折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

光の舞台から By空倶楽部

2021-03-29 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


寒い、寒いと言っていたかと思うと

あっ、と言う間に三月が過ぎ桜も咲き始めた。

大方の社会人にとって三月はほとんどのことがリセットされ

新しい期を迎える準備で気忙しい。

加えて今年はコロナのこともあって出かける機会も減っている。

そんなこんなで写真に向き合う時間が減って

ブログの掲載頻度がさらに低くなっていることを反省しつつ、

せめて、空倶楽部だけはと、温存していた「光の舞台」の光景を。

 

   福井県越前岬  2020.09.05   17:54    Sony α7S2  FE2.8 16-35 GM (19㎜ ,f/18,1/60sec,ISO250) 

 

ここは越前岬。

広く開けた海とその海を見守るように立つ灯台の風景に惹かれ

四季折々に訪れてはその様子を何度も掲載している。

刻々と移り変わる空と海の色。

全国有数の群生地とされる水仙をはじめ季節を彩る花たち。

そして昨年からは、夜、辺りを照らす幻想的な灯台の灯りや

広く開けた星空もその風景に加わった。

一方で、なぜこれほどまでに越前岬に惹かれるのか、

その理由について詮索したことは無く、それを自然に受けとめていた。

ところが、昨年のこと。

交流いただいている笑子さん(*)がこの風景をある言葉で表現してくださった。

「光の舞台」である。

空と海を真っ青に染め上げる朝方の順光、

きらきらと海を銀色に照らす正午の陽光、

長い光跡を海に描く夕陽など。

ここ越前岬では光が織りなす様々な風景を眺めることができる。

「同じ場所によく飽きもせず...」、人はそう思うかもしれないが

季節や時間に伴う光の変化にさらに空の様子が加われば

一瞬一瞬が二度と見ることのできない景色となる。

同じ場所であっても同じ景色ではないのだ。

ここは光の風景を楽しむ場所、

すなわち「光の舞台」なのだ、と

それまで惹かれていた理由がストンと腑に落ちたのである。

 

*『笑子のフォト俳句ブログ』

 

 

 

 

 

 

 

 

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逢魔が時  By空倶楽部

2021-03-19 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


何度も訪れている場所にもかかわらず

また、見慣れた景色であるにもかかわらず

これまで経験したことのない

不思議な光景が立ち上がってくることがある。

   金沢市大野港 2020.09.12 17:12  Sony α7R3  FE2.8 16-35 GM (30㎜ ,f/5.6,1/30sec,ISO100) 

 

その日、金沢市大野港で眺めた夕暮れの空と海は

なんとも不思議な色で染められていた。

ひと言でいえば「メタリック」。

金属的な輝きとでも表現するのだろうか、

船溜まりの光景がまるで鏡面に映り込んでいるかのように見えたのだ。

「何が光に作用したのだろう...」

そう考えながら、景色が水面へ映り込む様子を

手当たり次第に撮り始めたのだが

やがて日が暮れて...

    金沢市大野港 2020.09.12 18:40   Sony α7s2  F2.8G/70-200㎜ (200㎜  f/2.8,1/8sec , ISO3200)

 

今度は街灯や遠くの街灯りが船溜まりに作用したのだろうか、

この光景もまた、ふだん自分が撮る写真にはない不思議な色合いに映った。

日が暮れて闇夜へと移る間、まるで何かにとり憑かれたような不思議な体験。

「逢魔が時か...」とつぶやきつつシャッターを切り続けていた。

 

 

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越前岬 灯りの風景  By空倶楽部

2021-03-09 | 空倶楽部

「9」のつく日は空倶楽部の日。

     ※詳しくは、発起人 かず某さん chacha○さん まで


 

  福井県越前岬 2020.10.17 20:34    Sony α7R3  Planar 50㎜ (f/1.4 , 10sec , ISO6400) 

 

切り立った崖が日本海に沈みこむ。

その風景が50キロほども続くのが越前海岸の特長で

国定公園に指定される由縁だと思っている。

その海岸線の中ほどに越前岬があって

崖の中腹、標高にして100メートルほどの高さに灯台がある。

越前岬灯台の初点灯は昭和15年(1940年)というから

80年以上の長きにわたって船舶の航行を見守っていることになる。

灯台からさらに20メートルほど登ったところに小さな見晴台があって

そこからは遮るものなく星空を楽しむことができるのだが

もうひとつ夜の越前岬に惹かれた理由があった。

それがこの写真。

地元のカメラマンから聞いていた「灯台の灯りが辺りをぐるっと照らす」風景だった。

ところで...。

空倶楽部、今月のお題は「日没後の空」で

その意図は日没直後のトワイライトだと思う。

この日の日没時間を調べてみたら17時15分。

したがって、写真の光景は日没からすでに3時間以上も過ぎている。

恐縮ながら拡大解釈をさせていただいた次第だ。

 

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