暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

無くなる

2022年06月07日 | 古民家
 いろんな生き死にを見守れる暮らしが・・・今では貴重な風習になって・・・
争いごとを身近に受けてしまう、悲しい場所はいなくなってほしいけれど・・・
自然の時間が与えてくれる・・・小さくても・大きくても変わらない、命の移り変わりを・・・
自然から教えてもらえる住まい方が・・・ほんとは大切なんだと思う・・・。

育った家が無くなってしまうと心に沁みるのは・・・どの文化も同じで・・・。
初めて一人暮らしをしたアパートも・・・会社の独身寮も・・・
転勤で、見知らぬ街の真新しい家に自分の部屋が生まれたりした事も・・・
そこそこの大人になって・・・懐かしく尋ねてみると・・・
見上げる大きなマンションに見下ろされると・・・残念な気持ちよりも、大きな見知らぬ力の流れを感じてしまう・・・。

ダム建設で流される古民家はたくさんあって・・・住まいだけでなく、村や町、みんなの記憶が消されてしまうのは・・・
棒が1本立った砂山を・・・・棒も倒さず、ゾりっと根こそぎ取られてしまった気分になる・・・。
家族が暮らした果てしない時間の束を・・・住まいは守り残してゆきます・・・。
30年は当たり前・・・50年でようやく追いついて、60年以上で一番苦労して・・・70・80年でようやく一人前になる・・・
100年以上住み継がれるとは・・・その時々の住人が守り育て、次の時代へと受け渡して・・・
たくさんの思い出や記憶が、タイムカプセルみたいに包んでくれます・・・。
住いの出会いと別れは・・・いろんな生き死にと同じくらい、大切な文化だと思います。

コメント
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