暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

屋根

2019年05月31日 | 古民家

 日本の原風景・・・・茅葺屋根と田園風景・・・・

屋根葺き材として最も古いと言われる茅・・・・場所によっては稲藁・・・麦藁・・・

大量に必要な茅葺きの屋根の材料を、手軽に入手出来る材料でまかなう・・・

いたって合理的な考えで・・・・利用出来る物は最大限利用するシンプルな仕組みですね・・・。

茅葺き屋根で一番の心配ごとは・・・火事・・・・火事と喧嘩は江戸の華・・・では無いですが・・・

頻繁に発生する火事を防ぐ為に・・・瓦屋根が庶民にまで許されるようになって来た歴史があります・・・。

社寺仏閣では・・・・杮葺き・・・檜皮葺きなど・・・手間が掛かっても、意匠を重視した造りが特徴的で・・・

板を並べて・・・飛ばないように石を置いた簡素な造りまで・・・日本の屋根に対する考え方は・・・

高温多湿で・・・・雨の多い気候に合わせて、工夫された独自の進化を遂げて・・・

先人の知恵が詰まった、すばらしい文化だと思います・・。

現代の屋根は・・・太陽光発電の為・・・・施工費の関係で・・・間取りに合わせて・・・

環境や・・・立地条件・・・・歴史的な背景など関係ない・・・情緒も無い手前勝手な作りになっている様に思います・・・。

車は・・・真上から見るように設計されてはいません・・・。(個人的な感想です。)

日本家屋は・・・真上から見て、カッコ良く出来ていると思っていて・・・

切り妻・・・寄棟・・・入母屋・・・兜屋根・・・それぞれ特徴があって・・・・

上から見てもその存在感が見て取れます・・・。

設計士さんの独創的な造りの建物・・・・思いもつかないカッコいい作りで・・・すごいと思いますが・・・

バランスよく・・・・どこから見ても安定していて・・・飽きの来ない造りは・・・・

歴史ある、伝統文化の造りに勝るモノは無いように想います。

 

 

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摂理

2019年05月30日 | 古民家

 買い物籠を下げてお母さんが近くの八百屋へ・・・お肉屋さんへ買い物に出かける・・・・

商店街が少なくなって来たのは以前もお話ししましたが・・・

町の人口流失・・・市も県も同じで・・・。

人気のある町・・・・移住するには住み心地の良い場所として・・・人気の地域もあります・・・。

商店街が疲弊してしまったのは・・・いろんな理由があって・・・

駐車場が無い・・・

必要なものを買うには何件もお店を廻らないといけない・・・

遅くまでお店がやっていない・・・

などなど・・・・コンビニや、1箇所ですべてがそろう大型店舗が生まれて・・・・

豊な生活のステータスとして・・・百貨店・・・スーパーマーケットが台頭して事が理由だと思います・・・。

 

世界の覇権争い・・・・「太陽の沈まぬ帝国」と言われたスペイン帝国から・・・・

オランダ・・・イギリス・・・フランス・・・・アメリカへと、世界を席巻し・・・・貿易・・・植民地・・・戦争・・・宗教・・・

一つの国が栄華を続けることは無く・・・・時代と共に移り変わり・・・終わりを向かえて来ました・・・。

日本の主権争いでも・・・京都や鎌倉・・・東京(江戸)が時代の中心的存在だった移り代わりがあって・・・

自然淘汰されてしまう・・・動物の生態のように・・・変化し続ける事が・・・・種の保存としての本能・・・生きる術で・・・

次の世代へと移り変わるのは世の常・・・自然の摂理なんだと思います・・・。

 

街が移り変わるのを悲しく感じるのか・・・・喜びを覚えるのか・・・・?

幸せで豊な暮らしを夢見ていた頃・・・・未来に夢と希望が持てていた社会では・・・・

トタン屋根で・・・長屋や・・・板張りの木造住宅の町が・・・・

真新しいビルにマンションに移り変わる事が憧れで・・・・明日への希望が形になっていたのだと思います・・・。

木造の民家や・・・農村の暮らしが無くなるのも・・・

そんな時代に流れに淘汰されて・・・避けようが無い変化だったのでしょう・・・。

一度、覇権争いから外れた国が・・・・再び主導権を握る事はありませんでした・・・。

淘汰された種が・・・・再び現われる事も無いと思いますが・・・・

その国の良さ・・・種の残してくれた能力など・・・

影響を受けて、今に残された歴史と文化は改めて見直され・・・生かされています・・・・。

ネット販売の台頭で・・・・大型店舗の低迷が聞こえて来た今・・・・

その先に、商店街の復活は無いにしろ・・・新たな仕組みが生まれてくるような気がします・・・。

古民家の暮らしも・・・新しい形が生まれて、生きる術として変化できればと想います。

 

 

 

 

 

 

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テキ屋

2019年05月29日 | 古民家

 お囃子の音・・・・太鼓の音が遠くから聞こえて・・・・・

窓越しに・・・・僅かに聞こえて来る花火の音・・・・

昼間の・・・・むせる様な湿気を含んだ風も・・・・夕方には、ヒグラシの声と時を合わせて・・・

少し暑さも緩んだ心地良い風が・・・まだ、熱を持った体を癒してくれます・・・・。

夕立があれば・・・・焼けたアスファルトを湿らせ・・・・草花を潤し・・・・

さらに、夜気を涼しげに・・・・やわらかい風を運んでくれます・・・。

盆踊りやおみこし・・・花火も気になる、夏休みの楽しみですが・・・

夜店(テキ屋)・・・・夜の虫が、白熱電球に吸い寄せられる様に・・・・(例えは悪いですが。)

赤や橙・・・黄や青・・・色とりどりの屋台の飾りの下・・・橙色の灯しの下を・・・子供達が歩いています・・・。

結局は・・・そんなにほしいモノでも・・・おいしいモノでもないのかもしれません・・・・

それでも・・・そこには子供の世界観があって・・・・・

おとぎ話や・・・この世の浮き世に迷い込んでいるような気持ちなのかも知れません・・・。

時代は変わり・・・景品が変わっても・・・輪投げや・射的・・・くじ引きは合いも変わらず・・・。

カタ抜きや亀釣り・・・大人の小ざかしいルールに疑問を持ちながらも・・・

その中で奮闘する子供達・・・・社会の縮図とは言いすぎでも・・・

子供と悪知恵を働かせた大人との・・・・真剣勝負がそこにありました・・・。

チンドン屋・・・・紙芝居・・・・寅さんのように各地を放浪するテキ屋さんも・・・・・

温泉街のスマートボール・・・射的・・・・パチンコ・・・・

残っているようで・・・・確実に商売する人の数を減らしてきています・・・・。

古民家が無くなるのは必然でした・・・・不便で・寒くて・・・お洒落じゃ無くて・・・・

毎日どこかで、お祭りのような催しがあっても・・・楽しみにしている子供達がいても・・・・

子供の数が減って・・・・売り上げも減り・・・・地方での祭事も無くなりつつある現状では・・・

悲しい事ですが・・・古民家と同じように・・・・子供の文化も・・・娯楽の文化も・・・・

時間の中に埋もれて行ってしまうのかな・・・と想います。

 

 

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埋もれる

2019年05月28日 | 古民家

 大正時代の頃・・・・日本各地を巡り、日々の暮らしを調査した方々がいました・・・。

今、文化財として残る立派な建物でもなく・・・・富裕層の暮らしを調査したのではありません・・・。

地域に根付く暮らしの特色を調べ・・・・そこで生活する事で生まれた個性溢れる道具や建物の造りの違い・・・

細かなスケッチを入れながら・・・・読む人を、郷愁溢れる日本の原風景の世界に連れて行ってくれている様です・・・。

それから50年以上が過ぎ・・・その方が訪れた地域に住む文化も・・・建物もほとんどが残っていません・・・。

マッチを擦れる・・・?・・・公衆電話から電話をかけられる・・・?・・・鉛筆を削れる・・・?・・・

自分達が使う生活雑貨が様変わりして・・・・・使った事も見た事も無いモノが増えて・・・・

目の前に置かれても・・・それが何かも解からない世代がいる反面・・・・

・・・スマホやIotの家電など・・・自分も含め、使いこなしていない・・・それが何か解からない世代も増えて来ました・・・。

火を熾す(オコす)と言いますが・・・火は点ける行為で・・・

熾すと言われても、意味が通じない世代もいるような気がしますが・・・

辛うじて、学校で・・・博物館で・・・キャンプで目にする・・・木を擦り合わせ、摩擦熱で火を熾す作業・・・

もしかしたら・・・マッチの方が絶滅危惧種になっているのかもしれません・・・。

古すぎるモノは・・・・以外に教科書などで習っても・・・・身近で、それなりに文明を築いて来たモノ・・・・

多くの情報が溢れ・・・・次々と新しいモノに取って変わって来た頃の方が・・・・

多くの置き土産と・・・・忘れ物をして来た時代なのかも知れません・・・。

古民家の暮らしは、棒切れで火を熾していた石器時代でもなく・・・・

ライターで火を点けていた時代でもなさそうで・・・

重要文化財に指定される立派な造りでも無い・・・・地味な生活で・・・・

時代に埋もれてしまいそうで・・・学校でも教えてくれない歴史・・・

だからこそ・・・・・・本当に残すべき文化と古民家なんだと想います。

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一番

2019年05月27日 | 古民家

 移動販売車が活躍している地域・・・・・・

自分で車を運転して買い物には行けず・・・歩いていける範囲にあった商店街はシャッター通りになって・・・

買い物難民と言われるご高齢者が、移動販売者が来る日を楽しみにしているようでした・・・。

スーパーが直接移動販売を行う場合と・・・・委託のような業務形態にしている場合があるようですが・・・・

実際その買い物を楽しめるように・・・商品選び・・・見せ方・・・日によって・・・人によって同じ商品でもメーカーを変えたり・・・。

買って頂ける工夫もそうですが・・・・楽しんで買い物をしてもらえる工夫がすばらしいと思いました・・・。

仕事を回さなければならない・・・・効率よく仕事をしないと儲からない・・・・

対価を得る事を否定は出来なくても・・・・そこには、満足・感謝・・・が必要で・・・

こなす・・・・だけの仕事になっている人を見ると・・・・(他人の振り見て・・・・ですが。)

立ち振る舞いと話術で、こなしているように思えて・・・・

そこに・・・愛はあるのかな・・・と思ってしまいます・・・。

親子の間には・・・対価の無い、無償の関係があると思っていましたが・・・・

自分を一番とする考えなのか・・・・その関係性が崩れて来ています・・・。

人手不足と言われながら・・・海外からの労働者が増えている職業も多く・・・・

当たり前の事が・・・・当たり前でなくなって来ている現状に違和感を感じて・・・・

それには・・・体で覚えて形にする・・・モノを作り出す・・・・育てる・・・・が無く・・・

何も生み出さないで対価が得られるようになって、社会は豊になった様に見えても・・・・

反対に・・・心からは何も生み出されず・・・思いやる心も失われてしまったように思います・・・。

・・・隣の食卓の話し声・・・・台所の家事の音・・・・兄弟げんかの言い合い・・・・

仕切りの無い間取りの古民家のように・・・ご近所が近い存在だった頃・・・・

心のゆとりがあって・・・貧しくても暮らしにやさしさがあるから・・・・

自分を一番に考える気持ちにもならなかったのかな・・・と想います。

 

 

 

 

 

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