暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

不便

2019年07月03日 | 古民家

 丸くて赤くて何気ない存在・・・・黒くて愛嬌があってドン・・・と構えた存在・・・・

お使いを頼まれるには、誠ににうってつけで・・・小さい子供では・・・届かないかもしれないのが難点ですが・・・

はがきや封筒を、その口に入れる・・・妙な不安と・・・ワクワク感・・・

手紙でのやり取りが・・・いかに不便で効率が悪いのか・・・近頃の若い者は言うかもしれませんが・・・

相手の事を考え・・・何時間でも・・・何日も悩んで・・・考えて・・・・渾身の作だと思って出せる醍醐味・・・

でも・・・・後で読み返されては、一生の恥・・・・若かりし頃の良い想い出になります・・・。

電話が普及し・・・・家の一番目立つ場所にあった黒電話・・・

奇妙な黒光り・・・存在感のある受話器・・・・ダイヤルの動きのじれったさが・・・・

相手に電話をかけるかどうか・・・最後まで悩む、丁度良い思案の時となって・・・・

ジーッ・・・・コロコロッ・・・・その後に待つ呼び出し音こそ・・・最後通告の発車音になります・・・。

不便を楽しむ余裕がありました・・・・。

不便と思っていたのでは無く・・・無いモノが多く・・・ひと手間かかるモノが多くて・・・

でも・・・手は抜く事無く・・・・のんびり・・・じっくり、すべてに向かい合っていました・・・。

金属で出来た手すり・・・ゴムや樹脂で出来た手すり・・・・丈夫で、長持ちしますが・・・・

冷たくて・・・静電気が起きて・・・・少々困ったものです・・・・。

木の手すり・・・・温かみが有り・・・静電気も起きません・・・毎日触っていれば・・・ささくれ立つ事も少なく・・・・

木で出来ていたほうが・・・以外に長持ちなのかも知れません・・・。

効率とスピードを重視して・・・さらに品質を求める・・・大手企業の資本力がある考え方です・・・。

大きくて立派な古民家は・・・・建売のようにはいきません・・・・

効率は度外視・・・・・でも・・・品質は求められ・・・・長い時間、ゆっくり受け継がれて行きます・・・。

効率とスピードを求め・・・急いで建てられた住まいが朽ち果て・・・次々残され・・・主のいない住まいになって行きます・・・。

手を掛ければ100年・・・200年暮らせる住まいが・・・取り壊され、灰になって行きます・・・。

育つにも・・・造られるにも・・・・暮らす時も・・・長ければ長いほど・・・・いつまでも住み継がれますが・・・

早く・・・急いで・・・・効率よく出来た住まいは・・・・あっと言う間に・・・忘れ去られてしまうような気がします。

 

 

コメント
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