一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

マイナビ女子オープン・予選一斉対局公開抽選会に行く(中編)・室谷由紀女流初段の美しさ

2012-06-30 01:21:13 | 将棋イベント
パーフェクト室谷由紀女流初段は、桜色のブラウスに同色のカーディガンを羽織り、スカートはミニだった。
室谷女流初段が美形といっても、しょせんは女流棋士。本職の女優やモデルには敵わないだろう、とほんの一瞬思ったときもあったが、11か月ぶりに拝見する室谷女流初段は、さらに美しくなっていた。大駒一枚違うというか格が違うというか、ちょっともう、神々しいまでの美しさである。
室谷女流初段、もしこの世に女流棋士という職業がなくっても、芸能界に入って生きていったに違いない。AKB48も当然フリーパス。総選挙では首位争いをしていただろうし、もしグラビアアイドルをやったなら、毎週どこかの雑誌で、巻頭グラビアを飾っていただろう。
その室谷女流初段、私の女流棋士ファンランキングでは2位である。2位!? ダントツの1位じゃないのか!? あっ、1位は中井広恵女流六段か…。そうか…。そうなのか…。
室谷女流初段には、お姉さんとどちらが将棋が強いですか? 対戦成績はどうですか? という質問が飛んだ。
回答は、お互い自分が強いと思っている、だった。将棋のお誘いはお姉さんからメールで来るそうで、同じ屋根の下に住んでいるのに、わざわざ通信機能を使うところが今風だ。室谷女流初段も、毎回戦いに応じると思いきや、「眠たいから」と断ることもあるそうだ。
か、かわいい…。かわいすぎる!! ちょっとこれ、LPSAの女流棋士が束でかかっても、敵わない感じである。
室谷女流初段、もはや女流棋界に敵なし。これからは世界に向けてはばたいていってもらいたい。
続いて貞升南女流1級にバトンタッチ。先日のニコニコ動画、加藤一二三九段の聞き手はどうだったか? という話。
最後は早水千紗女流二段。早水女流二段は玉が薄い将棋が多いが、玉を囲うのがキライですか? という質問が飛んだ。
盛り上がってきたところで、ちょうど時間となった。ステージに最初から最後までいたのは山田久美女流三段だったが、その如才ない司会進行に感心した。
公開抽選会は午後4時半から。レイアウトの変更があるので、私たちは一時抽選会場を離れることになった。
Fuj氏といっしょに1階のマクドナルドへ降りて、コーヒーブレイク。Fuj氏は手製のトーナメント表を作り、シード選手、一般選手、チャレンジマッチ勝ち上がり組などを、一覧表にしてきていた。
Fuj氏の将棋バカぶりには大いに敬意を表するが、彼はちょっと常軌を逸していて、例えばこんな一覧表を、ふつうの将棋ファンは作らない。
そうしてFuj氏は、誰々は今期負ければチャレンジマッチ行きだとか、アマチュアの誰々は期待できるとか、誰々は懸賞金が多くなるだろうとか熱く語るのだが、それが私には少々うっとうしいのだ。
私の場合は、同じ女流棋士の話でもちょっと違って、容姿とか男関係のほうに重きを置いている。だから話が噛みあわないのである。今回だってFuj氏は、目の前でトーナメント表が出来上がっていくさまを見るのが楽しいのだろうが、私の目的はただひとつ、室谷由紀ちゃんか山口恵梨子ちゃんの色紙をゲットすること、これしかないのだ。
時刻は4時18分。色紙ゲットの戦いはすでに始まっている。私は18日生まれなので、「18」をラッキーナンバーにしている。この時間まで待って、私(たち)はマクドナルドを出た。
2階の抽選会場に戻る。整理券はFuj氏が42番、私が43番だった。「43」は、私の学生時代の学生番号の下2ケタが「43」だったので、好きな数字だ。現在中井女流六段が43歳、というのもいい。
とはいえこの時間で43人とは、抽選参加者が少なすぎないか?
きょうは、名人戦最終局の第2日目があてられていた。女流棋士会でも解説会を用意していて、それがあれば、もっと客が来ていただろう。
余談ながら2年前の抽選会はその名人戦があり、勝又清和教授の解説を拝聴した。私の横にはなぜか加賀さやかさんが座り、ドキドキしながら、それでいて妙に落ち着くという、得難い経験をしたものだった。
話を現在に戻して、会場左後方の席には、WパパとKub氏がいた。Wパパの娘さんはこのたびチャレンジマッチを勝ち抜き、めでたく一斉予選参戦を決めた。父としてはいても立ってもいられず、様子を見に来たのだろう。しかし整理券は受け取らなかったそうだ。
ほかにジョナ研メンバーは見当たらず。私たちは彼らの前に座った。
バトルロイヤル風間氏が入室。整理券をもらっている。私は目礼をした。しかしバトル氏、「週刊将棋」に連載を持っているのに、どうして一般客に混じって来るのか分からない。
定刻の4時半になり、本日参加の女流棋士が入場した。左右に分かれて座る。
向かって左、前列の左から、中倉彰子女流初段、島井咲緒里女流二段、中倉宏美女流二段、石橋幸緒女流四段、中井女流六段、千葉涼子女流四段、矢内理絵子女流四段。
後列は左から、渡部愛アマ、中村桃子女流1級、野田澤彩乃女流1級、室谷女流初段、安食総子(ふさこ)女流初段、中村真梨花女流二段。
向かって右、前列の左から甲斐智美女流四段、山田久美女流三段、高群佐知子女流三段、竹部さゆり女流三段、古河彩子女流二段、早水女流二段。
後列は左から、藤田綾女流初段、井道千尋女流初段、北尾まどか女流初段、貞升女流1級、渡辺弥生女流1級。
参加女流棋士は全体の約半分だが、豪華である。向かって左のシマは、LPSAグループの中に女流棋士会が混じっている形だ。室谷女流初段がこの位置からはバッチリ見える。この女流棋士会の7人だけでもLPSAに移籍してくれれば、女流棋界の勢力地図は逆転するのだが、それは天地がひっくり返ってもあり得ない話だ。
郷田真隆棋王、上田初美女王も入場。北島忠雄理事もあとに続いた。
マイナビ女子オープンの責任担当者(女性)が開会の辞を述べた。続いて司会進行のA氏が矢内女流四段にマイクを向ける。
矢内「ついに一斉予選公開抽選会に、参加することになってしまいました…」
観客が苦笑し、いよいよ抽選会の開始である。
ちなみに今年の整理券は、57番まで出た。100番(人)くらいは覚悟していたから、この数字は意外である。私たちの引いたクジで、女流棋士の運命が決まるのだ。いくら平日とはいえ、もう少し人が集まってもよかったのではないか。
今回も4人一組の12ブロックに分けられる。シード選手(前期の本戦出場者から、ベスト4を引いた)12人は、すべて左端に位置する。その相手と、もう片方の組の左側はすべて一般参加選手で、24人。さらに第12ブロックの右側も一般参加選手で、これで計25人となる。
右端には、チャレンジマッチの勝ち上がり組が9人。第6、7ブロックは奨励会員。これで計48人となる。なお奨励会員の色紙はなく、その代わりに上田女王のそれが入っている、とのこと。
さらに植村真理女流三段は今回も色紙を提供せず、その代わりに植村女流三段推奨の棋書と、上田女王の色紙が提供されるとのこと。植村女流三段は、どうしようもない。
まず、矢内女流四段が四角い箱から整理券番号を引く。「57」だった。57番の整理券を持った人が前に出て、「シード」の山から、任意の封筒を1枚取る。係の人が色紙を取り出すと、それは石橋女流四段の揮毫だった。
次は反対側に座っている甲斐女流四段が整理券を引いて…という具合に、儀式が進行する。
私は、室谷女流初段か山口女流初段の色紙を引くイメージを、頭の中にひたすら描いていた。
(7月2日につづく)
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きょう29日は、中井-山口、岩根-室谷戦!!

2012-06-29 00:12:33 | 女流棋士
日付変わってきょう29日は、中井広恵女流六段-山口恵梨子女流初段(女流名人位戦B級リーグ)、岩根忍女流二段-室谷由紀女流初段(女流王将戦)が行われる。「元奨励会の子持ち人妻VS女子大生」という構図だ。
この4人は、「私が勝手に選ぶ女流棋士ファンランキング」の1位、4位、6位、2位である。5位の松尾香織女流初段が休場中だから、きょうはほぼベストメンバーが集まったことになる。
どなたにも勝ってほしいが、やはり私が応援したいのは中井女流六段である。
中井女流六段には、秩父将棋合宿や稚内ツアーで、たいへんお世話になった。一将棋ファンとしては身に余る光栄であるが、中井女流六段が私たち相手に神経を遣いすぎるあまり、本業の成績が振るわなくなっては、こちらも責任を感じてしまう。
幸い、今期の中井女流六段の公式戦成績は、7勝1敗である。本局、相手が山口女流初段というのがちょっとアレだが、きょうも中井女流六段らしい将棋を指してください。もちろん、山口女流初段も応援しています。
続けて、岩根女流二段-室谷女流初段も注目の一戦だ。女流王将戦はテレビ棋戦なので、室谷女流初段がビジュアルをアピールするには絶好の機会である。どちらも力一杯戦ってください。
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マイナビ女子オープン・予選一斉対局公開抽選会に行く(前編)・竹橋に行く

2012-06-28 00:14:54 | 将棋イベント
きのう27日(水)は、東京都千代田区・パレスサイドビルで行われた、「第6期マイナビ女子オープン・予選一斉対局公開抽選会」に行った。
…と書くと簡単だが、そこに至るまではさまざまな葛藤があった。
その前に、この公開抽選会が始まったのは3年前の第3期から。第1回は千駄ヶ谷の将棋会館内で行われた。このときは先着順だった。当時私は植山悦行七段、W氏と会館近くで昼食を摂り、余裕で抽選会場に入った。
ところがこれがギリギリで、私のもらった整理番号は48番、つまり最後だったと記憶する。私の後ろには、10人ほどあぶれた人がいた。
抽選会が始まり、整理番号をもらった客がその順番に、クジにあたる色紙を引いた。そしてそれを揮毫していた女流棋士が、そのままトーナメントの枠に入った。現在は先着順ではないが、その抽選方法は現在まで変わっていない。
私はといえば、残った1枚を引き、野田澤彩乃女流1級の色紙をいただいた。
翌第4期は土曜日の開催だったこともあり、抽選参加者は140人前後。色紙ゲットの確率は3分の1にまで小さくなった。
このとき私は終盤で抽選に当たり、中倉彰子女流初段、中村桃子女流1級、室谷由紀女流3級(当時)の中から色紙を引くという幸運に恵まれた。
私は中村女流1級の色紙を引き、当時はこれが当たりと満足していたのだが、中村女流1級が翌年結婚、室谷女流3級が歴代女流棋士最高の人気棋士になってみると、この色紙は「次善手」だったと言わざるを得ない。
その後、「私が勝手に選ぶ女流棋士ファンランキング」で、室谷女流初段が上位に定着したのは、このブログの読者ならご存知であろう。
その翌年の第5期、つまり昨年は、抽選日がゴールデンウィーク中ならび「将棋ペンクラブ大賞第一次選考会」と重なり、私は選考会の出席を優先した。これは当然の選択だったので、悔いはない。
ところがその後、私のブログ内容が女流棋士の品位を貶める、との抗議が某所から届き、私はこの会社と縁を切った。
しかし今回の抽選会では、女流棋士会から室谷女流初段が出席するという。
関東の将棋ファンが、室谷女流初段に会う機会は限られている。しかし先月末、室谷女流初段が登板した「女流棋士スーパーサロン」は予約が取れず、今月10日(日)に行われた駒桜イベントは、私が「中井広恵と行く稚内ツアー」に同行したため、これも不参加にせざるを得なかった。
しかし困った。男がいったん決めたことだから、意地でも竹橋には行きたくないが、「ナマ室谷」も堪能したいところである。
27日、午後からも仕事を始めた私だったが、どうにも手につかない。抽選会は4時半からだが、女流棋士会「駒桜」も、LPSA「Minerva」も、1時から同所でイベントを行っている。こちらも一見の価値ありだ。
もう我慢できない。私は意地とプライドを捨てて、パレスサイドビルに向かったのだった。
東京メトロ東西線・竹橋駅で下車して、パレスサイドビルの9階に昇る。
しかしそれらのイベントは、どこもやっていない。
私はスマホで確認すると、それは2階だった。大慌てで2階に降り、抽選会場に入ったのは2時55分だった。
ドアを開けた左には、渡部愛アマがいた。LPSAでは「ツアー女子プロ」の肩書だが、この場ではアマチュアの括りである。
向かって左側がLPSAの持ち場らしい。辺りを見渡すと、石橋幸緒女流四段、藤森奈津子女流四段、中井広恵女流六段、中倉彰子女流初段、中倉宏美女流二段、島井咲緒里女流二段がいた。
皆さんに会うのは久しぶりだ。中井女流六段、愛ちゃん以外は、昨年の夏~秋以来だ。
彰子女流初段、島井ちゃんらは特に、「あらあ…」という感じで、にっこりと会釈してくれた。もっともこれは、営業スマイルである。
ジョナ研メンバーでは、Fuj氏が島井ちゃんに指導対局を受けていた。将棋バカのFuj氏、当然の出席であった。
「Minerva」では、ここで次期の更新をすると、本イベントでの指導対局が一局無料となる。私のそれは8月までだから、絶好の更新の機会だが、会費の5,000円も安くはない。さらに書けば、最近私はLPSAから縁遠くなっていて、Minervaに入っているメリットもないのだ。
更新を迷っていると、藤森女流四段が、「詰将棋トライアル」に誘ってくれた。問題は1手詰から7手詰まで10題。「▲△」の符号は付けなくてよい、駒の略字可、「まで○手詰」は省略可、のルールだ。
島井ちゃんが振り向いて、改めて私に会釈する。かわいい…!! 島井スマイルは、結婚してからさらに磨きがかかったようである。最近芝浦サロンにご無沙汰しているが、「チョコレート勝負」の続きを指しに行かなければならないと思う。
さて、詰将棋スタート!!
「略字」はしなかったが、その他はルールに則って全問を解いた。タイム3分23秒! しかし愛ちゃんが3分15秒だから優勝はならず。次点は中井女流六段で3分33秒だったから私が2位だが、答え合わせで符号の書き間違いが発覚し、減点となった。仮に10秒加算のペナルティなら中井女流六段と仲良く同タイムだが、まあ、これは遊びである。順位に関係なく、石橋女流四段から記念品をいただいた。
彰子女流初段が私を見て、ニッコリ笑う。ブラウンのポーチを手にしている。先日発売された「将棋ショコラ」で、指導対局の盤と駒にも、それが使われていた。彰子先生…!! と、ふらふらと買いそうになるが、すんでのところで思い留まる。彰子女流初段は人妻である。ここで散財しても、私にメリットはない。
隣の宏美女流二段は指導対局に専念している。いま宏美女流二段は私のブログを読んでいないが、もし読んでいるとすると、先日の「相横歩取り」のエントリは、宏美女流二段にとって不愉快なものだったに違いない。
しかし当事者の反応を気にして書いていたら、ブログに何も書けない。
3時3分を過ぎた。前方のステージには、矢内理絵子女流四段、千葉涼子女流四段、山田久美女流三段が登壇していた。「女流棋士への質問コーナー」が始まったらしい。
最前列に座ったTさんが、地方から東京へ出てくるときの交通費はどうなのか、聞く。
Tさん来てたのか、とうれしくなり、私は客席に座った。LPSA女流棋士の視線が冷たい気がするが、気にしない。
さらに対局中の食事や、NHK杯将棋トーナメントのウラ話、女流棋戦の記録係は誰が務めるか、そして加藤一二三伝説と、話題は多岐にわたった。お3人は、NHK杯の司会経験者である。よく弁も立ち、質問コーナーというより、トークショーの趣だった。
ここからは、手すきの女流棋士がリレーで呼ばれる。前に立った女流棋士に、観客が質問をする。
藤田綾女流初段には、先日のNHK杯での、佐藤紳哉六段のアタマについて。
高群佐知子女流三段には、結婚しても名字を変えなかった理由。
中村真梨花女流二段には、どうやってそこまで痩せたのか。
お3人は、真摯でありながら、面白おかしく答えてくれた。まったく女流棋士会は、人材が豊富だ。
そして3時33分、ついに室谷女流初段が呼ばれた。
考えてみたら、私はこの場に入ってから、室谷女流初段はもちろん、「駒桜」ブースを、一度も目にしていなかった。
室谷女流初段は、どんないでたちなのだろう。私は平静を装って、彼女の登場を待った。
(30日につづく)
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中井広恵と行く稚内ツアー(最終手)・皆さまに感謝

2012-06-27 00:38:56 | 将棋イベント
そこへ観光バスが来て、たくさんの観光客が降りてきた。私たちの記念撮影がもう少し遅かったら、とても撮影などできなかった。あぶないところだった。
吉田弘作詞、船村徹作曲の「宗谷岬」が流れる中、私たちは再びクルマに乗り、岬の手前にある丘に登って、宗谷岬平和公園に向かう。
鶴を模したような、巨大な塔がある。「祈りの塔」だ。1983年9月の大韓航空機撃墜事件は、稚内に近いサハリン沖で起きた。これはその2年後に、恒久平和の願いをこめて建てられたものである。
牧場に牛が放たれている。宗谷黒牛だ。沖縄県の八重山諸島にある、黒島の風景を思わせる。しかし宗谷岬と黒島では北と南、数千キロも離れている。
某ゲストハウス内にある軽食喫茶に入る。「いももち」が売られていて、中井広恵女流六段がいくつか買う。さらにみなはソフトクリーム(250円)を買った。
「おいしい!」
一口なめて、中井女流六段が満面の笑みで言う。それを見たら、私も食べたくなった。私も買う。
一口頬張ると、ミルクキャラメルのような濃厚な味で、美味かった。今年の2月、小樽の北一硝子で食べたソフトクリームの味と同じだった。
いももちは、中井女流六段がみなにごちそうしてくれた。揚げられたジャガイモがもちもちしていて、美味い。中井女流六段も、よく作るという。
しかし中井女流六段が最近手料理を作ったという話は聞かないから、数年前のことだろう。
公園内にあるラーメン屋「間宮堂」に入る。これが北海道最後の食事だ。総勢15名なので、別れて座る。私たち男性5名はカウンターに座り、そろって塩ラーメン(700円)を頼んだ。しかし私たちは、将棋以外はどうしてテキトーなんだろう。
ちなみに中井女流六段は、遠く離れたテーブルに座った。
こうした観光地での食事処は期待外れが多いが、ここ間宮堂のラーメンは美味かった。地元の利を活かし、ホタテや利尻昆布、豊富なダシが入っているのだろう。
店を出る。ここで中井女流六段のご両親とはお別れ。ご両親はこのままクルマで、室蘭の住まいまで帰るのだ。そしてこのクルマには、Fuj氏も同乗する。Fuj氏は新千歳空港から帰京するため、ご両親が空港まで乗せていってくれるのだ。しかしこの3人だと、クルマの中でどういう会話になるのだろう。
それはとにかく、お父さんはいつもニコニコ、お母さんは江戸ッ子ならぬ蝦夷ッ子のごとく、チャキチャキしていて、とても気風がよかった。またご両親にお会いできればうれしいと思う。
クルマは国道238号を颯爽と走り去っていった。
やや時間差があって、私たちも2台に分かれてクルマに乗る。私はもちろん、中井女流六段の横だ。このまま稚内空港に直行すると、やや時間が余るので、中井女流六段は手ごろな観光地に向かう。
しかし見つけられず、結局私たちは、稚内空港に向かった。
空港には12時50分に着いた。東京行きは14時35分だから、まだ時間がある。
中井女流六段と大矢順正氏は所定の場所へクルマを返しに行く。私たちは一足早くチェックインを済ませた。
そのままANAショップで土産物を買う。しかしそれが済んでも、まだ時間が残っている。
His氏、Hon氏は、4階の送迎デッキに向かう。私も後を追うと、ふたりは将棋を指していた。このふたりは本当に将棋が好きだ。
しばしそれを眺めていたが、中井女流六段と大野八一雄七段が迎えに?来てくれ、私たちはそのまま、搭乗待合室に行った。
そこでもHis氏とHon氏は将棋。もう、どうしようもない。このふたりは、ホテル内はもちろん、フェリー、ホテルのロビー、そして空港、いつでもどこでも将棋を指していた。ふたりの仲は、いっそう親密になったことだろう。
私は手許の「PARCOポスター」が気になってしょうがない。「勝訴!」と言って、それをバッ!!と拡げる。どっかから到着した乗客が、こちらを見た。
「ちょっともう…イヤ」
と顔を伏せる中井女流六段。大野七段はおもしろがって、このポスターを再び写真に収めた。
Kun氏が、将棋指しませんか、と言う。私たちジョナ研仲間では、Kun氏は「正常な将棋バカ」という位置づけだったが、最近ではそれも覆されつつある。空港で将棋を所望するなんぞは、「怪しい将棋バカ」の典型である。
と言う私も、「やりましょうか」と嬉々として応じている。もうどうしようもない。
その一局が終わると、搭乗の時間になった。ついに稚内ともお別れである。
飛行機は行きと同じ、B767-300だった。私とHis氏、Kub氏は3人一組なので、またも並びの席。今度は私の席のヘッドホンも、正常に機能していた。
定刻に離陸。しばらく経って左を見ると、His氏は深い眠りについていた。鉄人Hisも、やはり人間だったようだ。
私も心身ともに疲れているが、頭は妙に冴えて、眠れない。前方に座っていた中井女流六段や植山悦行七段が、トイレを借りに、こちら側へ来た。羽田空港に着いたら、皆さんと一杯飲むことになるのだろうか。
B767-300は安定飛行している。ああそういえば、今回は稚内駅に行けなかった。先月、本土最南端の終着駅・枕崎駅を訪れていただけに、今月は日本最北端の駅にお邪魔したかったのだが…。しかし宗谷岬で、中井女流六段とツーショット写真を撮れたのだから佳しとしよう。
飛行機は着陸態勢に入った。オーディオの5チャンネルでは、AKB48の新曲「真夏のSounds good!」が流れてきた。
ゆっくり目を閉じると、この4日間のさまざまな出来事が改めて思い出された。

中井女流六段運転のクルマで、旅行貯金。
ノシャップ寒流水族館での、中井女流六段とのデート。
美味かったどら焼きソフト。
ホテル奥田屋の豪華な食事。
部屋で見た中井女流六段の、ピンク一色の艶姿。
久しぶりに飲んだカツゲン。
レブンアツモリソウの可憐さ。
フェリーのデッキで将棋。
宗谷バスのバスガイド・七戸詩穂さん。
スナックでの将棋三昧。
鮮魚スーパーの驚くべき安さ。
カフェテラスでの将棋。
稚内支部の方々の大歓迎。
中井女流六段のPARCOポスター。
対抗戦の残念な負け。
ウニ、カニ、ホタテ。食べ切れないほどの海鮮。
持てる力をすべて出した、ペア将棋決勝戦。
His氏、Fuj氏との、真夜中の将棋。
宗谷岬の感動と、中井女流六段とのツーショット。
宗谷岬平和公園で食べた塩ラーメン。

みんな、みんな、楽しかった。それもこれも、稚内支部の皆さんの手厚いもてなしがあったからこそだ。そして中井女流六段。中井女流六段の献身も、強く心に残った。
一将棋ファンにこんなにしてもらって、何て自分は幸せなんだろうと思う。自分の半生を省みるとき、この4日間は、間違いなく記憶に残るだろう。稚内支部の皆さん、本当にありがとうございました。いつか必ず、また会いましょう。
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渡部愛先生、19歳のお誕生日、おめでとうございます!!

2012-06-26 00:06:45 | 女流棋士
きょう6月26日は、LPSA所属・渡部愛先生の19歳のお誕生日。おめでとうございます!!
今年3月に高校を卒業した愛先生ですが、制服を脱いでも、その魅力はいままでと変わりません。19歳はまだまだこれから。人生の真っ白なキャンバスに、素晴らしい絵を描いてください。心から、応援しています。
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