フロントガラス越しに、車のテールライトを眺めていると・・・・
それが雨の日でも・・・晴れの日でも・・・・・
ワイパー越しに見え隠れして・・・ギラリと光る赤いライトも・・・
視線を横切る街灯やネオンを意識しながら赤く光るライトも・・・
なぜか物哀しく思えたり・・・これから訪れる物語の序章のような時間を感じます・・・。
高速道路の渋滞に連なるテールライトの光には・・・あまり情緒を感じませんが・・・
首都高速や海岸線を流すように走る車・・・・助手席を埋めるのが・・・
妻や恋人だったり・・・・疲れて夢見る娘であれば・・・
・・・目の前を走る車のテールランプが、時間の流れをゆっくり進めてくれるようで・・・
いつまでも続く時間であってほしいと思う・・・そんな気持ちになります・・・。
機能的な意味で・・・LEDやHIDのヘッドライトは明るく・・・消費電力も少なく・・・
科学・・・とは、すばらしいと思うのですが・・・針が飛んで来るような白い光は目に刺さるようで・・・
街灯も・・・信号も、電気の球交換が無くなり・・・これも安全・安心で良いのですが・・・
頭の上から威圧するような光の束が降り注ぎ・・・・無機質な赤・黄・青の光では・・・
物思いにふける気分にもならず・・・曖昧な時間を感じる余裕も無くなってしまっているようで・・・
昭和的な時間を感じるのは・・・そんな不便で・・・性能の良くないモノに囲まれていた時代だったから・・・?
人間味ある機械が、そこかしこにあって・・・アナログな社会だったからでしょうか・・・?
職人が手造りしているような時代の車だからこそ感じる・・・哀愁なのかもしれませんが・・・
不便は人を育てる・・・・物が無ければ造り・・・人がいなければ、1人で出来る方法を考える・・・
人の手が物を造り出す喜びや幸せは・・・便利と裏腹にあるのかな・・・と想います。