暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

見返す

2022年09月02日 | 古民家
 自転車でコロコロと遠くへ進む・・・
ガラゴロと塩梅悪く・・・つまづきそうな危うい道のりも、砂埃も・・・
少し高い場所からの景色も・・・お父さんの腕に囲まれた安心も・・・
お母さんの背中越しに覚えている町の灯りも・・・
のんびりとした毎日に、せわしない暮らしが美しく映ります・・・。

初めての記憶は、どこに行ったのか・・・
後から付けられた記憶は、どこまで本当なのか解らないまま・・・
セピア色を何度も見返し・・・覚えた記憶なのかも・・・。
見上げる空が大きく広がって・・・狭い道路も幅広く、遊び場所は無限に広がる・・・
その頃のご近所さんに、偶然どこかで出会っても・・・面影も無いまま通り過ぎて・・・
たまに帰る故郷の町も・・・しゅんしゅんとしぼんでしまい、いったいどこまで小さくなるのか・・・
自分の目が霞んでしまっているのか気付かないまま・・・離れた場所に知った顔を探すのもおぼつかなくなってしまった・・・。

人が消えた住まいは見る影も無く・・・生きた心地のない建物になり・・・
数十年も過ぎれば・・・自然の姿に帰って行く・・・。
この先・・・いろんな場所に生まれ、帰った場所は・・・多分二度と以前のように戻る事は無いけれど・・・
ずいぶん前に消えてしまった文明もあったんだと思えば・・・
都市伝説みたいに・・・文明が生まれては消えて行く、歴史を繰り返す不思議が無いとは思えなく・・・
夢見た暮らしが夢のまた夢である・・・とても長い歴史がこの先も続いて行くのかも知れません。

コメント
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