寒さに耐えうるよう・・・

人が暮らす住環境を整えてくれます・・・。

ほっと一息つける場所や景色・・・・思い出・・・・

日頃の喧騒から逃れる術を・・・多くの人は持っているのだと思います・・・。

それが・・・会社帰りの飲み会なのか・・・帰りの電車の中で飲む缶ビールだったり・・・

月に一回の豪華な食事や・・・彼女とのお出かけ・・・

温泉めぐりや・・・美術館めぐり・・・・自分は・・・まだ見ない古民家との出会いを求めて、さ迷う事でしょうか・・・?

高層ビルが乱立するど真ん中での露天風呂・・・・それなりに感動はあっても・・・・

心の癒しになるのかどうか・・・??

変わらぬ景色や・・・環境を守る事は並大抵では出来ません・・・。

・・・無理だと思っていても、少しづつ継続する事で結果が出る場面も見てきました・・・。

それには・・・100ある自分の気持ちから・・・1つでも・・・その半分でも・・・

共感する仲間や地域と一緒でいられる時間が出来るコトなのかな・・・と想います。

 

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