青空Green倶楽部

時々意の趣くままに・・ミヤンマ―・国際・政治・経済・温暖化or寒冷化・限界集落etc

先鋭化する異常気象

2023-06-22 14:36:27 |  ドキュメント
2023年4月10日までのヨーロッパの干ばつ

2023年4月のアジア地域の気温の差異

2023年の北米の平年との気温の差異



 2023年の半年が過ぎようとしています。今年も世界各地で先鋭化し記録的や歴史的な異常気象が発生しています。食糧生産や物価高騰など日常生活に多大な影響をもたらしています。2023年の1月から報道された主だった異常気象を検証してみましょう。

 2023年1月 南半球のオーストラリアで夏がこない。シドニーで過去140年間で最も寒い気温。2023年3月ヨーロッパで異常な干ばつ。2月中旬イタリアのベネチアで「運河が干上がる」。2月の終わりまでフランスで32日間、雨が降らない記録的な雨・水不足。冬季にこれほど降雨不足に陥った事はないと干ばつ警報を発令。                                                      

 ポーランド物理学者が「地獄がゆっくり私たちやってくる」と指摘。スペインで過去最悪の干ばつ、洗車やプールの補給制限。イギリスのスーパーから野菜が消えた。

 2023年3-4月 インド北部の主要小麦産州で猛暑から一転して「ひょう嵐」に見舞われ莫大な作物の損失。アメリカの農産物の約半分を生産するカルフォルニア州で過酷な雨と雪の悪天候で史上最大の洪水に見舞われ非常事態宣言。歴史的で前例のない洪水で過去最大の作物損失。

 2023年5月 中国雲南省と四川省で道路の表面温度が75℃を超えた。6月2日には雲南省で43℃で「天日で直接たまごが焼ける動画」が投稿された。アメリカの最大の桃の産地のジョージア州で桃の成長過程の温暖期と寒冷期が真逆になり桃の95%ほぼ全滅。北インド、カシミールの一部で雪、平均気温が1951年以来の最低水準。オーストラリア南東部で南極寒冷前線によって凍結状態。ベトナム北部で44,1℃の酷暑。

 2023年6月20日には南米のウルグアイやアルゼンチンで深刻な干ばつ被害が発生しています。ウルグアイの首都を中心に貯水池や水道水、川の水が枯れ飲料水不足や農業被害がでている。アルゼンチンでは小麦や大豆の生産が激減し供給不足で通貨の下落や100%を超えるインフレに拍車がかかっています。

 2023年6月30日現在の広大な海洋に囲まれた日本列島では梅雨後半の各地で豪雨被害に酷暑被害が発生しています。

 2022年6月以降の国土の3分の1が水没したパキスタン洪水の例もあります。気候変動の大災害が世界各地で相いついでいます。飢餓、貧困、疫病のリスクも拡大しています。気候変動、異常気象の最大原因は化石燃料を燃やした結果、大気中に備蓄された二酸化炭素でしょう。

 高所得国、先進国に主な原因と責任があります。過度なグローバル化、過剰貿易、大量生産、大量廃棄などです。それに人口の多いインドや中国や東南アジア諸国、中東やグロバルサウスの国々の経済成長で気候変動や集中豪雨の可能性を増大させています。パキスタン洪水の責任や救済は援助ではなく過去数世紀に備蓄された先進国の不正に対する賠償であると当局者は述べています。
 
 地球規模で局所的に異常気象の災害が頻発(ひんぱつ)しています。経済成長規模の拡大に伴ってハリケーン・サイクロン・台風・厳寒・豪雪・豪雨・干ばつ・洪水・酷暑など先鋭化しています。「世界気候裁判所」でも設立して温室効果ガスの抑制と責任を明確にし厳格で大胆な削減しないと危機が目前に迫っています。

表はearth catastrophe review転載 

 

 
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ヨルダン皇太子の結婚式

2023-06-11 09:50:31 |  ドキュメント







 米国、中国の覇権(はけん)争いにウクライナ戦禍、パレスチナ問題、スーダン内戦、台湾、北朝鮮問題に世界的な気候変動、物価高騰など現況の国際情勢は混沌(こんとん)としています。ヨルダンのある中東はかって世界の火薬庫といわれていた。その地域のヨルダンで皇太子殿下の結婚式が盛大に行われ世界に平和と安定の重要性を示唆(しさ)された。

 ヨルダンはイスラエル・イラク・パレスチナ・シリア・サウジアラビアと言った域内の強国、紛争当事国に囲まれ面積は北海道ほどで人口1115万人(2021年世銀)の国です。英国統治下後の1946年に独立した小国です。地下資源や水資源が乏しくエネルギー資源の95%を輸入に頼っている国で観光資源以外の外貨を稼ぐ産業も少ない国です。

 ヨルダンの正式名称はヨルダン・ハシュミット王国でイスラム教の開祖ムハンマドの子孫であるハーシム家を王家とする立憲君主制の国家です。アブドラ2世、イブン・アル・フセイン国王が元首です。外交はアラブ・イスラム国と強調し欧米諸国とも良好な関係を維持しています。イスラエルとも1994年に和平条約に署名し良好な外交関係を樹立しています。

 そのヨルダンで2023年6月1日に新郎のアル・フセイン・イブン・アブドラ皇太子とラジワ・アル・セイフ妃との結婚式が首都アンマンのザーラン宮殿でイスラム儀式で挙式された。新郎は米ジョウジタウン大学で国際関係論の学位を取得後、英サンドハースト陸軍士官学校で学ばれた。新婦はサウジアラビアの名門スダイル家の出身でサウジアラビアのサルマン国王の従妹(いとこ)にあたる方です。米シラキュース大学で建築学を学びアラビア語、英語、仏語を話される才女です。

 ヨルダン軍音楽隊が演奏する中アブドラ国王とラーニア王妃が宮殿で世界各国の王室や首脳の来賓を歓迎された。日本の皇室は高円宮妃と娘の承子妃が参列された。結婚式は3部構成で行われ伝統的なイスラム様式でお二人は正式に結婚契約に署名されました。

 その後新郎新婦は8台の赤いランドローバー、11台のオートバイ、馬とラクダの伝統的な隊列でアンマン市内を横断し国民の祝福を受けられました。その後アルフセイニア宮殿に向かわれ国王と王妃と共に1700名の来賓とでレセプションが開催されウエディングケーキカットが行われた。最後にハーシム王家のメンバー、各国の王室、首脳、アラブ諸国の国家元首など列席され晩餐会で締めくくられた。

 ヨルダンの治安は安定し中東地域の平和に重要な役割を果たしています。周辺地域の戦争や内戦から逃れてきたパレスチナ人やイラク人、シリア人等の多数を受け入れ教育や保健医療など公共サービスを提供しています。人口に占めるUNHCR登録難民は国民14人に1人(2017年)で財政負担の増大が課題になっています。

 パレスチナ難民やその子孫、イラク戦争やシリア内戦でパレスチナ人やイラク人、シリア人の多数がヨルダンに流入しています。シリア難民だけでも130万人を超えキャンプだけでなく街中でも生活しているそうです。ヨルダン言語はアラビア語で英語も通用します。宗教はイスラム教が93%でキリスト教が7%です。

 小国ヨルダンの近隣諸国は問題国が多い。その地域で平和と安定に尽力された外交政策、姿勢は近隣に問題国が多い日本も学ぶ事があります。

 皇太子ご夫妻の結婚を心から祝福しさらに世界の平和と安定にご貢献、活躍される事を期待しています。


 写真はthe new ar abからの転載です

 


 
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