暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

今を

2022年01月14日 | 古民家
 鉄にコンクリート・・・土や木・・・綿も絹も・・・
廻りに広がる素材はたくさんあって、数えきれないくらいのモノで溢れている・・・
それでも、自分が手に出来るモノはそこそこで・・・造り出せるモノはもっと少なくて・・・
顔も知らない誰かが手に入れて・・・造り出し、目の前に広げてもらえる・・・
見知らぬ誰かがいなければ・・・暮らしは成り立たなくて、何てこと無く手に入れた電気もお水も簡単に使っている・・・。

住い造りには・・・たくさんの人が関わり合い、たくさんの素材が必要です・・・。
みんなの顔を見る事無く、手に入れた暮らしは流れてしまい・・・
どれだけの手仕事があって・・・いくつもの顔が出入りして造られたのか、出会う時間も無くなってしまう・・・。
いくつもの世代を超えて繋がる住まい造りならば・・・多くのやり取りを心に受けながら住まい造りは進んで・・・
住まいと共に・・・家族の歴史が刻まれて行くはずなんだと思いま
す・・・。

お店に並ぶ野菜やお魚を選ぶように、住まいを選んで・・・数か月もすると立ち並ぶ間にストンと箱が置かれている・・・
使われる素材も・・・手仕事の顔も手にする時間が無い暮らしが、この先流れて行くのは・・・
悲しくて・・・無駄なことなのか・・・効率よくて嬉しいことなのか・・・。
次の世代を大切に思うのは・・・数十年先の森を、今育てているのと同じで・・・
豊かに育つ森は・・・おじいさんの、そのまたおじいさんから受け継いだ森です・・・。
自然と共存する場を育てて来た時間・・・
名前も知らない誰かに向けてかも知れないけれど・・・今を生きる意味を残せる暮らしでありたいと思います。 


コメント
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