一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

羽生九段の「2勝3敗」後の成績

2023-02-28 23:02:36 | 将棋雑記
羽生善治九段は先日の王将戦第5局で藤井聡太王将に敗れ、カド番に追い込まれた。
ところで、かつて羽生九段が2勝3敗になったとき、以降の成績はどうだったのだろう。
以前も調べた気がするが、改めて調べてみた。

1993年 第6期竜王戦 羽生善治竜王2(○●○●●●)4佐藤康光七段
1994年 第35期王位戦 羽生善治名人4(○○●●●○○)3郷田真隆五段
1995年 第44期王将戦 羽生善治竜王・名人3(●●○○●○●)4谷川浩司王将
1997年 第55期名人戦 羽生善治名人2(●○●●○●)4谷川浩司九段
2000年 第13期竜王戦 羽生善治五冠3(●○●●○○●)4藤井猛竜王
2002年 第51期王将戦 羽生善治王将2(●●○●○●)4佐藤康光九段
2002年 第15期竜王戦 羽生善治竜王4(○○●●●○○)3阿部隆七段
2004年 第53期王将戦 羽生善治王将2(●○●●○●)4森内俊之竜王
2004年 第62期名人戦 羽生善治名人2(●●○●○●)4森内俊之竜王
2005年 第63期名人戦 羽生善治四冠3(○●●●○○●)4森内俊之名人
2005年 第46期王位戦 羽生善治王位4(●●○○●○○)3佐藤康光棋聖
2007年 第48期王位戦 羽生善治王位3(○●●●○○●)4深浦康市八段
2009年 第58期王将戦 羽生善治王将4(○●●○●○○)3深浦康市王位
2009年 第67期名人戦 羽生善治名人4(○●○●●○○)3郷田真隆九段
2010年 第59期王将戦 羽生善治王将2(●○●●○●)4久保利明棋王
2010年 第23期竜王戦 羽生善治竜王2(●●○○●●)4渡辺明竜王
2011年 第69期名人戦 羽生善治名人3(●●●○○○●)4森内俊之九段
2011年 第52期王位戦 羽生善治二冠4(●●○○●○○)3広瀬章人王位
2012年 第70期名人戦 羽生善治二冠2(●○●○●●)4森内俊之名人
2014年 第63期王将戦 羽生善治三冠3(●●○○●○●)4渡辺明王将
2016年 第65期王将戦 羽生善治名人2(●○○●●●)4郷田真隆王将
2016年 第57期王位戦 羽生善治王位4‘(●○○●●○○)3木村一基八段
2018年 第76期名人戦 羽生善治竜王2(○●○●●●)4佐藤天彦名人
以上23回。獲得7回、敗退16回。

具体的には、4-3が7回、3-4が6回、2-4が10回。ということは、第6局は13勝10敗だったということだ。
今回と同じ「●〇●〇●」は、第70期名人戦の1例しかない。ちなみにそのシリーズは、続く第6局も負けて終了している。
今回は相手が藤井王将であり、なおさら条件が悪い。返す返すも、第5局の負けが痛かった。
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きょうは何の日・2月27日「大山十五世名人が、最後に優勝した日」

2023-02-27 23:30:05 | 将棋雑記
「2月27日」で思い出すのは、1984年2月27日に行われた第33回NHK杯トーナメント決勝・▲大山康晴十五世名人VS△加藤一二三前名人戦である(放映日は3月18日)。
大山十五世名人は当時60歳。といってもバリバリのA級で、今回も2回戦から勝ち進み、準決勝では珍しくスーツ姿で対局し、大内延介八段を205手で降した。
いっぽう加藤前名人も、前年、谷川浩司八段に名人位を取られたが、このNHK杯はよく勝ち、準決勝では米長邦雄棋聖・棋王・王将を降し決勝に進出した。
この対局時、大山十五世名人はお腹の調子が悪かったが、対局日の昼にビフテキを食べたら完食できた。それで気分をよくし対局に臨んだという。ただ、大山十五世名人はこの年、下行結腸ガンで入院している。このときもガンの症状があったかもしれない。
将棋は先手大山十五世名人の四間飛車に、加藤前名人の急戦。大山十五世名人は▲3九玉型から▲4七銀と上がり、美濃囲いを崩した。
加藤前名人は△6五歩から仕掛けたが、大山十五世名人は焦土戦術に切り替え、▲3七角~▲4九飛とする。
以下、大山十五世名人は4筋から攻めるが、加藤前名人も急所に馬を作り、形勢は互角だ。
そして△4九馬に▲4八金打(第1図)としたのが、大山流の守り。解説の中原誠十段・王座も驚いた。

さらに局面は進み、△4六金の角取りに、▲4九金打(第2図)が大山流金打ちの第2弾。もはや中原二冠も唸るのみだ。百戦錬磨の大山十五世名人のこと、対局相手はもちろん、中原二冠にもおのが実力を見せつける気分ではなかったか。

将棋はその後も大山十五世名人がうまく指し、101手までで勝利。通算124回目の優勝となった。表彰式では、「一二三さんを越えましたね」と会心の笑みを浮かべたのだった。
まだまだ優勝回数を積み上げると思ったが、その後大山十五世名人は名人戦や棋王戦に登場したものの、タイトル奪取はならず。一般棋戦での優勝もなく、結果的に本局が、最後の優勝となった。
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第72期王将戦第5局・第2日目

2023-02-26 22:47:48 | 男性棋戦
封じ手は玉で取る手だった。素人目には角で取ったほうが玉が安全だと思うのだが、これも羽生善治九段が指したのだから最善なのだろう。
藤井聡太王将は銀を立つ。もし△同飛なら角による王手飛車がある。なんだか藤井王将が好調に見えて、これは藤井王将が勝つ気がした。
しばらく経って王将戦ブログを見ると、羽生陣に飛、竜、角が迫っていた。これは羽生玉が生きた心地がせず、藤井王将の勝ちも時間の問題だと思った。
ところがところが、それからかなり経ってブログを見ると、どうも藤井王将が寄せ損なったようだった。しかもそこから羽生九段が桂の妙手を指し、気が付けば羽生九段が有利になっていた。いや~、面白い。
ここまで進んで羽生九段が有利なら、十分勝ち切れる。後手番で3勝目を挙げれば、奪取が相当な現実味を帯びてくる。これは羽生九段、やったか!?
王将戦は序列7位だが、この盛り上がりは今年度最大だ。主催者は大満足だろう
ところがそれからしばらく経つと、今度は藤井王将が攻め立てていた。そこで羽生九段が銀を受けた。いや、これは……。第2局で羽生九段は自陣の銀打ちで勝利を確定させたが、今度の銀打ちはいかにも苦しげだ。
その後ネット掲示板を見ると、「羽生九段、負けた」の文字を確認した。その後王将戦ブログでも羽生九段の負け、というか藤井王将の勝ちが報告された。
いろいろあったが、結局藤井王将の勝ちか。私は気が抜けてしまった。
戻って、羽生九段の受けの銀では、攻めに銀を打てば、まだまだ難しかったようだ。攻めるは守るなり。藤井王将は似たような状況で、必ず攻める。羽生九段はそのあたり中庸だが、今回は攻めに活路を見いだせなかったか、受けに回ってしまった。だがこの将棋では、それでは勝てなかった。
さて、5局を終わって、藤井王将が王手。私は藤井王将が4-0か4-1で決めると思っていたから、羽生九段が大健闘だ。だからそれだけに、この第5局は羽生九段に勝たせたかった。
しかし藤井王将相手に、残り2戦2勝はきつい。羽生九段、もはやこれまでか。
第6局は3月11日・12日。
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第72期王将戦第5局・第1日目

2023-02-25 23:15:51 | 男性棋戦
25日・26日は第72期王将戦第5局である。対局者は藤井聡太王将と羽生善治九段。ここまで双方2勝。永遠にふたりの番勝負を見ていたいが、最大でもあと三番で終わってしまう。私たちは、その三番を精一杯堪能するしかない。
第5局は後手・羽生九段が横歩取らせの作戦に出た。前日のインタビューでは、温めていた作戦があるふうだったが、それがこれだった。羽生九段は横歩取りも強いが、横歩取らせも相当よい勝率である。天王山の一戦で、ついに伝家の宝刀を抜いたわけだ。
将棋は双方、贅肉を削ぎ落したような、ギリギリの指し手を続ける。40手目、羽生九段が歩を垂らしたところで、藤井王将が大長考に入った。
藤井王将は直感で浮かんだ手をそのまま指せばいいものを、考えすぎて無限ループに陥り、自分で自分を追い込んでしまうことがある。
長考2時間、藤井王将の指し手は、意表の桂ハネだった。これは検討では候補から外れていたらしいが、指されてみれば感心する手だったらしい。藤井王将はこれまで、穏やかな手より強気な手で勝ってきた。本局、勝っても負けても、これが藤井王将の手である。
今度は羽生九段の長考である。長考といえば加藤一二三九段が有名だが、加藤九段は序盤のどうでもいいところで、無駄に時間を消費していた(失礼)。
だがこの局面は考え甲斐がある。詰みまで読んでもおかしくないところだ。
それにしても、よく考えるものだ。歳を取ると、考えることさえダルくなるのではないか。そこをこれだけ考えられること自体がすごいと思うし、それだけ将棋が好きなのだろう。
結局羽生九段は藤井王将以上の2時間21分を消費し、歩を成った。AIの最善手は別だったらしいが、羽生九段がこれだけ考えたのだから、これが最善なのである。
そしてこうなればあとはほぼ一本道だ。数手後、藤井竜王が桂を成り、それを羽生九段がどちらの駒で取るか、というところで封じ手となった。
局面はもう終盤。だがそんなに煩雑な局面でなく思えるので、ホントに詰みまで読めそうだ。ということは、この時点で有利なほうが勝つことになる。現場の棋士の見解では、藤井王将がわずかにいいらしいが、さて、どうなるか。
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運転免許の更新に行く

2023-02-24 22:50:30 | プライベート
私には5年に一度の試練がある。それは運転免許の更新である。そんなことで?と言われるかもしれないが、私は超ド近眼なので、毎回視力検査がギリギリなのだ。前回の視力検査では長年使ったメガネで行ったものだからパスできず、しばらく目を休めて戻ってきてください、と言われた。
同日の再検査では勘が冴え?何とかパスしたが、本当にギリギリだった。
その更新が今年ある。私は3月18日生まれなので、2月18日~4月18日が更新期間である。よって、今月18日(土)に更新に行くつもりだった。
ところが更新ハガキを見たら、2月19日から2ヶ月だった。となると次に行ける日は24日(金)で、モラトリアムが5日間できたと、私はホッと胸をなで下ろしたのだった。
だが24日はすぐにやってきた。いよいよ決戦である。
現在のメガネは2年前の5月に作ったが、その時点で矯正視力が両目とも0.7。その後、左目の白内障で眼科には定期的に通っているが、右目の視力が0.9を越えることもあれば、0.7を割ることもある。つまりその日の体調次第だが、0.6以下が多い。
しかも最近はまた視力が落ちた気がして、到底視力検査をパスできる気がしない。公平に見て、通過の可能性は20%というところだった。
当日朝は、目のツボ、といわれそうなところを我流でマッサージした。何となくスッキリしたが、これで視力が上がっているだろうか。
前夜に続き午前中もブルーベリーを食べ、目薬をさした。
更新場所は品川区の鮫洲である。私はゴールド免許だから近場でもできると思うが、免許の更新は鮫洲に限る。そこは逃げたくないのである。
鮫洲運転免許試験場に入り書類を書き、現運転免許を取り出す。5年前の私は髪が黒々としていたのに、現在はほとんど白髪だ。頭自体も薄くなり、この5年間に何があったのかと思う。いや実際いろいろあったのだ。
手数料の3,000円を支払う。だが、視力検査などの適性検査を通らなくても、手数料は返金しないと書いてある。そんな無茶はないと思うが、いずれにしても絶対に視力検査を通らなければならないのだ。
検査場に入る前も目薬をさし、すこしでも目を潤したが、人前ではもうさせない。
きょうは平日なので、視力検査は1ヶ所だけだ。今回はランドルト環の空き方向を回答するが、以前は「E」のような四角い記号の空きを言った。
いまは若者が検査中だが、裸眼でパスできず、検査員に「その辺でメガネを作ってきてください」とか言われていた。
何人かあとの人も、裸眼なので再検査となった。なんだかよく分からない。しかし大半の人は、素通り、と見紛うくらい、視力検査をパスしている。
私の番になった。視力検査は両目で0.7あればパスだと思うが、もちろん片目ずつ測る。そしてどちらもパスしないと、ややこしいことになりそうだ。
まずは右目から。1回目はまあ答え、2回目も何とか答えた。これが合っていて、0.7のようだった。
続いて左目である。霞み目はなく、1回目は何とか答えた。しかし2回目が難しい。これが0.7だと思われるが、ちょっとボンヤリしている。1、2秒経って「あーこれは、下ですか」と言った。正解率1/4の「勝負手」である。
すると試験官が、「はい、この先を右に行ってください」と言った。はぁー、何とかパスしたのだ。このときの達成感を何と表現したらいいのか。私は勝負に勝ったのだ。そして今回の心労を考えたら、この先どんな苦労も克服できると思った。
このあとは写真撮影である。検査官に細かく指示され、何とか撮った。
そして30分の講習である。教室には18名いたか。半数以上が女性で、この比率で高校の授業を受けたら楽しかったろうなと思う。ちなみに中年は私だけ。平日に運転免許を更新する社会人は少ないのだ。
できた運転免許証は、どうしようもない顔で写っていた。顎を目一杯引いたせいで二重アゴになり、頭は白髪だった。ま、視力検査をパスできたことを思えば、こんな写真は何でもない。
次の更新は5年後。そのとき私を取り巻く環境はどうなっているだろう。想像するのも恐ろしい。
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