一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

今朝見た夢(2017.03.30)

2017-03-31 00:59:03 | 
30日の朝方に見た夢を記す。
私は誰かといた。その日は竜王戦1組・高橋道雄九段VS中村修九段戦が行われており(実際は、中村九段は4組)、高橋九段の早指しもあって、早い時間に終局した。
これは高橋九段にやる気がなかったのか? と思いきや、将棋は高橋九段の快勝だった。
その時中村九段が現れ、私たちは畏れ多くも中村九段に自戦解説をお願いした。
将棋は相居飛車で、高橋九段が△7七銀だか△8七銀だかを打ち込んだ手が勝着となったようだ。
このエピソードの前後に、私が寝ているこの部屋が夢に出てきたのだが、内容は忘れてしまった。

棋士が夢に現れるのは久しぶり。なぜ高橋九段と中村九段が登場したかと考えるに、第67回NHK杯予選で、この二人が加藤一二三九段や永瀬拓矢六を破った、というネット記事を読んだからではあるまいか(事実かどうかは分からない)。
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3月12日の蕨将棋教室(後編)

2017-03-30 01:01:12 | 蕨将棋教室
右のFuj戦は、角換わりの相居飛車力戦になっていた。定跡はないようなものだから、下手の力量が試される。
私「どうも欲求不満だ」
Fuj氏「どうしました?」
私「きのう愛ちゃんに負かされた」
Fuj氏「それは自分が悪いんじゃないですか」
私「……」

第1図以下の指し手。▲7五歩△3一金▲1六歩△5一金▲1五歩△9四歩▲9六歩△4一金右▲5九角△8四飛▲7六飛△3二金右▲2六歩(第2図)

▲7五歩に△同角は▲4四角がある。そして▲7五歩と突いた以上、▲7六飛を目指すため▲5九角は仕方ないが、角は敵玉に利かしておきたかったから、一長一短だった。

第2図以下の指し手。△6四歩▲6六飛△6五歩▲同飛△6四飛▲同飛△同角▲6一飛△6九飛▲6八金(第3図)

植山悦行七段は△6四歩。これに▲同歩△同角はつまらないと見て、私は▲6六飛と突っ張った。
だが植山七段の△6五歩から△6四飛が意外だった。
▲6四同飛から▲6一飛は必然だろうが、△6九飛に▲6八金で上手の指す手が難しいと思ったからだ。
本譜もそう進み、第2図で△8九飛成は▲6四飛成がある。これは下手が有利になったと思ったのだが…。

第3図以下の指し手。△4六角▲同歩△8九飛成▲8一飛成△9九竜▲8五竜△3五歩▲同歩△3六桂▲2七玉△4八銀(途中図)

▲6九歩△4九銀不成▲同銀△4七香(投了図)
まで、植山七段の勝ち。

植山七段は△4六角と王手で切り、△8九飛成。この平凡な手をすっかり見落としていた。
私も▲8一飛成で角銀交換の駒得だが、彼我の陣形を見比べると、明らかに私が悪い。
△9九竜に▲8五竜。「ほう。引いた」と植山七段。しかしこれがまた考え過ぎの悪手で、形勢悪化に輪をかけた。△7六桂▲5八金寄△6八歩を気にしたのだが、プロがこんなダサイ手を指すわけがない。まだ▲9一竜と香を補充しておくのだった。
植山七段は△3五歩。まさに急所を衝かれた感じだ。やむない▲同歩に△3六桂~△4八銀(途中図)が厳しい。
私は▲6九歩と受けたが、いかにも薄い金底の歩だ。以下、△4七香まで投了した。

感想戦。「飛車を打ち合ったところで、そちらにいい手があるかどうかだよね…」と植山七段。
たしかにそうで、ここで▲6八金(第2図)じゃ弱かった。とするならば、△6四歩に▲6六飛が悪手。ふつうに▲6四同歩△同角で一局だった。
▲6八金で▲5五歩△同銀▲3七銀引、の意見も植山七段から出たが、これはさすがに指せないところである。
私の投了の直前に常連A氏も投げたが、ほかはまだ対局中。私がいちばん遅く入ったのに二番手で抜けるとは、情けなかった。
ちなみに右のFuj氏は勝ったようだ。奥の常連B氏も勝ち。氏は植山七段によく勝つらしく、植山七段が苦手にしている?という噂がある。
時刻は9時を過ぎ、ここでお開き。植山七段、W氏、Tod氏、Fuj氏、私で食事に出た。今回はリンガーハットに入った。
私たちは5人とも違うメニューを注文したが、店の人に一部手違いがあった。まあそれはそれとして、私の注文したちゃんぽんは美味かった。長崎と同じ味が東京でも味わえるのは、チェーン店の利点である。
そのまま終電近くまでおしゃべりして、散会。ここでの話は楽しかったが、私は仕事のことと連日の将棋の内容の悪さで、前日に続いてどこかもやもやの残る半日だった。
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3月12日の蕨将棋教室(前編)

2017-03-29 00:47:25 | 蕨将棋教室
渡部愛女流初段の指導対局会の翌12日は、蕨将棋教室に行った。
夕方、蕨駅の改札を抜けたところにある立ち食いそば屋で、かけそばを喰らう。川口駅のそれは駅構内にあるからうっかり改札を出て後悔するが、蕨のそれは外にあるから安心だ。
午後6時少し前に教室に入ると、私が一番乗りだった。やがて子供たちが続々と入室。大人も一人入り、定刻に教室が始まった。
今日は四枚落ちの講座から。有段の私には関係なく思えるが、上手をもっての指し方が勉強できるので、あながち無駄な時間ではない。
四枚落ちは端(1筋)を攻める。講師の植山悦行七段の教えはうまく、分かりやすい。
その途中で、Tod氏とFuj氏が入室した。
講座のほうは一段落し、下手が上手を攻略した。ただ、どこかで上手がごまかせる順もあると思った。すなわち有段者も参考になったということである。
ここまでで30分経過。子供たちは植山七段との指導対局に入り、常連氏の一人はTod氏と対局した。
ここから20分くらい待ち、子供の1局が終わった。そこに私が入る手もあったのだが、私はもう少し待つ。
Tod―常連A戦は妙な熱戦になっていた。居飛車VS振り飛車で、常連A氏が棒銀に出ているのに、Tod氏の左銀が△5四銀に上がったりしてハラハラしたが、それなりにバランスは取れていた。
さらに10分くらい経って、対局が終わった少年と私が指すことになった。私の四枚落ちである。

小学4~5年と思しき少年はよく勉強していて、第1図から▲1四銀!と出た。級位者とは思えぬ好手で、植山七段の講義をしっかり消化しているのが分かる。ただ第1図ではふつうに、▲2四歩△1二銀▲1四銀もあった。以下△2二歩に▲1三歩△同桂▲同銀成△同銀▲同香成で下手優勢。
本譜は▲1四銀に△2四歩▲2三銀成△同金▲1二香成と進んだが、これも下手優勢である。
その後私は必敗形になったが、ここから勝ち切らないのが下手で、私は何だかんだで延命する。
その後私が必勝形になったが、ここから少年の追い込みがすごく、再び少年が勝勢になった。敗勢の局面からひっくり返したのだから、少年の地力の高さが分かろうというものだ。
私は局面を複雑化するが、うまくいかない。何となく敵玉に嫌味をつけ、大詰めを迎えた。

第2図で下手玉はわずかに詰まない。それを読んでか読まずか、少年は▲7三馬!!と切ってきた。
終盤で相手に大駒を渡すには度胸が要るから敬意を表するが、ここでは誤った。よほど待ったをしてあげようと思ったのだが、こっちも勝ちたいから、そのまま進める。
以下△7三同竜▲同金寄△4九香成▲同玉△3八角。ここで少年の手が止まり、上手の勝ちになった。
戻って第2図では、▲7三金寄があった。これに△同竜なら一旦▲8一銀と打ち、以下4手で下手が勝ちだった。
局後の少年は茫然としたテイで、私も罪悪感がこみあげてきた。少年が▲7三馬と指した時、やはり待ったにして、最善手を発見させるべきだった。
感想戦では第2図から▲7三金寄を示し、△同竜▲8一銀△8三玉(△9一玉は▲7三馬まで)の局面で少年に考えさせた。少しして少年は▲7三馬△9四玉▲9五飛と正解を示した。7三が馬になっているから、▲9五飛が打てるのだ。少年も納得したようで、私の罪悪感も少しは薄れた。
先ほどのTod―常連A戦は、Tod氏の勝ち。終盤で相手玉を即詰みに討ち取ったらしい。
すでに大人の部の指導対局は始まっていて、私はFuj氏の左に座り、対局に加わった。今回は大人が多く、植山七段の5面指しである。
私は三間飛車。振り飛車は不慣れだが、前日に続いて振ってみた。
植山七段は、「穴熊は得意じゃないんだよなァ」とつぶやき、△1二香。
植山七段はけっこう穴熊に潜る。私は美濃に組み、玉は▲2八に収まっているので、コーヤン流はしにくい。歩越しに▲4六銀と出た。
(つづく)
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愛(後編)

2017-03-28 00:07:38 | 女流棋士の指導対局会

第3図以下の指し手。▲8六同角△8八歩▲7七桂△8九歩成▲7五歩△8八と▲7四歩△8七と▲7五角△7七と▲8四歩△3五桂▲7三歩成△同桂▲7四歩△4七桂成▲同銀△7六金(第4図)

第3図から▲8六同歩は、△8八歩▲同角△8六飛で下手不利。よって▲8六同角と取るよりないが、△8八歩が厳しかった。以下▲7七桂△8九歩成▲7五歩と進み、ここで△9九となら下手も一息つくが、渡部愛女流初段は△8八と。やはり引いて使ってきた。
以下渡部女流初段は桂を入手し、△3五桂。上手の構想通りになってしまった。
と、「負けました」と渡部女流初段の声。なんと、左端の紳士氏が勝ったようである。「仕掛けが早かったですか」と渡部女流初段。この時間で上手を平手で倒すとは、あの紳士は何者なのだろう。
私の指し手は冴えない。▲7三歩成△同桂▲7四歩も一手の価値がなく、指していてイヤになった。反対に渡部女流初段は着々と駒得を拡げてゆく。
△7六金で飛車角取りになった。

第4図以下の指し手。▲7六同飛△同と▲7三歩成△3二飛▲2五歩△3六歩(途中図)

▲同銀右△4六角▲3五桂△同角▲同銀△同飛▲3六歩△6五飛(投了図)
まで、86手で渡部女流初段の勝ち。

ここは▲7六同飛と取るよりないが、△同との局面は、下手の飛車損。3筋の歩交換→桂損→金損→飛車損と、逆わらしべ長者を地で行っている。私はさっきから戦意喪失で、△3二飛あたりで投げようとしたのだが、投げきれない。もう少し渡部女流初段の前にいたかった。
△3六歩(途中図)には▲同銀右としたが、せめて▲2四歩と角を取るべきだった。
本譜は以下、角を召し捕るために銀桂を使ってしまい、もういけない。形も作れぬまま、△6五飛に投げた。
「エッ!?」と驚く渡部女流初段。しかし下手は万事休している。Og氏が見に来たが、やはり「投了の時期」の宣告だった。
引き続きOg氏を交えての感想戦。私は第1図での▲5六銀を真っ先に悔やみ、▲2五桂の開戦を口にしたが、「それはまぁ…」と、先に進んでしまった。
△2四角から1歩を持つ指し方は、渡部女流初段が逆をもって指されたことがあり、(たぶん△8六歩以下の進行に)困ったという。
プロが困ったのに私が正解を導けるわけがなく、クサッタ。ただ何はともあれ、△7四歩には▲6九飛だった。その直前に▲2八玉と上がったため、2手一組で▲3八金と締めたわけだが、手順としては▲3八金が先だった。これなら▲2八玉の代わりに▲6九飛と引きやすかった。
第4図以下はもっと早く寄せる順もあったと思うのだが、渡部女流初段が手加減してくれた感じ。それでも差が縮まらないほど、どうしようもない棋勢だった。
とにかく渡部女流初段は強かった。ありがとうございました。

時刻は午後5時前である。今回は時間内に2局目を指しても可、のルールでまだ30分あるが、私は2局目を固辞した。これだけのボロ負けをしては、さすがに意欲が萎える。それに先の紳士も、「おかわり」はしていなかった。
洋間に行くと、大野八一雄七段が2セット目の客を相手に、指導対局を行っていた(有料)。Tag氏の姿もあり、飛車落ちの手合いで奮戦している。
W氏によると、さっきの紳士氏は、元アマ竜王だという。そんなに強い人なら、渡部女流初段に勝つはずだ。
実はアマタイトルホルダーが女流棋士に挑む図は過去にもあって、LPSA木曜ワインサロンで金子タカシ氏が船戸陽子女流二段に挑んだ実績がある。
大野七段の指導将棋も終わり、渡部女流初段の指導対局会はお開き。今日は6時にいつもの定食屋に予約を取ってあるので、時間厳守なのだ。
参加者は、渡部女流初段、大野七段、W氏、Og氏、Tod氏、Tag氏、私ら10人。うち4人は大野教室初来席で、今後レギュラーになってくれればありがたい。
渡部女流初段は通称女王席(壁際中央)に座り、私は末席に座った。ここの食事は丼ぶりものか定食、というところ。私は鉄火丼と天ぷら、茶碗蒸しのセットメニューを頼んだ。
渡部女流初段をチラチラ見ながら食事を口に運ぶのは最高だ。しかし緊張してしまい、あまり話ができない。
「ボールペンとバッグを使っています!」
と、渡部女流初段。昨年の渡部女流初段の誕生日に、社団戦会場で私がプレゼントしたものだ。実際使ってくれているかどうか分からないが、こうした心遣いがうれしい。
食事が終わり、ここで渡部女流初段とはお別れ。新規の3人も帰り、Tag氏も帰るふうだったが私たちが引き留め、モスバーガーでのおしゃべりとなった。
Tag氏はもっと饒舌なイメージがあったが、意外に静か。その分私たちが大いにしゃべり、楽しい時間となった。
今後も大野教室では、定期的に女流棋士の指導対局会を開く予定だ。渡部女流初段は6月の再登場が確定している。
ほかの女流棋士の名前も2人挙がっているが、詳細が決まり次第、当ブログでもお知らせしたい。
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愛(前編)

2017-03-27 00:41:26 | 女流棋士の指導対局会
第66回NHK杯将棋トーナメント本戦は、佐藤姓が全勝だった、ともいえる。

   ◇

11日(土)は川口・大野教室にて、渡部愛女流初段の指導対局会があった。
11月23日の前回に続いて2回目で、今回も5面指し×3セット。私は午後4時の回、すなわち3セット目にエントリしていて、3時過ぎに家を出た。この時間なら半日ゆったりできて、味がいい。
3時40分ごろ教室に入ると、奥の部屋で渡部女流初段が指導対局を行っていた。この時間は休憩中のはずだが、対局が終わってないところがあるのだ。時間が来たから強制終了、とはいかないようだ。
「さっきまでHonさんがいたんだけど、負けたらすぐ帰っちゃった」
と誰かが言った。Hon氏、今は忙しい時期らしいが、それでも指導対局を受けにくるのは大したものである。
将棋駒があしらわれた根付があった。指導対局の参加賞らしく、私は「角」をいただいた。
4時になり、いよいよ3セット目の指導対局開始。右端に座った私は平手でお願いしたが、左端の紳士も平手であった。

第1図までの指し手。▲7六歩△8四歩▲6八飛△6二銀▲3八銀△8五歩▲7七角△6二銀▲4八玉△3二玉▲3九玉△3四歩▲5四歩△5四歩▲7八銀△5二金右▲6七銀△5三銀▲4六歩△3三角▲5八金左△2二玉▲3六歩△4四歩▲3七桂△4三金▲6五歩△1二香(第1図)

今日の渡部女流初段は、ヴァイオレットのワンピースに紺のジャケット。渡部女流初段を拝見するのは昨年9月の将棋ペンクラブ大賞贈呈式以来だが、また女っぷりが上がった。
△3四歩。いきなり渡部女流初段が指したのでビックリした。いままで駒落ちばかりだったので、つい先に指してしまったらしい。
Take2で、▲7六歩△8四歩。ここで居飛車か振り飛車か考えていたら、また渡部女流初段が1手指してしまった。どうも今日は息が合っていない。
私は▲6八飛。「飛車を振ったんですね」と渡部女流初段。▲2六歩も考えたが、気分を変えてみた。
△5三銀にイビアナのニオイを感じるが、もう美濃に組んでしまったし、早急に動くのは無理。以下もふつうに進めるしかない。
しかし、▲6五歩に△1二香。やはり穴熊にきた。ここでどう指すか迷った。

第1図以下の指し手。▲5六銀△1一玉▲1六歩△2二銀▲1五歩△2四角(第2図)

対局場では盤が横一列に並べられているので、渡部女流初段は両腕をついてズルズル移動する。これではスカート部分もよれるし大変で、見ているこっちがつらい。たとえば対局者が反対につくなど、レイアウトにもう一工夫あってもよかったと思う。
私は▲5六銀と腰掛けたが、どうだったか。棋友との対局なら、▲2五桂と跳ねてケンカする。だがせっかくの指導対局だから、大事に指そうと思ったのだ。
渡部女流初段△2四角。私はこの手の意味が分からなかった。

第2図以下の指し手。▲4七金△3五歩▲同歩△同角▲2六歩△2四角▲2七銀△3一金▲2八玉△7四歩▲3八金△7五歩▲6六飛△8六歩(第3図)

私は▲4七金。以下渡部女流初段は3筋で1歩持ったが、ここは飛車でくるのをよく見るから、角でのそれは珍しい。
▲3六歩と打つ気はせず銀冠に組んだが、3五にキズができている。桂は渡せないな、と思った。
が、△7四歩に▲3八金は悠長すぎた。後の△7五歩には▲6六飛で何とかなる、の読みだったが、△8六歩と突かれて事の重大さに気付いた。

(つづく)
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