暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

無くてはならない

2020年01月21日 | 古民家

 襖の無い住まいを見た事がない・・・漠然と思っていましたが・・・

そもそも、和室があっての襖・・・和室が無い建物に襖のある余地などある訳がなく・・・・

それ以上に・・・障子を入れない和室もあるようで・・・

一時期・・・和室の無い建売住宅が増えて・・・その理由として・・・

お金がかかるから・・・お手入れが面倒だから・・・畳はダニが出るから・・・などなど・・・

建物を安く売る為に、材料費を安く・・・職人さんの手間を安く・・・その中から・・・

アルミの障子やべニアで作った襖も作られてきました・・・。

和紙とは・・・コウゾ・ミツマタ・ガンピを加工して造られて来ました・・・。(ガンピは育てられないそうで、貴重な品だそうです。)

植物から加工される和紙は繊維が多く・絡み合い、強い和紙となって・・・艶や光沢も美しく・・・

吸湿発散性があって・・・お部屋の湿度調整にもなります・・・。

ただ・・・大量に生産出来る、木材から加工するパルプのように安定供給とは行かず・・・

コウゾやミツマタを栽培する農家の方も減り・・・高級品として扱われる存在になってしまいました・・・。

繊維が絡み合い・・・薄黄色?オレンジ?・・・白・・・乳白色・・・

自然な植物の色合いが光を通して部屋中にやさしく差し込んで・・・・

障子の組子の影が畳に落ちて・・・揺れる庭の木々が襖に映り込みます・・・。

今で言えば・・・来訪者を通す部屋として・・・布団や座布団を収納して、季節の洋服を仕舞う場所として・・・

やっぱり、和室はひと部屋はあったほうが良いと言われる空間になりました・・・。

かっこよくオシャレに・・・無駄を省き、効率よく快適に暮らすには・・・?

無駄な部分があったほうが良い・・・そんな考え方が受け入れられない時代もありましたが・・・

計算や効率・・・理屈では表せない部分が、人の暮らしには無くてはならないものなんだと・・・

それが・・・日本の昔からの生活には自然と備わっていたんだと、想います。

 

 

コメント
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