暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

2017年11月26日 | 古民家

 夏涼しくて、冬暖かい・・・

断熱材に包まれて、2重・3重の窓に守られての省エネ住宅がこれからの建物の基準となります。

大切な物を保管する建物として「蔵」がありました。

「置屋根」と言う特殊な屋根の造り方で・・・

今では再現がなかなか難しい・・・特殊な土壁で造られ・・・(ある地域では大谷石で造られている所もあります)

窓が最小限しか無いので、夏はとても涼しく・・・冬は暖かいとは言えませんが

温度変化が少ないので、着物や漆器・掛け軸や書物などを保管できるように造られていて

火事などがあっても守れるような耐火の造りにもなっています。

ある、お宅では、古い蔵を改修して自宅にしたり(当然窓は増やしていますが・・・)

今時、流行の、雰囲気のあるカフェにも改修されたりしています。

手間や費用の面で・・・メンテナンスのやり難さで・・・耐震の不安で・・・

毎年、多くの蔵が解体されているのが現状です。

今では必要の無い「蔵」ですが、その良さを生かしてこれからの住まいの考え方を変えようとは

誰も大きな声を上げてはいません・・・

J〇農〇さんがお持ちの石積みの倉庫がいくつも姿を消して行くのを目の当たりにした事があります。

理由は・・・危険だから・・・。

古い石蔵を利用して貸しスペースとして人気がある施設にお邪魔した事があります。

有名なところで、世界遺産にもなった「富岡製糸場」・・・

耐震の補強は当たり前ですが・・・いかにその歴史的価値を残しつつ保存・耐震改修が出来るか

その苦労と、一生懸命さが伝わってくる活動を行っています。

コンプライアンスがとても厳しい世の中になってきているので、安心・安全は大事ですが・・

本質の部分をしっかり見極めて上で・・・とことん工夫をして・・・努力して・・・

大げさかもしれませんが、それが日本が得意として来た、物造りに対する想いと考え方だと思います。

出来ない言い訳を考えるのでは無く、出来る為のアイデア・工夫を考える・・・です!

 

 

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