暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

一生育てる

2021年05月20日 | 古民家
 手で触れると・・・ザラリと感じ、フワリと心地よく・・・
スルリと滑らかに・・・チクリと荒々しく・・・。
木の感触は・・・極彩色豊に表現してくれます・・・。
樹種の違いもあるけれど・・・木目の穏やかさに激しさ・・・
仕上げ方でも、いろんな表情を見せる時があり・・・
人工的に作られ・・・騙されそうなくらいのフェイクの材料でも・・・
触れればその心地よさの違いが・・・自然の力を感じさせてくれます・・・。

木肌を表した木造住宅は少なく・・・最近では、壁や天井の一部に板張りを見つけますが・・・
木の表面を樹脂の塗料で潰してしまった仕上げ材も多くて・・・
呼吸する無垢板・・・木に触れ、少しづつ褪せて色合い良く育つ姿も減って・・・
木を生かした住まい造りに出会わなくなりました・・・。

伐採後も呼吸をする木材は、歪んだり縮んだり・・・生きている声を聞きいてほしいのに・・・
手当てをするのが面倒で・・・傷や音がするのを嫌がり・・・
木材なのに・・・木材とは言えない商品に加工してしまい・・・
死んでしまった標本のような木を、並べているように思います・・・。
一生育てる自分の子供のように・・・大きくなっても子供なんだと思えるように・・・
住いも・・・一生育てなければいけない、大切な関係なんだと思います。
コメント
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