こうしてお教室になれば日常は戻って来る。いつものように何も無かったかのように
・・・・。この繰り返しが、また非日常を生むきっかけ作りになる・・・・。
それには通常有り得ない・・・そんなお教室になればそれだけで良い・・・・。
もしそれがそうなっているのなら、日常と思われる事が非日常なのだから、
非日常が非日常を生んでいるだけとなる。つまり当たり前の事になる・・・・
まっこんな事は天才バカボンの歌詞の中にすべて歌われているのね・・・あはははは。
特に不思議な事は1つも無い。では今日も始める事にしましょうか・・・
前回の宿題としてえびを1匹作って来る・・・だったんだけれど、実に上手く作った。
本人いわく、4時間掛かったって言うのね・・・・それが何を意味するか?
その時は言わなかったんだけれど、判るかな・・?この凄さ・・・。
実は、こんな話があったのね・・・自宅でやって来たえびがアトリエでやったえびよりも
何か見劣りする・・・何か・・・そこまでは判っていて、確かに何かが・・・。
すると、ここら辺が細い・・・って言うのね。そこを剥がせば・・・って言うのね。
では、それを枕で使った考え方で、解説すると、やったものが違うから剥がす。
つまり完成から引き算をする事で、引いてからまた足すって事になる。
一見、合っているように思える・・・がしかし、この考え方・・・直した後の結果を
知っている事になるよね?それは必ず正解なのだろうか?・・・でしょ?
そこで、考え方を少し変えて見る。つまり引き算では無く足し算って訳にはならないか?
例えば料理で考える。甘くするのにみりんに砂糖にこんぺいとう・・・あまあまだよね
照りはあるわ、甘くて、隠し味もある・・・後、どんな甘みを加える?・・・・
しかしながら、あんこやすいかに塩を使ったりもする。逆に甘みを増す事もある。
そう逆にね。そう考える事が出来ると、細いと感じた場所を太くするって考え方を
細いと感じ無いようにする為には、他を変える・・・なんて事にはならないか?
しかも、恐らく表現から言って、わずかな事が違った・・・って感じなのね。
そこで問題意識だけ、考え方のみを伝えて、3パ-ツを追加して見た・・・1つも剥がさず
にね。すると、直った感じがする・・・・って言うのね。
つまり最初に言った凄いね・・・と言ったのは、たった3パ-ツを足しただけで、
アトリエと同じようなグレ-ドになったと言う事。しかも時間も余り変わらずにね。
大事なのは一人でオリジナルを出来るようになる事・・・ほらまた1歩近づいている・・
そんな感じがするでしょ?けれど、本人はそんな意識は無いのね。
ただ意識は無くてもこうしてきちんとやって来る・・・まっそう言うスタイルでも、
結果が出るって1つの例なのね。
そんな人がみどりの作品を見て、私はこれ良いと思うんですけど・・・・と言うのね。
俺も結果としての作品の仕上がりを悪くは言って無いのね・・・・むしろ良いと思う。
がしかし、弟子になりたい・・・ってスタンスとなると、バントのサインを出されて
バントを失敗し、ホ-ムランを打てばそれで良いのか?となると話は違う。
それが、オリジナルって作品の場合、自分の思い描く・・・なのだから、作戦も自分で
立てたはず・・・つまり、バントします・・・って言ったのに、バントをしなかった事に
なる。要するに今は結果よりも最初に思い描いた事にこだわって行くのが大事で、
それに沿ってやって行く・・・・これが基本。
この方の場合、パエリアを作ります・・・と言ったのだから、まずパエリアに見える事。
だからこそ、お洒落パエリアでは無く、シンプルなパエリアに見えるようなものを
選ぶ事と指導したのね。そしてこうしてきちんとパエリアに見える方向に向かっている。
これがまず基本。ここに次のハ-ドルを加えると、どんな?となる。
例えば、俺はこのパエリアの作品は、20代くらいのカップルがランチに使うようなお店
にあったらお洒落に感じるような看板で、だれが見てもパエリアに見える作品と思える。
では、本人のイメ-ジはとんな?であるのか?となる。
そのどんな?は可愛いだとか、お洒落だとか、美味しそうなとか・・・色々とある。
恐らく一番難しいのは、食品サンプルでは無いので、美味しそうって言うのは無理。
だからそれ以外が良いね。すると、予定では可愛い・・・でした・・・と言うのね。
ほら、それなら俺も感じていたでしょ?これもクリア-しているでしょ?・・・・・
つまり意識無くこうして出来ているのね・・・・だから、それじゃ次って行きたくなるのね・・・先生って・・・。でもね、ここから先って難しい事が多いのね・・・・
それがみどりとなる。みどりは弟子になりたい・・・つまり仕事にしたい・・・って
話になる。仕事なら無理難題も出て来る・・・何せ仕事なのだから・・・。
しかも、オリジナル作成となるのなら、常に俺の提案をし続けるだけでは、単なる職工。
つまり通る通らないは別にして、提案の出来る人材であるべきである。
それが俺の理想の仲間であるから。確かに規模が大きくなれば、当然、職工のような、
単に遂行って人も必要となるが、何よりもまだ少ない弟子の存在。
個性を残したままで育てては見たいものの、じゃ自分をアピ-ルして見て・・・の質問に
右往左往した事にはならないかな?みどりは・・・。
でも、その作品を良い・・・ってこうして言われてもいる。なら良いじゃんなのか?
違うのね。つまり、今は最初の自分の決めた事に沿って進む・・・それが大事なのね。
だからこそ、この方のように、スペイン好き・・・って所から、自分の好きなお題として
パエリアとなり、どんなパエリア?って質問が可愛い感じとなり、可愛いってイメ-ジは?
となって・・・を繰り返す事で、完成へ向かって行くのだけれど、可愛いパエリアの
モザイクは何処に飾ってあるイメ-ジなの?・・・とここから先は非常に具体的にしないと
漠然と出来ない。つまりこれは看板やオブシェになる。これがミニテ-ブルになるのなら
最初から足のある木を探さなきゃならないし、そもそもの作りが変わって来る。
勿論、掛けて飾るって事からはそれていないから、問題は無いが、掛けて飾るのは
最初のままの当たり前の事で、この先の大切なのは情緒となる・・・・。
つまり可愛いパエリアのモザイクを自宅のあそこに飾る・・・上手く行けば大成功。
これが工芸とか、使えるものならクラフトとなる。
所が、ここから先に・・・となると、情緒・・・つまり、どんな設定にして、見る人に
どんな事を伝えたいか?とか、喜怒哀楽だったり、何らかの作者からのメッセ-ジだったり
工芸やクラフトに無いものを教えないとならなくなる・・・それが情緒。
ではみどりの作品を例にすると、登場アイテムにザリガニとへびが出て来る。
では2つを見せて見劣りするのはどっち?となれば、間違いなくザリガニとなる。
へびは見たままのへびだが、ザリガニには足らしき足は無く、しかも手が喰い切りになっていたりする・・・つまりデフォルメに難しさが加わった事になる。
ここまではまだキャラ設定の段階。では比較すると、パエリアの場合、えび、ム-ル貝、
レモン・・・これらはキャラかな?違うよね?見たままだもの。つまり基本の似ている・・
そこの段階。みどりはデフォルメをした。当然、より可愛くする方向に向かった事になる。しかも、更に比喩を加えて、手がはさみになっているざりがにを喰い切りに例えた。
しかし、そもそも、ざりがにに見えづらい・・・。着崩しは元のように見える・・・って
所から崩して行く。ただこれではまだ情緒って所には届かない。これでは楽しいとか、
面白いって単純な事なんだけれど、似ているって所よりも上へ進んだ事になる。
ただ本人に自覚が無いから、まだ続いてしまう。へびは懐かしい竹の玩具のような
モザイクに見えるように・・・と果てしなく難しい表現にしてしまう。それならいっそ
竹のままの色を選択して、スマ-トにすれば判り易いものの、すでに色まで決まっている
更に続く。ザリガニはモザイク作家で、そのへびが飛び出して来たような・・・・
となる。そこで、作家に見えるように・・・とベレ-帽、飛び出すには飛び出したように
見える為のアイテムとして、イ-ゼルが必要となった。すべてはそんな設定をしたが故の
アイテムで最低限のアイテムだった。つまり全部自分が考えた事をするには、
最初から必要だったアイテムとなる。そう最初からね・・・決まっていたようなもの。
けれど、もっと言えばこんな果てしない事を自覚無く、遊びと言い切った姿勢が生んだ
なるべくしてなった作品なのである。ただ姿勢は悪いが、結果は良い。だから、こうして
この方のように、私はこの作品好きです・・・って言われているのだから。
ただ上手くなるには、構想はしっかり・・・って言ったが、遊ぶなら遊ぶ、大作なら
覚悟する・・・こんな初歩的ミスがあったから、自分の思い描く時間との差に戸惑い、
泥沼にはまって行った・・・けれど結果は努力でカバ-した。そんな感じ。
こんな事を見たら・・・私は特訓みたいなのは嫌・・・って誰でも思うでしょ?
当たり前なのね。でもそうなったのも、すべて仕事にしたい・・・だから弟子って
大変って話で、俺もそう思うのね・・・だから、簡単にはお勧めしないのね。
けれどね、みどりのように弟子になりたいってのは、教える方には楽で、特訓オッケ-
になったって話だから、遠慮無く言えるのね。だけど、生徒のままで、次のテ-マの
情緒とは?・・・を教えるとなると、感じる・・・って事を何度と無く話し合う事になる
例えば、面白くてお洒落なパエリア・・・って面白い・・・ってみどり風味を加えると、
えびが赤くなって熱いぃぃぃとばかりにジャンプとか、ム-ル貝に目があって、こっちを
見てる・・・とか、レモンが1つメロンになっているとか、創作落語みたいな事を
考える事になる。勿論ダジャレなんて言うものでも良い。つまりその時点で、ダジャレなら、創作落語よりもランクが下に感じるから、軽くなるだろうし、
イメ-ジとしては歌丸師匠に座布団を何枚貰える内容か?みたいなのが構想なんだけれど、
そうする事を何度と無く、終わるまで続ける事が創作って意味なのね。
それがかぐややキウイになると、楽しいだけ、辛いだけ・・・みたいなどっちかでは
無くて、切ない・・・のような、見る人の感情のおもむくまま・・・なんて事まで
表現しようとする。しかしながら、キウイは弟子では無い。けれどあそこまで上手い。
これは高校生でプロになるのか?社会人からプロになるのか?みたいな表現であって、
色々な道がある事になる。つまり続けている事が上手くなるだけであって、目的意識を
持って狙いに行く道があるのなら、知らないうちに・・・何と無く・・・みたいな
どちらかと言うと、キウイのように上手くなる人なんだろうなぁ・・・と思われる。
ただ大事なのは、結果としてはそんな人に、みどりの作品は良いと思う・・・と言われた
事である。けれど、その人はまだ発展途上の人・・・ここ。
みどりもそうだが、この方も次なる作品が大作になる予定なのね。それがスペイン繋がりで、フラメンコってお題なんだけれど、恐らく全体の3分の1が踊り子となる。
つまり3分の2はバックとなる。踊り子だけを作るのならその形にくり抜けば、作りたい
部分だけの労力で済むが、四角な形で作りたいと言うのね。
となると、確実に60cmくらいにはなってしまう。それを踏まえて、見たまま作るパエリアを作り切れれば、見たままの踊り子は何とかなるだろう・・・けれど、バック。
そこでこんな話をして見た。フラメンコのイメ-ジって?すると、夜とかバ-とか・・・と
なる。そう俺もそう思うんだけれど、そうじゃなくて青空みたいな感じに・・・と言う。
ほら、こうして見つけるのね・・・じゃ何でイメ-ジとは違うものなのかな?
って、こんなやり取りで、適切だと思われるものを探して行く・・・・
多分、この方とはこんなスタイルで、増えて行くような気がするのね・・・・
みどりも次回の大作はフェニックスと決まっている。恐らくこの場合は半分は本体。
じゃバックは半分。とは言うものの、半分何かを作らないとならない訳で。
ここまでは一緒なんだけれど、同じ質問をしようとすると、すべてが決まっていたのが
へびとざりがにの作品。この違いが判ると良いんだけれど・・・。
いずれにせよ、来月はお忙しいので再来月になってしまうらしいが、またコツコツ
進めてくれるんだろうなぁ・・・と思われる。
その後は、カトレアのモザイク完成。