暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

革新もの

2017年11月14日 | 古民家

 「夏子の酒」と言う漫画があります。

幻の酒米(お酒を造る専用のお米)を見つけた兄の想いを受け継いで・・

酒蔵の長女として生まれた「夏子」が幻のお酒を造るまでの物語です。

ただお酒を造るだけの物語ではなく、酒米を造る過程の問題点も・・・

今の農家の現状、米作りの現状が解り易く書いてあります。

以前農家の方から聞いた話ですが・・・

減農薬・自然農法・・・良いのは解るけど、雑草取りの、あんな苦労はもうしたくない・・・

農薬が発明されて助かってる・・・と・・・。

漫画の中にも出てきますが・・・

朝早くから田んぼに入り、大人も子供も関係なく遅くまで働き・・

夜は皆で集まって良く飲んで・食べて・笑って・・・辛い事もあるけど充実していた・・・。

食を支えている、ものづくりの楽しさを体で感じる・・・秋にワーっと実った稲穂を見る喜び・・・

仕事にやりがいを感じている人がどれだけいるのでしょうか?

始めはそんな想いは無かったけど、やっている内にそんな想いになった人・・。

きっかけがあって、どうしてもやりたくなった人・・。

なんとなくやっている人・・。

建築業界でも「職人」さんが減っています・・・大工さん・左官屋さん・瓦屋さん・・・

日本らしい手仕事はなんとなくでは出来ません、今時の建物は建築基準法をしっかり勉強しないと

建てる事が出来ません・・・伝統工法の勉強とは少し違います。(伝統工法も基準法は守らないといけませんが・・・)

興味を持ってこの世界に入っても、現実とのギャップでやめていく人が多いそうです。

それは農業も林業も漁業も同じで、その他の業種も多かれ少なかれあるでしょうが、高齢化が

顕著なのは、日本の手仕事にかかわる業種だと思います。

すこし話は変わりますが、先日頂いた日本酒が、今まで飲んだ中でも、かなり衝撃を受けたお酒でした・・・。

酒蔵の実家を継いで試行錯誤で醸したお酒・・・継がれてきた物・若い発想・枠組みの無い考え方があって

生まれてきたのだと思います。

漫画の中の世界だけでなく実際に目の当たりにすると、少し前に知り合った若い大工さんを思い出し

職人の世界にも、新しい風が吹くのかなと思ってしまいます。

 

 

 

コメント
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