暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

儀式

2017年12月31日 | 古民家

 建築の世界だけには限りませんが、最先端技術が日々開発されている中・・・

社会的な大きな問題も毎年のように新聞を賑わせています・・・。

大きな地震のたび、見直される耐震の基準・・・施工の基準を偽装したり、業者間で口裏を合わせたり・・・

どんなに良い技術を使っても、造るのは人です・・正しい施工がどこまで出来るかだと思います。

自分の仕事が後の世に残る職種であれば、その仕事ぶりを見た人が・・・

その人となりを解って、感心するような手仕事であるべきだと思います。

                         (曳屋 岡本 提供)

人は弱いので・・その場を取り繕ってしまうのですが・・・そこを妥協せずどこまで自分の思いを出せるかです。

「地鎮祭」・「上棟式(建前)」と言う儀式があります・・・

「地鎮祭」:家を建てる前に土地の「氏神」を鎮め、土地を使う事の許しを得る儀式です。

「上棟式」:建築主と工事関係者が土地の守護する神とその地域の守護神を祀って工事の無事を祈る儀式です。

地域によって多少違いはありますが、その式の進め方にもいろんな決め事があります・・・・。

「上棟式(建前)」の言葉意味を知って頂くと、間違った施工を認め、正しくある事の難しさを考えさせられます・・・。

(諸説あるようなので、調べてみて下さい)

 

神様に土地をお借りして、住まいを造り・住み継がさせて頂いていると思えば、どこかで神様が見ている・・・・

どんな作業もおそろかに出来ないはずですね・・・

皆様、来年も良い年でありますように・・・。

 

 

 

 

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屋根

2017年12月30日 | 古民家

 車で走っていると、朝日と夕日がとても眩しくてサングラスかバイザーが無いと

信号も確認できないくらいで・・・事故にならない様に、十分注意して下さい・・・。

冬の太陽高度が低い時期なのですが、夏の太陽と違ってぽかぽかと暖かく感じて

太陽の恵みを一層ありがたく感じる一時です。

日本の家屋は、気候風土に合わせるように深い軒、急勾配の屋根が基本となります・・・

夏の強い日差しは、その深い軒で遮って・・・冬の暖かな日差しは部屋の奥まで入るようにしています・・・

深い軒のおかげで、広縁や縁側といった場所で、休憩したり、洗濯物を干したり・・そんな居心地の良い空間で

多少の雨も、快適に過ごせます。

「切り妻」・「寄棟」・「入母屋」・「錣(しころ)」・「腰」・・・といろんな屋根形状があります・・・

使われる屋根の素材(萱や瓦など)によって・・・多雪・風が強いなど、地域によってもその選択が決まってきます・・・

費用の面も関わってきますし・・・身分によって使える素材や形が決められた時期もあります・・・

屋根が大きく深いことで室内の造りや、灯りを効率よく取り入れる工夫や、建具などの造りの工夫も

生まれて来ました・・・季節と土地の風土・環境を考えて、自然とうまく付き合う・・・

一生懸命走り続けているような今の生活・・・もう少しゆっくり進んでも良いのかなと思います。

 

 

 

 

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街道

2017年12月29日 | 古民家

 早朝から、昼間から、夕方・夜にかけて走っている人の、なんて多い事か・・・

朝5時は当たり前で・・・4時頃には、ピッタリタイツを履いて帽子をかぶった、ご年配が・・

元気な足取りで・・・たぶん・いつものコースを走っていました。

健康志向・マラソン人気・・・?何故こんなに流行ってしまったのでしょうか?

古い街道は全国各地にあります・・・復元した街道もありますが、主要道路が出来た事で

忘れ去られた街道が、地域の取り組みでそのまま残されてきた場所など・・・・・

歴史で習った日本の主な街道は「5街道」があります・・・

日本橋を出て・・

「東海道」(京都三条大橋へ)

「中仙道」(京都三条大橋へ・内陸経由)  

「日光街道・道中」(日光東照宮へ)

「甲州街道・道中」(甲斐の国・山梨県下諏訪へ)

「奥州街道・道中」(白河へ)

その他にも数多くありますが、賑わった宿場がある場所では今でも立派な商家や

町屋が残されています。

特に「本陣」(大名・宮家・公家などの身分の高い人が宿泊する施設)は当然立派な造りの建物が多くて・・

当時の技術や、使われている柱や梁の材料などを見ると、同じものを造ろうと思っても

もう二度と造れないと言うのが、解って頂けると思います。

どんなに進んだ技術でも、自然の素材を使って・長年経験した技術で造るものを同じように再現する事は出来ません・・。

変わって良いもの・変わらないで良いもの・・・先を見据えた考え方が大切ですね。

補足ですが・・飛脚は江戸から京都を最速で2日半~3日ほどで走ったそうです(リレー方式で行くようですが)

       1人で走ると6日間ほど・・・1日80~100kmくらいでしょうか?

参考にはしないで下さい・・ランニング・マラソンはほどほどに楽しむが良いのではと思います。

 

 

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飾り

2017年12月28日 | 古民家

 注連飾り(しめかざり)が大量にホームセンターで売られていました・・・

門松に使われる、松や竹・南天もありました。

今時の若い世代の方々は注連縄や鏡餅を飾ったりしないご家庭も増えたかと思っていましたが・・

(自分もガッツりは飾りません・・・失礼致しました)

たまたま数件のホームセンターを見ると、これだけの量売れるのかな?と心配なくらい置いてありました。

地方に行けば、昔ながらの習慣はより残っているかと思いますが、学校で教える訳でもなく・・・

各家庭の行事として、親から子へ・・・今後も残っていくのでしょうか?

左官の技術で造られた「海鼠壁」があります・・・

外壁の腰から下に、平らな瓦を貼り付け、つなぎ合わせの部分を漆喰で埋めていくのですが・・

その施工もいろいろあります・・・盛り上がった漆喰の形が海の「ナマコ」に似ているのでそんな名前がつきました。

その他にも「虫籠窓」、(むしこまど)町屋の2階窓にある縦格子を漆喰で塗ったもので、防火が目的でした・・

年代や地域によって特色が出ています。

「鏝絵」と言う、富の象徴として造られた漆喰を鏝だけで立体的な彫刻のように造る飾りの事です・・・

漆喰に色を練りこめたり、膠を塗って着色したりと福を招くような図案が多かったそうです・・。

今では文化財や一部の保存地区にしか無いような建物でしか見る事はありません・・・・・

技術の継承と、日本らしい景観として残していけたらと思います。

 

 

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2017年12月27日 | 古民家

 おせちがいろんな事になっています・・・

中華風・フランス料理風・・・・おせちじゃ無いじゃないか!と思いますが・・・

コンビニやネットでとても豪華な内容で販売されています・・・元はお店もお休みして

買出しが出来ないお正月に、保存食的な感じで食べていた物なのですが・・・

何事にも「旬」があります・・・

以前も書きましたが、木の伐採は寒い時期に行います・・・

樹木の植え替えも同じように、寒い時期は水の吸い上げが少なく、木の生長が止まるので

その頃を見計らって行うそうです・・・。

旬・と言う意味とは少し違いますが・・基礎工事や・左官工事は、寒すぎると水分が凍ったり

暑すぎると水分の蒸発が早すぎたり・・・

極端な環境では適正な強度が出なかったり、割れが出たりするので、養生をしたり、散水したりと・・・

その時期に合わせて手間を掛けてあげる事が大切になります。

工業製品はそのメーカーごと、製品ごとの手順を守って施工すれば、ほぼ均一な仕上がりと、性能が出ます・・

伝統的な施工は、経験を重ね・現場の環境によって少しづつ経験値を折り込んで仕上げていく工夫が必要です。

マニュアル通りには行きません・・・そんな施工を不安に思う方もいるかも知れませんが・・

1棟1棟、違うかたちで、違う環境で、違う素材を使うオンリーワンの建物・・・

それぞれの造り方があってもよいと思います。

木の伐採を冬の時期だけに行うのでは、商売として成り立ちません・・・

真相は賛否両論ですが・・・

「新月伐採」と言って新月の時に伐採した木は腐食に強い・強度が増す・・・など迷信のような話もあります・・・。

理想と現実はありますが、こだわりの部分を持った・たのしむ住まい造りをしていければと思います。

 

 

 

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