暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

生かす

2021年03月02日 | 古民家
 ある時期流行ったフィットンチッド・・・
樹木が傷付くと発散する、殺菌力の有る揮発性物質です・・・。
森林浴や癒し・・・健康的な森の中に入ると心地よいと思うのはそんな効果のようですが・・・。
住いに使われる、伐採された樹木は・・・ひび割れや収縮の発生が少ない状態まで高温で乾燥されてしまい・・・
木が本来持っている癒しの効果を、無かった事にしています・・・。

左官で仕上げた漆喰壁も・・・大きくて太い柱や梁材も・・・
呼吸をする事で・・・住む人に心地よい空間を与えてくれています・・・。
珪藻土に漆喰・・・接着剤で固めて、剥がれたりひび割れたりするのを無理やり止めれば・・・
生きている素材を殺してしまう事になってしまい・・・
接着剤で張り合わせた木材は・・・呼吸する事無く・・・
癒しの効果は無くなってしまいます・・・。

朽ちて行くのと・・・年月を積み重ね、深みを増す違いがそこにはあって・・・
風を通し、日当たり良く・・・少し手を掛けると・・・
人も住まいも笑顔で・・・健康的な暮らしが広がります・・・。
元々持っている力を、最大限生かす・・・先人繋いで来た教えが・・・
古民家の暮らしにはあったと思います。
コメント
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