襖の無い住まいを見た事がない・・・漠然と思っていましたが・・・
そもそも、和室があっての襖・・・和室が無い建物に襖のある余地などある訳がなく・・・・
それ以上に・・・障子を入れない和室もあるようで・・・
一時期・・・和室の無い建売住宅が増えて・・・その理由として・・・
お金がかかるから・・・お手入れが面倒だから・・・畳はダニが出るから・・・などなど・・・
建物を安く売る為に、材料費を安く・・・職人さんの手間を安く・・・その中から・・・
アルミの障子やべニアで作った襖も作られてきました・・・。
和紙とは・・・コウゾ・ミツマタ・ガンピを加工して造られて来ました・・・。(ガンピは育てられないそうで、貴重な品だそうです。)
植物から加工される和紙は繊維が多く・絡み合い、強い和紙となって・・・艶や光沢も美しく・・・
吸湿発散性があって・・・お部屋の湿度調整にもなります・・・。
ただ・・・大量に生産出来る、木材から加工するパルプのように安定供給とは行かず・・・
コウゾやミツマタを栽培する農家の方も減り・・・高級品として扱われる存在になってしまいました・・・。
繊維が絡み合い・・・薄黄色?オレンジ?・・・白・・・乳白色・・・
自然な植物の色合いが光を通して部屋中にやさしく差し込んで・・・・
障子の組子の影が畳に落ちて・・・揺れる庭の木々が襖に映り込みます・・・。
今で言えば・・・来訪者を通す部屋として・・・布団や座布団を収納して、季節の洋服を仕舞う場所として・・・
やっぱり、和室はひと部屋はあったほうが良いと言われる空間になりました・・・。
かっこよくオシャレに・・・無駄を省き、効率よく快適に暮らすには・・・?
無駄な部分があったほうが良い・・・そんな考え方が受け入れられない時代もありましたが・・・
計算や効率・・・理屈では表せない部分が、人の暮らしには無くてはならないものなんだと・・・
それが・・・日本の昔からの生活には自然と備わっていたんだと、想います。