暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

建具

2017年10月31日 | 古民家

 高気密な建物には、アルミサッシ・樹脂サッシが無くてはならないものになりました。

1枚ガラスから、2枚(ペア)ガラスは当たり前になって来ましたが・・・

今ではガラスが3枚もあるアルミサッシがあります。

窓から入ってくる熱や紫外線が、屋根や壁よりも室内の環境を左右するそうです。

古民家には雨戸や・障子・襖が外部との仕切りとなっていて

引き戸が使われる前は、「蔀戸」(しとみど・跳ね上げ式)の板戸で部屋の中は暗く・・・
 
開け閉めも大変でしたが、使い方に合わせて、その後の建具はいろんな種類が作られてました。
 
板戸だけでも「舞良戸」(まらいど)「格子戸」(こうしど)「無双付き戸」(むそうつきど)
 
「簾戸」(すど)・・・
 
障子でも「荒組障子」・「吹寄せ障子」・「書院障子」・・・
 
建具職人さんの発想力と技術力はすばらしいのですが・・・欄間を作ったりする・・職人さんは
 
神業です・・・ほかにもいろんな木工細工の職人さんは沢山おられますが・・・
 
障子・襖の、紙の文化・木の文化は日本ならではのもので・・・
 
障子を通して部屋に届く、外の明かりや、照明の明かりは包み込むように柔らかくなります。
 
侘び寂で寒さ暑さはしのげませんが、水の音・虫の音・風鈴の音で涼を感じる・・・
 
自然を肌で感じられる生活が無くなってしまう、そんな住まいが良いのか悪いのか・・・
 
一時、畳の部屋の無い住宅が増えました・・・当然左官さんのお仕事も減りました・・・
 
今は自然素材が健康に良いと、珪藻土や漆喰がモテはやされています。
 
使われる場所や量・質などの違いもかなりあるので、ただ使えばいいと言う訳ではありませんが・・・
 
その良さを知って・多くの方に使っていただく事は良い事です。
 
建具も少しこだわるととても高価なものになりますが、1箇所、アクセントで使ったり
 
古建具をアレンジして取り入れたり・・・
 
和を感じられる住まい方はいろいろありますよ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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くらやみ

2017年10月31日 | 古民家
17時を過ぎると暗くなる季節になって来ました、今は電気があるので感じることはありませんが、ロウソクや囲炉裏が部屋の中の明かりだった時代…
夜の闇は恐れだと聞いた事があります。
真の闇…
どこかに必ず明かりがあるこの時代には、そんな経験はあまりないと思います。
(歳をとると、明るい部屋から少し暗いところに行くだけで何も見えない状態になってしまいますが…)
夏の暑さを遮る為の大きな屋根、茅葺の様な屋根はとくに、奥の部屋まで太陽の光は届きにくく、昼間でも薄暗いです。
暗いところは暗いなりに、明るいところは明るいなりに…
生活に工夫が現れます、不便なら不便なりに、
暗さを楽しむ?のか、妖怪や幽霊のお話はそんなリアルな暗闇から生まれた物語です。
今夜はなかなか良い感じのお月様と夜空です、秋の夜長をゆっくりと楽しみましょう。
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地元はじもとで

2017年10月29日 | 古民家

 地産地消と言われても、日本の自給率は改善されてはいません・・・。

交通手段が徒歩か牛か馬の時代は

当然、食生活も、生活道具も何とかしなければならないので

近くにあるものを利用して、工夫して生活していました。

茅葺屋根の建物は萱材だけではなく、その地域で取れる材料を使っていたので

萱葺・稲藁葺・ススキ葺・麦藁葺・・・といろいろありました

自然素材なので葺き替えた後の材料は堆肥になります

葺き替えるときには、今で言えば「ボランティア」・・・地域の皆で行っていました。

伝統工法とも言える茅葺・・・職人さんが少なくはなってい

文化財補修・地域の民家園などの建物の補修(差萱)などは各地から

職人さんに来て頂いて補修・葺き替えをしているのが現状です。

地産地消とは言えないのですが、それは宮大工さんも同じで

出稼ぎのように全国を飛び回っているそうです。

左官屋さんも土壁や竹小舞が出来て、その仕事を主にしている方となると

わずかになります。

材木屋さんに聞いたのですが、「有名な東海道五十三次で背景に山がありますが、何か気が付きませんか?」と・・・

山に木がないのです・・・燃料として伐採してしまったのだそうです・・・。

昭和の時代も、戦前・戦後で燃料が多く必要だったので、近場の山は荒れて来ました。

植林が進められて今では、伐採時期を迎えた森が沢山あります・・・しかし・・・

外材が安く手に入るので、日本の木はどんどん使われなくなりました、木が余っています。

「割り箸や、爪楊枝を使うと無駄遣いになる・・・」と言われて時期もありましたが・・

それは日本では無く、大量に均一で低価格の、東南アジア・南米などの乱開発される森林を守ろう

と言うことなのです。

作り手の見えない、世界各地からのもので日本はあふれています・・・

最近のスーパーでは、作り手の顔が見える食材として、写真付きで野菜が売っています

建築も顔が見える造りをしている会社さんがあります、素材に付いても顔が見えて良いと思います・・・

ぜひ山に森に行きましょう、60年を超えた木材が伐採される姿を見て

自分の住まい造りが、造り手の顔が見える・地産地消で・・・・

日本らしい住まい方が出来ればと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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地域で

2017年10月28日 | 古民家
空き家対策、限界集落、地域活性化…人口減もそうですが、次の時代を担う世代の子供がいない事がかなり深刻な問題だと思います。
相模原市教育委員会さんが主催で、ある古民家を中心に地域の活性を考えるセミナーがり、縁あって参加して来ました。

各地でその様な取り組みを行なっている設計事務所の方が来て、事例など合わせて説明されていました、各地で良くある取り組みで、イベントを行なって、その時は人が来ても、継続的に人は集まらないと言う事があります。

古いたてものを再生しただけでも人は集まりません。
地域の人が主となって活動をして、町の歴史や、文化を伝えていく…
町の人たちと一緒に盛り上げて、これからの地域の物語を作って行く。

それがあって、初めて地域活性となるのだと言っていました。
その為の、シンボルとして古民家を使うのもひとつの手です。
親から、親戚から引き継いだその家族の物語は 正しく引き継がなければいけません。
次を引き継ぐ人がその親族や地域の方々であれば一番良いですが、その良さを、価値を解ってくれる方に引き継いでも良いと思います。

その地域、地域で色んな考え方があります、再生町おこしは、みんなでやる!色んな方の知恵をもらいながら考えて行く、そうでなければ、本当の町おこしにはならないと思いました。
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いいとこ取り

2017年10月27日 | 古民家

 メイちゃん・サツキちゃんと言えば「となりのトトロ」です。

引っ越した先の和洋折衷の家は皆さん覚えてられるでしょうか・・・?

明治・大正・昭和・・・と・・時代の流れの中で・・・

今まで異文化を知らなかった反動なのか・・?いろんな物を吸収して

独自の文化にして・・・日本独特の建物も生まれて来たそんな建物のひとつが

草壁さん一家の家でした。

古民家と言えば、茅葺の・土間があって・囲炉裏があって・・・

京都のような漆喰・格子戸・瓦屋根などの家の事を思い浮かべるかも知れませんが

和洋折衷の建物も、立派な古民家です・・・。

看板建築と言って、外壁が銅版張りの店舗だったり、とんがり屋根の建物に

瓦屋根の建物がくっついている建物だとか・・・

当時の宮大工さんや建築家さんが比較的裕福な人達からの依頼で

多くの建物が建てられて、今でも保存されている有名な建物もあります。

茅葺屋根の家を、今の高気密高断熱の建物するのは・・・かなり難しいので

古民家はすばらしいので、ぜひ住んでみて!!とはなかなか言えませんが・・・

和洋折衷の家や、蔵造りの家は今でも快適に暮らせると思います。

個性的な家に住みたい方、「大正ロマン」な世界・・・のぞいてみてください。

 

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