暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

おもしろい

2019年09月12日 | 古民家

 まっすぐな建物を建てようとするなら・・・

まっすぐな柱や真四角の部材を使った方が安定していて・・・

組み立てる職人さんも手間が掛かりません・・・。

図面を書いたり・・・強度の計算をするにも・・・部材を積み上げて保管にするのも簡単です・・・。

それぞれ育ちの違う木材を安定的に管理するには・・・強制的に乾燥させた素材を使えば・・・

水分量もヤング係数も管理しやすく・・・構造計算など、現代の木造建築に欠かせない工程です・・・。

(ヤング係数=木材の変形しにくさ・数字が大きいほど強度がある。)

製材する道具が人力なら・・・加工するのも手仕事・・・

運搬技術もそこまで進んでいなければ・・・近くで取れる素材を使うのは至極当たり前で・・・

(お城やお寺などの大きな事業の建築は別として・・・。)

茅葺の茅の素材も・・・基礎になる石の素材も・・・地域で採集出来るもので造り・・・

逆にそれが・・・その地域独特の風景と・・・風土を育ててくれました・・・。

大きく曲がった松の梁材・・・粘り強く、力強く育った木材は・・・長年の重さにも・・・

風雨にも耐えて、家族の暮らしを支え・・・次の世代に残して行ける住まいになります・・・。

良く言われる・・・若い頃に逆境や・・・苦労を経験した人ほど・・・いずれ事を成す・・・・。

成功の経験だけで無く・・・挫折を知る事も大きな力になると言う事です・・・。

下働きの仕組みは・・・丁稚奉公・・・弟子入りなどで・・・今ではあまり見かけない関係です・・・。

親方として受ける側の器量もありますが・・・忍耐力をもってやり遂げる意思を持つ子弟関係・・・・

そんな時代では無くなって来ました・・・。

自然に曲がった素材を・・・おもしろいと思うか・・・やっかいだと思うか・・・

性格の違った部材を毛嫌いするのか・・・・受け止め・受け入れるのか・・・・

人も木材も同じで・・・いろいろあっておもしろい・・・

そんな・・・少し余裕のある手仕事を、残して行けたらな・・・と想います。

 

 

 

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