暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

せわしなく

2021年12月14日 | 古民家
 雨風にさらされる木戸に板塀・・・真白で清潔な木板も・・・
数年・・・数十年すると、日に焼け色も変わり・・・みすぼらしい姿を見せ・・・
50年も過ぎれば・・・木目は剃刀のように磨かれて、それでも木戸に板塀の役割はそこそこ守られている・・・。

縁側の床板が・・・ワイワイと踏まれ、サラサラと磨かれれば・・・
静かな湖面の映り込みのようで・・・時間を過ごす自然の風合いを感じる事が出来ます・・・
暮らしの中で変わらない部分が、光り輝くような場所になるのも・・・
長い時間家族を見守り・・・世代を越えて暮らしを守って来た印で・・・
それは・・・手をついて、少し歪んでくぼんだ、手摺の黒光りだったり・・・
同じ場所を行き来する、廊下や階段のへこみだったり・・・。

柔らかい住まいと感じるのは・・・そんな時代を越えて、大勢の家族が暮らして来たから・・・
人の数だけ足跡は残り・・・暮らした家族の分だけ、文化が生まれ残されて来ました・・・。
せわしなく生まれる流行りとは違い、毎年変わらず繰り返す季節みたいに・・・
自然の中に寄り添い住み継がれるのには・・・変わらない愚直な暮らしだったからだと思います。




コメント
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