暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

ウナギの寝床

2021年05月07日 | 古民家
 むかしむかし・・・道路に沿った間口の幅の広さで、住まいの税金が決まっていました・・・。
間口が狭く・・・奥に長い町の造りは、そんな事情で出来上がり・・・。
両側に、隣の住まいが攻めよれば・・・暗く風通しも悪いので・・・
おひさまの温かさを、お部屋の中に入れたり・・・風が住まいを駆け抜ける工夫として・・・
天窓や中庭・腰屋根が生まれ・・・機能美の美しさで住まいを彩っていました・・・。

自然を相手に仲睦まじく・・・時には喧嘩もするけれど・・・
お互いを尊重し合いながらの暮らし方が・・・古民家の中には残されて・・・
今を生きる暮らしではどうしても合わない部分を・・・少しだけ手直しして・・・
やさしい手間を掛けてあげる良さを生かす、暮らしがあっても良いと思う・・・。

伝統工法でも・・・文化財になるほどの建物であれば・・・
最高の技を見せるべき場所として・・・次の世代へ継承する責任があると思うけれど・・・
民藝と言われる・・・なんて事の無い暮らしに残る素朴な技の継承は・・・
四角四面に考える必要は無く・・・時代に変化しながらも、その良さを伝える役割で良く・・・
どうしてもこのやり方でなくてはいけない理由は無いと思う・・・。
守るべき根元があって・・・それをさらに良くする時代の変化がある・・・。
間口は狭くても・・・どこまでも続く先の長~いウナギの寝床が、良い暮らしを守れるのかも知れません。



コメント
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