暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

身分で

2018年03月24日 | 古民家
細かな所まで、繊細に考えられている…と思うか…
そんな所まで気にしなくて良いのでは…と思うか…

地域ごとの造り方だったり、季節ごとに変化するような納まりだったり…
使う人の職業や人数…年齢による違いにもそれぞれに合わせて変化させて来た日本の職人技。
身分の違いがすぐ解るような社会の仕組みは国ごとにいろいろいろあって…

皆さんもご存知の様に、江戸時代…日本でも、人は生まれた時から職業が決まっていました…
武士の中での身分制度もなかなか面白くて…
格式高い天井は 格天井(ゴウテンジョウ)と言って、格子状に組んだ木の桟の中には派手な色彩画か描かれていて…
普通の天井より一段、高いのでですが、お殿様や、天皇さまが鎮座する場所はさらにもう一段高く、2段になっています。
ついでに、畳も一段とたかくなっています…
壁や襖に描かれた絵も、虎や鷹、松など威圧感のあるようなものにしたり…
とても解りやすい表現ですが、そんな事までして身分の違いを誇示したいのかな?と、思ってしまいます。(現代の感覚で判断してはいけませんね)

古民家の造りも年代や、職業で多少違いますが…
茅葺に瓦屋根が少しあったり、門があったり、表玄関があったりで、建築された時代や身分が解ります。
使われている、柱や梁の材種、カタチ、大きさでも見て取れることがたくさんあって…
贅沢な材を使っている建物なのか?そんな判断にもなります。
身分の格差社会が良いか悪いかは別として、そんなところから、読み解く古民家の姿も面白いと思いませんか?
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法整備

2018年03月24日 | 古民家

 1920年(大正8年)に建築基準法の前身の基準「市街地建築物法」が制定されました・・・

1950年(昭和25年)には「設計震度改定」として今の建築基準法として始まりました・・・

日本は木の文化・・・と言われますが、火災による災害の歴史背景は忘れる事が出来なくて・・・

そのための町造りや、法整備も行われて来ました・・・

もう一つ重要なものは・・・地震です・・・

地震大国として、その基準法改定は今でも災害が発生するとその都度、見直されてきました。

法隆寺は築1300年・・・・一般建築とは造りが違うので基準にはなりませんが・・・

木の文化を表わす意味でも、日本の伝統の面でも大切な技と言えます。

民家で古い建物は「箱木家住宅」で、築約1200年です(増築や移築など行われてはいます)

昭和52年頃までは普通に暮らしていたそうなので・・・人が住んで生活をしていれば・・

定期的に手直しをする事で、伝統工法の木造住宅は住み続けることが出来ます・・・

戦後の法律改正や憲法の発足で、日本の建物は「在来工法」へと変わってしまいました・・・

1300年も続いた「伝統工法」で建てた建物は、火災にも弱いし、地震にも弱いと・・・

国が認めない建物になってしまいました・・・。

冬の死亡率が高いと言うデータから、高気密工断熱の家を推奨して・・・

これからの省エネルギー住宅として、長期優良住宅・ZEHを推奨して・・・

でも・・・そんな流れは少しづつ変わってきています・・・

気付かせてくれるのは、固定観念のない人・・・

文化の違う人達です・・・

どんな暮らし方が贅沢かは人それぞれですが、いざと言うとき・・・大変な状況の時にこそ・・・

本当に大切なものとは何か・・・?

不謹慎な話で申し訳ありませんが・・・災害や事件がおきた回数だけ、気付きの時・・・

変わるタイミングはあったのだと思います。

 

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