暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

古びた

2019年03月17日 | 古民家

 木が腐るのを防ぐには・・・水・空気・温度・・・のどれかを除くことが出来れば良いと言われます・・・。

すごくたまに・・・ご相談のある檜風呂・・・特殊な加工がされた、腐らない檜風呂もあるようですが・・・

プラスチックのような・・・檜の香りもしない檜風呂はいかがなものかと思い・・・

素の檜風呂の良さを語りたいのですが・・・お手入れの大変さを心配される方も多く・・・

予想通り・・・・お手入れを怠れば・・・5年で、部分的に腐りが出てくると思います・・・。

温泉が涌く地域であれば・・・・家庭に温泉を引いて・・・24時間、滾々と涌く温泉が、檜の浴槽を空気から遮断して・・・

腐敗を防いでくれます・・・。(完全に遮断できるのではありませんので・・・メンテナンスは必要になります。)

あるご家庭では・・・入浴後・・・お湯を抜いて、乾いたタオルでしっかり水気を拭き取っていました・・・。

毎日のお手入れのおかげで・・・10年・・・とても綺麗な檜の浴槽に、今でも入る事が出来るそうです・・・。

どんなモノでも・・・しっかりケアしてあげる事が大切です・・・・。

お風呂のように毎日出来る場所と・・・そうでない場所・・・造り方・・・仕上げ方を工夫して・・・

それぞれの短所を補うような工夫は必要です・・・。

外壁に杉板を下見張りで施工するのは・・・雨水の切れを良くして・・・水分を溜めない様にする事で・・・

腐りにくくしたり・・・・腐った場合は、一部でも張り替えしやすいようにしたあったり・・・

伝統工法の構造材に金物や釘を極力使わないのは・・・

固定しない事で・・・木と木の接合部の粘りを利用して・・・揺れを逃したり・・・。

人の営みの時間と共に変化して・・・家族の成長と共に姿を変えていく住まい・・・・

それは・・・家族の成長の思い出・・・家族の暮らしがそこにあったと言う証・・・・

古びたものが、愛おしいと思える暮らしが、あたり前のようであってほしいと想います。

 

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