暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

単純

2019年09月20日 | 古民家

 古い街道は日本各地に残り・・・旧街道をめぐる旅は多くのファンを魅了して・・・

定年後、五街道(東海道・中山道・日光街道・奥州街道・甲州街道)をめぐる方や・・・

ツアーとして行っている団体・・・

それ以外にも、街道は果てしなくありますが・・・

松尾芭蕉が俳句を詠んだ奥の細道や伊能忠敬が測量で歩いた場所をめぐる旅など・・・

古道と呼ばれる場所をめぐるには・・・良い季節になって来ました・・・。

人が1日に歩ける距離・・・安全な範囲としては8時間で30kmだそうです・・・。

強攻しても100kmぐらいと言われるそうですが・・・東海道を例にとっても・・・

日本橋を出て・・・始めの宿場町は品川宿で7.9km(2里)で、次の川崎宿でも9.8km(2.5里)・・・

女性・子供・・・荷物の多さなど考えれば・・・1日10kmか20km程だったようです・・・。

宿場町に残る商家や・・・旅籠などの建物・・・・

宿場町でも・・・交通・流通の要になった場所では・・・

贅沢な素材を使い・・・絢爛豪華な建物が今も残る町や・・・開発が進んで跡形もない町・・・

新しい道路が出来て・・・忘れ去られてしまった場所もあります・・・。

立派な蔵など・・・移築するには1億からの費用が必要とも言われ・・・とても現実的ではありませんが・・・

2度と手に入らないであろう・・・1尺もある欅の柱や、2尺もある梁材など・・・

当時の技術を残す建物の造りも・・・今では文化財でも無ければその技を使う事はありません・・・

地震大国日本・・・板で箱を造って、金物で固めて・・・丈夫な建物にする作りです・・・。

大きな柱や大きな梁は必要なく・・・安価で、30年毎に取り換える建物です・・・。

(100年・200年住宅と声を上げていますが・・・当り前の話で実績はまだありません。)

革新的な技術製品は安定供給出来なくて・・・商品として価格は高いのですが・・・

一般に流通してくると・・・価格は安定します・・・。

車が量産出来るようになって・・・大衆の乗り物になった歴史があります・・・

竹小舞い下地の・・・土壁・漆喰仕上げの内装壁・・・・地域にもよりますが、30年ほど前は・・・

プラスターボード下地のクロス仕上げとほぼ同じ単価で施工されていました・・・。

まだ、職人さんもいて・・・その需要もあったからです・・・。

1日10km、日常的に歩く人はあまりいません・・・今は発達した交通網があるから・・・

贅沢な造りの建物があっても・・・今の新築以上の費用がかかるから再利用はしない・・・

200年住み続けられる住まいになるのに、そのランニングコストは考えられない・・・

標準になる考え方次第で安くも高くもなる社会の仕組み造り・・・

本当は結構単純な考え方次第なんだと想います。

 

コメント
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