里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

水墨画「さやえんどう」

2024年06月02日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙

サヤエンドウは少々思い入れのある野菜で、5月から6月にかけ心ゆくまで味わうことが大きな楽しみです。
水墨画でも何度か描いています。水墨画の題材になる野菜は多いもののサヤエンドウを取り上げる方は稀でしょう。
サヤエンドウの実は大概の方が知っていると思います。
しかし、花や莢がどのように着いているのか知る方は少ないかもしれません。
おそらく実際に作っていなければ見ることも難しいのではないでしょうか。
サヤエンドウの全体の姿は実に複雑です。
葉には茎に付く大きな葉とその葉の裏から伸びた蔓に付く対の小さな6枚の豆葉があります。
その豆葉の先には巻きひげが伸び、これを支柱に絡めながら生長し昇っていきます。
花は大きな葉の付け根から花梗が長く伸び2花着きます。そしてこれが莢に生長します。
花には赤花と白花があり、我が家のは赤花です。
全体像を描くのは至難ながら、初めての掛軸作品はサヤエンドウと決めていました。
実は小生もじっくりとサヤエンドウの全体像を観察したのはこの時が初めてです。
ちょうど季節なので、虫干しを兼ね床の間に掛けてみました。
作品名は「豌豆」。


もう一昔ほどにもなります。稚拙さは拭えませんが再掲してみました。




春播き長ネギを植付けたっぷり敷きわら

2024年06月01日 | 畑:葉菜類

春播き長ネギを植付けました。
種播きは3月末。以前はもっと早く播いていましたが、今はあまり早播きはしません。
品種はホワイトスター。


種播き時はポリトンネル掛け、その後不織布に掛け替え5月半ばに外しました。
育苗中は異常乾燥状態でしばしば灌水しました。追肥は灌水を兼ね液肥を数回。
薄播きにしており、間引きはほんの一部厚いところを間引いただけです。
若干混んでいますが、まずまずの苗でしょうか。


苗は十分すぎるほどあるので、良い苗だけを選んで植えます。
畑の方は全面に苦土石灰を入れて1度目の耕耘、元肥を帯状に散布し2度目の耕耘、植付け前に再度耕耘しました。
多少手直しをした後、植付け溝になるところに目印線を付けます。


畝間は昨年同様に幅広の120㎝。
管理機の畝立てロータで土をはねあげ、植付け溝を作ります。


鍬で少々手直しをして植付け溝を整えます。


以前は白根(軟白部分)40㎝以上の長ネギを穫ることを目標に深さ30㎝ほどの溝を立てていました。
しかし、強粘土質のため水が抜けにくく根腐れを起こしやすいことから、今は深さを20㎝くらいの浅めの溝にしています。
それでも畝間を広くし土寄せすることで大分カバーできるようです。
植える時は小さいものは除外し、出来るだけ苗を揃えて植付けます。


植付け間隔は数㎝。直立に植えないと根元が曲がるのですが、あまり気にしないことにしました。
植付け後に、苗から少し離して粒状の殺虫剤と化成肥料を少々バラまき。


最後に鍬で少し土を掛け整えます。


これで植付けは終わりました。


さらに、乾燥防止と土の締まりを抑えるためたっぷりと敷きわらをします。


切りわらは昨年秋から堆積しておいたもので、腐っている部分もあります。
この作業は強粘土質の畑には必須。これが次第に腐れて土がほどよい状態になります。
土を少し埋め戻しわらを落ち着かせます。


これで植付け完了です。


苗は沢山余りました。当分の間補植用に取っておきます。
10月早々からの本格収穫を目指したい。

夏秋キュウリをネットへ誘引

2024年05月31日 | 畑:果菜類

夏秋キュウリをネットに誘引しました。
当地方では通称蔓上げ。普通はハウスで植付け後最初に誘引する時に言います。
植付け時にすぐに誘引する場合は蔓上げとは言いません。
我が家では植付けた後不織布で覆いをしており、しばらく後に誘引するので蔓上げと言っています。
蔓上げの目安は植付けから約2週間、本葉7枚程度です。
天候や生育など状態が良ければ早い方が望ましく、遅れると樹勢に影響します。
当地の適期より早い植付けで、保温強風対策のため周りをこのように不織布で覆っていました。


今年は強風に見舞われた日があったので不織布の覆いがなければかなりダメージがあったはずです。
十分な効果を発揮しました。


最低気温も上がり当地でもキュウリの適温に近い時期となりました。
ここで不織布を剥ぎます。


品種は今年3年目の「OS交配ニーナ」。
植付け時の苗は本葉3枚半~4枚。葉色がやや落ち芯が細く徒長気味でした。
現在は本葉7枚くらいまで生育が進んでいます。
葉色はかなり濃くなっています。当地は植付け後異常乾燥状態で、その影響が大きい。
もう少し伸び伸びした姿になって欲しいところでしたが、苗と天候を考えればこの程度で良しとします。


蔓上げが遅れると蔓が地べたを這うようになります。そうなる前に誘引するのがタイミングです。


苗はネットの内側に植付けているので、蔓をネットの外にくぐらせて誘引します。


これで誘引、いわゆる蔓上げは完了です。


ネット支柱の外側から見るとこうなります。


今年は株間をさらに広げて90㎝。植付け本数は僅か6本。
株間を広くしても昨年と同様親蔓と子蔓1本を伸ばす2本仕立てを行います。


すでにわき芽や雌花が見えてきました。
2節までの伸びているわき芽と見えている雌花は全て搔きました。


過去2年作ったので品種の特性はかなり把握できました。
節間が短く葉はややコンパクト、殆どの節に花芽が着きます。
もともとハウス向きの品種と理解できます。しかし、露地でも十分に作れると分かりました。
収穫目標日数は100日以上、3年連続の達成を目指します。先は長い。


白と紫の花が清々しい

2024年05月30日 | 

この時期、周りには白と紫の花が多い。清々しい気分にさせてくれます。
まず白い花ではシャクナゲ。


西洋シャクナゲで、かなり遅い品種です。過日訪れた国営みちのく湖畔公園にも同種と思われるシャクナゲがありました。


玄関のすぐ前にあります。
以前ここには大株のアズマシャクナゲがありましたが、枯らしてしまったため助っ人が植えてくれたもの。
花びらには僅かにピンクが入ります。


クレマチス。


数カ所で、南天などにしがみついて勝手に咲いています。


長く咲いていますが、そろそろ終りが近く少し汚れてきました。
今は日陰の花が見頃です。


小生にはテッセンと言った方が馴染みがあります。
テッセンのイメージは青紫ですが、我が家にあるのは白だけです。
ヤマボウシ。


今がほぼ満開です。しかし、今年は花数が少ない。


例年と変わらない剪定をしたつもりながら、なにが原因でしょう。
それでも清々しい色です。
僅かにアイボリー色が残っています。純白になる直前が汚れがなく一番綺麗と感じます。


実は白い花びらに見える4片は総苞片と言われるもので、本当の花は中心にある小さい丸形のもの。
あらゆる所に雑草化して咲いているのがこの花。


植物音痴の小生、昔はマーガレットが雑草化したものと思っていました。
増えすぎて困り、少々調べた結果一旦はシャスターデージーと結論づけ。
再び調べ直した結果、フランスギクということに落ち着きました。


邪魔になるところは極力切り倒しており、一時よりは大分少なくなりました。


入り口正面にあるオオデマリ。


見事に咲いていましたが、満開の時に強風でみな落ちてしまいました。撮りそびれてしまったのは残念。
そして、紫の花は、まずシラン。


一時、霜害と思われる影響で少なくなりましたが、再び増殖。
一番群生化しているのが育苗ハウスの前。日当たりが良いのでピークは少し過ぎたかもしれません。


このくらい数があると赤紫が際立ちます。
もう一つの庭とは言えない所に群生化したシラン。


こちらは庭の一角にあるシラン。やや日陰なのでこれからが見頃。


こちらはアヤメ。


草丈数十㎝の小型のアヤメです。
色は正確には青紫。


アヤメの特徴は花びらの付け根に黄色の網目模様。
こちらも育苗ハウスの前に次第に群生化してきました。
もう1カ所、群生化してきたところがあります。


今回気付いたのが花びらの色の濃いアヤメ。明らかに違うようです。


白のアヤメが混じっています。


数年前から纏まって出るようになりました。
今週から雑草の刈り払い作業を始めたところです。一服時に花を眺めて癒やしを得ます。


今年の春キャベツ後半は厳しかった

2024年05月29日 | 畑:葉菜類

収穫の目安は4月20日過ぎなのですが、近年は気温が高く早まる傾向にあり、ほぼ平年並と言ったところ。
これが穫り始めの春キャベツ。品種は、「金系201」。


今年は生育が揃っており、穫り始めの頃にはすでに完全結球している株がありました。


その後は連日気温が高く、結球も急速に進みました。
さすがに穫り切れずに残っているキャベツはこんな姿になっています。これは一昨日。


結球がギンギンに締まり気温が高くなればパンクするものが出てきます。


4、5月に当地で真夏日を記録するなど尋常ではありません。
そうなると腐敗が出るのは避けられません。


そして虫食い。


我が家は無農薬栽培ではないので必要な薬剤は使用します。
結球開始時に防除すれば大概実害なくて済むのですが、今年は最後まで持ちませんでした。
終盤なのでは捕殺で凌いできましたがこのとおり。裂球、腐敗、虫食いの三重苦です。
今年の春キャベツは前中盤好調も後半は異常な高温下厳しい状況となったことを記録に留め置きます。
ただし、自家用には処分してしまうのは勿体ない。
裂球は食するのに大した支障はなく、がっちり結球しているため虫も中まで食い込んではいません。
腐敗も丸ごとではなく表面何枚かといったものが多い。
敢えてこの株を穫ってみました。


数枚剥けばこんな感じです。


ずっしりと重く2㎏を越えています。春キャベツらしい柔らかさは変わりません。
残っているものを一斉に穫り、食べられるように調製して終了とします。
キャベツも直ちに冷蔵保管するとかなり持ちます。