一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第7回世田谷花みず木女流オープン戦

2014-04-30 01:15:59 | 将棋イベント
きのう29日(火・祝)は、昨年に続いて、「世田谷花みず木女流オープン戦」の公開対局を観に行った。
同棋戦は、2007年に東京都世田谷区で「将棋の日」が行われるにあたり創設された。以後、東日本大震災のあった2011年を除き、花みず木フェスティバルのあるこの時期に毎年開催され、今年が7回目となる。
出場選手は4名で、育成会員を含む女流棋士。早指し戦のミニトーナメントで、優勝者を決定する。
今年の出場選手は、中村真梨花女流二段、藤田綾女流初段、飯野愛女流2級、加藤桃子奨励会1級の4名。奨励会員の参加は初だ。また解説者は、本棋戦のプロデューサーである島朗九段と、中村修九段、森下卓九段。聞き手は鈴木環那女流二段と室谷由紀女流初段が務める。当ブログの読者には説明不要だが、聞き手に室谷女流初段が名を連ねているから、今年も観に行く気になった。ただ念のために付け加えれば、対局者で出てくれたほうが、何倍もうれしかった。
朝は8時40分ごろ起きた。開会は午前10時半だから十分間に合うが、前夜も就寝が遅く、体調も思わしくないので、このままグダグダしようかの思いもよぎったが、生室谷に会えるチャンスはめったにないんだと自分に言い聞かせ、布団から這い出したのであった。
対局場は昨年と同じ、「玉川高島屋南館」。最寄り駅は東急田園都市線の二子玉川駅。いわゆる「ニコタマ」というやつである。
渋谷から快速に乗り、10分余りで二子玉川着。玉川高島屋のインフォメーションブースで6階との情報を得、会場に着いたのは10時28分であった。鉄道マニアは遅刻をしないのである。
私は前から4列目の席に着く。会場は定員50名とのことだが、八分程度の入りといったところだ。
顔を上げると前方に大盤があった。昨年は向かって左側にあったが、今年は右側である。私の席からだと対局者の顔がみづらいが、解説者の顔はよく見える。よく考えたら今年は聞き手目当てなので、これでよい。
司会進行の中村アナウンサーが、対局者を呼ぶ。飯野女流2級、中村女流二段、藤田女流初段、加藤奨励会1級と登場。すぐに続けて、解説者の森下九段、中村九段が登場した。
島九段、鈴木女流二段は決勝戦の解説なので、のちの登場となる。あとは室谷女流初段である。と、中村アナが口を開いた。
「なお、本日聞き手の室谷由紀女流初段は、急病のため、お休みとなります」
きゅ、きゅう、きゅうびょううう?????
このときの衝撃を、何と表現したらいいのだろう。あまりのショックに、全身から血の気が引いてゆくのが分かった。
私はきょう、室谷女流初段を鑑賞するために、ここまで来たのだ。彼女が出ないなら、私がここにいる意味はない。もう帰ろう、と思った。
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4月22日の東十条将棋教室(後編)

2014-04-29 02:25:43 | 東十条囲碁将棋サロン
Ok氏、S君の指導対局は終わっている。私は談話スペースに戻り棋書を読んでいると、大野八一雄七段から、
「大沢さん、平手で指しましょう」
の申し出があった。
プロ棋士の指導対局で、アマと平手で指す棋士、指さない棋士がいるが、大野七段、植山悦行七段は前者である。それぞれの棋士に考え方があるからそれは尊重するが、私はプロと平手など畏れ多くて、遠慮したい気分である。
しかしOk氏とS君は構わず平手のおかわり対局を指すようである。そこで私もお願いすることにした。言うまでもないが、これは大野七段の好意で、追加料金は発生しない。生徒を遊ばせておくわけにはいかない、という大野七段のありがたい配慮だった。
「大沢さんとの平手は昨年の誕生日以来ですね」
と大野七段。昨年3月の私の誕生日に大野教室で、大野七段、植山七段、Hanaちゃん、Minamiちゃんに対して、私が「逆多面指し」をしたとき以来だ。
あのときはプロを相手に平手の多面指しなど前代未聞、空前絶後で、いくらバースデーイベントとはいえ、過分なサービスだった。
私は三間飛車。またも振り飛車だ。大野七段は「大沢さん、左美濃の攻略法、得意そうだな」とつぶやき△2四歩。私はどこかで▲4五歩と突きたかったのだが、その機会はなかったようである。
大野七段、禁断の米長玉から△2三銀。私は目をつぶって▲6五歩だが、やはり△6四歩と突き返された。
▲6四同歩△同銀に、私は▲6五歩! △5三銀なら▲6六銀で下手十分だから大野七段は△6五同銀だが、私は▲1五歩△同歩▲同香△1四歩▲6六歩と、香を犠牲に銀を殺した。前局と同じパターンだ。
しかし柳の下にドジョウは2匹いなかったようで、今回は自玉への反動がキツかった。忽ち端を逆襲され、敗勢になった。
前局は私の▲6五歩~▲8五歩が上手玉を直撃したが、本局は銀冠の堅陣で、銀香交換ぐらいではワリに合わない。こうなっては下手、もうダメである。
本譜は△4五桂と△6五桂の二枚桂が厳しい。私は▲2七の桂で▲1五桂と銀を取る手を逸し、△2六銀と逃げられては戦意喪失、そのまま投了した。
Fuj氏は先ほどの香落ち戦を、無念の逆転負け。Fuj氏は感想戦を熱心に行う。負けた将棋はひとりで検討したい私とは逆である。
こちらの感想戦では、▲1五桂が入っても、下手の劣勢は変わらなかった。やはりプロとの平手戦は無理があると思った。
隣のS君の将棋も記すと、やはり相矢倉だった。この将棋も、S君は穴熊に潜った。しかし上手の△6四角があっては、あまりいい構想ではなかったようだ。
穴熊に潜ればいいというものではないのが、将棋のむずかしさだ。
ところでFuj氏、先日の大野教室のリーグ戦で、S君相手に飛車落ちで戦い、勝ちを収めたという。
ということは、平手でS君にちょくちょく負けている私と、Fuj氏との手合いは飛車落ちになってしまう。それはあんまりだろう。
午後9時半ごろに、教室は終了。Ok氏とS君は帰り、残った大野七段、W氏、Fuj氏、私の4人は、さんざん迷った末、W氏のクルマで「ジョナサン王子店」に向かった。
さすがにこの時間だと客も少ないが、私たちも長居できない。今回はドリンクバー抜きの食事となった。
食後、Fuj氏が年間の将棋スケジュール表を見せる。大野教室をはじめとして、わらび将棋教室、東十条将棋教室などの予定がビッシリ書きこまれている。さらに7月からは社団戦も始まる。Fuj氏、まさに将棋三昧で、私生活も含め、充実の毎日といったところだ。
それに比べて私の人生は夢も未来もなく、八方ふさがり。窓外の夜景を見て、暗澹たる気持ちになった。
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4月22日の東十条将棋教室(中編)

2014-04-28 11:46:23 | 東十条囲碁将棋サロン
大野八一雄七段に角落ちで教えていただく。△6二銀▲7六歩△5四歩▲5六歩△5三銀に▲6八銀。ここで大野七段が「うん?」という顔をした。いつもの私なら▲2六歩と突き、早めに飛車先の歩を交換するからだ。
△8四歩に▲5八飛。
「教室が違うから、違う戦法ですか?」
と大野七段。そのとおりで、きょうは気分を変えて飛車を振ってみた。左のS君は飛車落ちで教わっているようだ。まあそうであろう。S君に平手で挑まれては、私の立場がない。
大野七段は△3二飛。私は▲4七銀と上がる。これに△3五歩▲同歩△同飛なら、▲3八飛と飛車交換を強要して下手十分。
お互い手が出せなくなり、手詰まり模様となった。私は決断の▲1五歩。△同歩▲同香に△同香は4八の角で▲同角と取り△3三桂に当たるから、大野七段は香交換に応じず△1四歩だが、私は▲6五歩と突いた。
これを△同歩なら▲8五歩△同歩▲8四歩の金取りが厳しく、下手優勢。1筋で1歩を得たのは、これが狙いだった。
大野七段は△7三金と先逃げしたが、下手がややポイントを稼いだようだ。
このあたりで、Fuj氏とOk氏が相次いで来る。まさに来るべき人が来たという感じで、これで4面指しとなった。ただ、テーブルは4人掛けなので、そこは机の配置を変えて対処した。
では中盤の局面を掲げよう。

以下の指し手。
△1五桂▲同角△同香▲7五歩△7三金引▲7四桂△8八歩▲8二桂成△同玉▲8八飛△7二玉▲6四歩△8二歩▲6五銀△6一玉▲7四歩△7二金▲6三歩成△同銀▲6四歩
△5二銀右▲7三歩成△同金▲8五桂△7二金▲7八飛△7一歩▲7三桂成△6六桂▲7二成桂△同歩▲6三金△5一玉▲7二飛成△5八桂成▲5二金△同銀▲6二金△4二玉▲5二金
△3二玉▲4一金 まで、一公の勝ち。

Fuj氏は香落ちで対峙している。飛車角を華麗に?捌き、Fuj氏が優勢に見える。
こちらは、私が盤面左を制圧しているが、1筋で捨てた香が△2四香に換わっており、まったく自信はなかった。
大野七段は△1五桂だが、平凡な▲同角を軽視していたかもしれない。
先手を取った私は▲7五歩から▲7四桂。以下流れるような?攻めが続くが、攻めさせられている感じだ。このときはとにかく、無闇に玉を追わないよう、重い攻めにしないよう心掛けた。
4局も将棋が指されていれば、観戦客も増える。ちょっとした賑わいになって、次回以降の将棋教室に大いに希望が持てる展開となった。
△6六桂に、私は▲6三金と詰めろに打つ。これで勝ったと思ったのだが、存外難しい。
私は首を傾げながら▲4一金と入るが、ここで大野七段は「そうか…」とつぶやき、投了してしまった。これでいいのだろうか?

感想戦。私は以下、△2三玉▲3二銀△1四玉▲2三銀打△1三玉(△同飛は▲同銀不成△同玉▲2一飛!以下詰み)▲2一銀不成に△1七金と放りこまれてどうか…と読んでいた。手順中△1四玉に▲2三銀打が細かいところで、ここふつうに▲2一銀不成と飛車を取ると、△1七金▲同桂△同歩成▲同歩△同香成▲同玉となったとき、△2五桂▲1六玉△1五金で下手玉が詰んでしまうのだ! ▲2三銀打は、このとき1四に利かせたものだった。
よって▲2三銀打の変化は、△2五桂に換えて△1六歩と打つ。これを▲同玉は危ないので▲1八玉と引く。
これで下手が残しているのか…と結論が出掛けたところで、大野七段が△2七香成を発見した。いや、手はあるものだ。
以下▲2七同金△2六桂▲同金△1七金▲2九玉△3七桂▲3八玉△4九角▲3九玉まで進み、これでホントに下手が残している、の結論に達した。
とはいえ、ここまでかなりの罠が仕掛けられている。よく読めば正着は指せるが、実戦で指せるかどうかは別問題である。
大野七段は
「大沢さんの終盤を信じすぎてしまった…」
と嘆いたが、それは買い被りというものだろう。私の終盤は大したことない。
(つづく)
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4月22日の東十条将棋教室(前編)

2014-04-27 02:21:37 | 東十条囲碁将棋サロン
22日(火)は、東十条囲碁将棋サロンに行くことにした。
夕方に仕事を終えるが、前回に続いてきょうも、名人戦七番勝負(第2局)が行われている。テレビをチラッと観たが、第1局の将棋を解説していたので、そのまま家を出た。
午後6時少し前に入ると、大野八一雄七段とW氏の姿があった。きょうは大野七段の担当ということだ。
東十条の将棋教室は、級位者と段位者の時間が分かれており、いまは級位者の時間だ。前回も出席していた級位者のおじさんが、詰将棋に悪戦苦闘していた。
私は談話スペースで、小林健二九段の「新スーパー四間飛車2」を読む。これは四間飛車の変化が多く載っていて、とてもためになる。
7時まで読んでいてもよかったのだが、S君が来たので、彼と指すことにした。
隣では一般の年配客が将棋を指している。当サロンでは初めて見る光景である。内容を見ると、有段者同士の戦いに見える。ぜひ常連になってもらいたいが、ふたりは囲碁客から流れてきたかもしれず、よく分からない。
S君とはもう、ふつうに平手である。S君の先手で、▲2六歩△3四歩▲7六歩。S君は居飛車穴熊か矢倉しか指せないので、ここで△8八角成とすれば後手必勝である。
しかしそれでは大人げないので、四間飛車に振った。S君は穴熊に来ることが分かっているので、私は挑発的に藤井システムで攻める。
右のオジサンがS君に興味津々である。私は
「彼にはこの前も負けました。彼は将来の棋士です」
と言う。私の言葉をウソにしないためにも、S君の一層の努力が求められる。
私は△8五桂と跳んだが、▲8八角引きがS君の工夫だ。そこで▲8六歩と来たが、私は△9七桂成。一時的に桂損になるが、いつかモトが取れる。事実、後で桂を取り返すことができた。S君の▲8六歩では▲6五歩と、負担気味の▲8八角を捌きに来られるほうがイヤだった。
数手進んで△9五桂と▲8七金取りに打ったのに対し、S君の▲8九香受けがどうだったか。いい辛抱にも見えるが、駒損の受けはジリ貧になりかねない。▲8九香では▲9七金とよろけ、次の▲9六歩を見せられていたら、私が悪かった。
私は金桂交換ののち△9七金と香取りに打つ。数手後、▲6四桂と両金取りに打たれたが、この瞬間に△5五角と銀を取ったのが、自慢の一手。
これに▲7二桂成なら、△6七歩成以下先手玉が詰む。S君はやむなく▲5五同歩だが、私は△7七銀と7八飛車取りに打つ。これが△8八銀打以下の詰めろとなっては勝負あった。S君はまたも詰め上がりまで指して投了。前回のわらび教室でもそうだったが、ここまで指す必要はないと思う。棋譜が汚れる。
感想戦に移り、中盤の折衝をだらだらとやっていたのだが、気がつくと背後に大野七段がいて、感想戦に参加してくれた。
こんなことなら気を入れて感想戦をやっとくんだと思ったが、もう遅い。大野-一公戦みたいになり、たちまち私の形勢が悪くなってしまった。
7時すぎになり、いよいよ大野七段と指導対局となる。この終了局面を以下に掲げよう。

私が▲5二の金を4一に入った局面。大野七段は「そうか…」とつぶやき投了したが、それでいいのだろうか?
(つづく)
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LPSA芝浦サロン・中倉宏美女流二段6

2014-04-26 12:46:12 | LPSA芝浦サロン
2011年4月8日(金)のLPSA芝浦サロンは、1部が中倉彰子女流初段、2部が中倉宏美女流二段の担当だった。きょうは宏美女流二段との将棋を振り返ってみる。
この日は昼の仕事で軽トラを運転中、踏切での一時停止不履行で、反則切符を切られた。これについてはいろいろ言いたいこともあるのだが、ここでは割愛する。ただ、ゴールド免許が普通免許になったのはおもしろくなかった。
かようなわけで芝浦サロンに行くのはやめようと思ったのだがそこはそれ、指導女流棋士が宏美女流二段とあれば、拝観に行かないわけにはいかない。
夕方にサロンに入ると、W氏やHon氏の姿があった。いまはすっかり彼らも芝浦にご無沙汰だが、当時はふつうに訪れていた。
それが何故にサロンに行かなくなったか。たとえば彼らは、宏美女流二段との対局時間までの間、手持無沙汰にしていた。
ここでLPSAのスタッフが対局を付けるなどして気を遣っていれば、その後の私たちの行動も違ったものになっていたのではないか。
宏美女流二段との対局に入る。なおこれも「ワイン勝負」の一環で、ここまで私の1勝2敗だった。
将棋は宏美女流二段の三間飛車に、私は▲7七銀から▲7五歩の位取り。宏美女流二段は△9四歩を突いていたが、玉頭の圧力を緩和するため、△9二香と上がった。まあ、ある作戦ではあるが、それでも穴熊にするかという感じである。つまりそれほど、宏美女流二段は穴熊が好きだった。
私は5筋の歩を換えて▲6六角と戻るが、いかにも軽い。玉頭位取りの指し方に反している。いまの私なら▲6六歩~▲6五歩を急ぎ、それから▲6六角と上がるだろう。まったく、これが自分の指し手とは思われなかった。
私は▲7七桂と跳ね、▲9五歩と突っかける。△9四歩を咎めようの指し方だが、性急な気がする。せめて▲6八金上の一手は入れたかった。
私は上手玉を裸にするが、二の矢がない。反対に上手からの反撃が厳しく、△7五銀と味よく出られたところで戦意喪失、ここで投了した。

宏美女流二段は全身黒づくめでセクシーだった。感想戦では私が▲5三歩~▲4二銀の変化を指すと、
「あっ、それはちょっとダメェ」
と宏美女流二段が色っぽく?囁くので、ちょっとムラムラしてしまった。
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