一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

「将棋倶楽部24」リレー将棋大会・対局者募集

2012-05-31 17:52:44 | 将棋雑記
棋友のR氏、Kaz氏、Fuj氏が、「将棋倶楽部24」のリレー将棋対局者を募集しています。
これは4人一組での参戦で、現在この3人の対局者が決まっています。
参戦の際にはいくつか条件があるので、興味のある方は、R氏とKaz氏のブログ(RAYの駒落ちdeGO俊の将棋ブログ)をご確認の上、どちらかにお問い合わせください。
なおこのリレー対局に、私は参戦しません。皆さまのご健闘(検討)をお祈りいたします。
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第4回 中井広恵の将棋合宿(第6手)・浴衣の幻

2012-05-31 00:10:23 | 将棋イベント
とてもいい気分になって、私たちはまたペア戦を始める。私とFuj氏がペアになって、大野八一雄七段に飛車落ちで挑む。Kun・Kazペアは中井広恵・植山悦行ペアに角落ちで挑んだ。
しかし私たちは大野七段に惨敗。大野七段が強いのはもちろんだが、私自身がペア将棋は得意でない。
それをR氏が察知してか、私・FujペアにR氏が戦いを挑んでくる。こちらは持ち時間5分切れ負けの平手戦である。
将棋は後手R氏の中座飛車。私が▲9六角、Fuj氏が▲8六歩と、お互い「なるほどー」という手を指して、有利に戦いを進めていった。最後はR玉を華麗に仕留めて制勝。ふたりのペアにしては珍しい快勝だった。
まだ4時半だが、温泉に入ることにする。平日の昼間に入る温泉は最高だが、土曜日もそれに準ずる。
脱衣所に入ると、W氏が髪を乾かしていた。私は嘆く。
「オレ、こんなに髪の毛が薄いとは思わなかったよ」
「いまごろ気づいたのかよ」
グッ…。知らぬは当人ばかりなり、だったのか。

温泉から上がり、そのまま将棋に戻ってもよかったのだが、私はきのうの、お茶専門店に向かった。
店に入って一声掛けると、主人が出てきた。
家庭用のお茶を、と所望すると、100g1,155円のお茶を勧めてくれた。店頭に「本日特売日」の張り紙がきょうもしてある。つまり「毎日が特売日」ということだ。そしてそのお茶も、100g945円に書き換えられていた。
ところがそのお茶を店主は「5,000円」と言う。はああああ?? 500gが一包みになっていて、945円は100gあたりの値段ということらしかった。
ああー、そうなんだ。それなら申し訳ないが、たかがお茶に5,000円も使えない。
私が渋ると店主は、250gに分けますから、と食い下がる。
そうじゃないのだ。100g945円なら、500gで4,725円だろう。それを5,000円と言い切ったのが解せないのだ。私は値段を正確に提示しない店は信用しない。この店はご縁がなかったということだ。
宿に戻って浴衣に着替え、大広間に入る。女流王座戦、カロリーナさんは決勝で千葉涼子女流四段に敗れ、二次予選進出はならなかった。しかし今後が楽しみな逸材である。
そろそろ夕食の時間である。私は前日と違う席に着く。斜め向かいには中井女流六段が座った。と、誰かが、ビールを飲むテーブルとそうじゃないテーブルに…と言う。チッ、また事業仕分けか。いまさら席替えをする必要があるのか?
だが同じことを考えた人もいるようで、「このままでいいじゃん」との声も飛ぶ。それでそのままの席で、2日目の夕食となった。豚肉のみそ漬の焼肉が美味かった。
この席で、中井女流六段と東京の石橋幸緒女流四段が電話で語り合った。エエーッ!? と中井女流六段が絶叫する。
聞くと、一次予選は滞りなく終わり、LPSAの二次予選進出者は石橋女流四段、中倉宏美女流二段、島井咲緒里女流二段の3名に決まったという。LPSAは一次予選に9名参戦だから、3名通過はまずます。ところがその組み合わせで、石橋女流四段対宏美女流二段に決まったという。同士討ちではないか。これが中井女流六段の絶叫の理由だった。
中井女流六段は藤田綾女流初段と。藤田女流初段は渡部愛アマ(ツアー女子プロ)に勝っての進出なので、もし愛ちゃんが勝っていれば、これもLPSA同士の対戦になるところだった。
石橋-宏美戦でLPSA女流棋士がひとり消えるのは残念だが、考えようによっては、どちらかが必ず決勝トーナメントに進出できるのだ。いずれにしても宏美女流二段は、次局が正念場である。
さ、腹がくちたら将棋の再開である。
午後7時40分、Is氏とリーグ戦。横ではFuj氏が中井女流六段に指導を受けていた。後手Is氏のゴキゲン中飛車から強攻され、早くも敗勢となった。
▲5八金・6八金、△5二飛・5六歩の局面で、Is氏は△5七銀の打ち込み。私は▲7五角と打って耐える。これがギリギリの受けだったようで、「△5七銀では△4四銀と一手溜めるべきだった」とIs氏の感想があった。
うしろでガヤガヤ声がする。振り向くと、植山七段やW氏らが、マージャン卓を抱えて入ってきた。途端に中井女流六段の目がキラリと光る。中井女流六段は植山七段のマージャンを快く思っていないはずだが、植山七段、ずいぶんな勝負手を放ったものだ。
Is戦、私は何とか盛り返したが、そこで▲4六銀と据えたのが緩手。5七の地点に利かしたものだが、ここは▲4六金と打ち、▲5六金と敵歩を払う手を見るべきだった。
これで再び私が苦しくなったが、最後はIs氏が早投げしてくれ、私が辛勝した。
指導対局は順調に進行しているが、実力者Kun氏、Kaz氏も加わっても、R氏のほかにはまだ勝利者がいない。
ところで隣の大広間には、民間企業の囲碁部が入っている。きのうはコンパニオンが入っていたが、きょうの囲碁部は静かに打っているようだ。
8時40分。私はまたも中井女流六段に指導いただく。もちろん中井女流六段が手空きだったからだが、これで5局目である。ホント、申し訳ない。
持ち時間はお互い35分だったと思う。私の三間飛車に、中井女流六段は一目散穴熊。私は▲4六銀型に構える。今回はじっくり考えて、自分の将棋を指すことを心掛けた。
しかし▲4五銀は感触が悪かった。中井女流六段は銀を換えてから△8六歩。これを▲同角と取ったのがどうだったか。本譜は△6七銀の飛車取りが厳しく、ここでハッキリ形勢に差がついた。
数手後△1七銀▲同香△同角成。やむない▲同玉に△3八金が、私の銀を取りながら▲2九飛と▲3七銀の両取り。ほかに△2五桂や△1五歩もあり、支えきれない。いまはこれまでと投了した。
感想戦では、やはり▲4五銀が疑問とされた。それと高美濃囲いで桂を跳ねたときは、▲2六歩を突くようにと教えられた。
と、中井女流六段が立ち上がり、
「大沢さんのために、浴衣を着てこようかしら」
と言った。
「ホントに!? よっしゃああ!!」
私は拳を挙げて快哉を叫んだ。
時刻は9時40分。His氏とFuj氏はペアとなって大野七段に挑戦している。今回はペア将棋が大流行りだ。私はKun氏とリーグ戦。Kun氏の後手四間飛車。石田流党のKun氏が四間に振るとは珍しい。玉側の端歩も受けないので突き越したら、穴熊にされた。ここまでがKun氏の作戦だったか。
と、中井女流六段が湯から上がってきた。先ほどの言葉どおり、目にもまばゆい浴衣姿であった。
(6月2日につづく)
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第4回 中井広恵の将棋合宿(第5手)・カロリーナさんの熱局

2012-05-30 00:31:31 | 将棋イベント
西武秩父駅前の食事処で美味しい昼食を摂り、午後1時40分、「越後屋」に戻る。表はきょうも快晴だが、私たちにはまったく関係ない。ここから将棋マラソンの再開である。…あれっ?
「な、中井先生、髪切りました?」
「いまごろ気づいたの?」
ああ、そうか…。中井女流六段が活動的に見えたのは、髪をバッサリ切っていたからなのだ。
「オレなんか(きのう会ったときに)すぐ気づいたよ」
とW氏。
以前も書いたが、どうも私は女性の髪型に鈍感でいけない。数センチ切っただけではまるで分からず、島井咲緒里女流二段のようにバッサリとショートカットにして、初めて気づく有様である。これだから女性に縁がないのだろう。
対局の前に、女流王座戦一次予選が気になる。午後1時からは、高群佐知子女流三段と、カロリーナ・ステチャンスカ(ポーランド)戦が行われている。幸い対局中継もあるので、その将棋を大盤に並べる。
戦形はカロリーナさんの石田流三間飛車。序盤はソツなく指し、8筋からの飛車先突破を見せて、カロリーナさんが有利に見える。これはひょっとしたらひょっとするのではないか。
現在の局面に追いつき進行が滞ったので、私たちは対局に戻る。Kun氏、Kaz氏は諸先生方と指導対局。私はFuj氏とリーグ戦である。私の石田流三間飛車に、Fuj氏は角を換えて持久戦に進路を取る。
私は7九の銀を5八まで持っていったが、これがどのくらい有効だったか。さらに私は▲6八金と寄ったが、これが疑問。すかさず△8八角と打たれて不利になった。
この辺りFuj氏は、私が投了するのではないかと期待?していたらしい。バカヤロ。いくら諦めのいい私でも、さすがにここでは投了しない。ちなみにFuj氏は諦めが悪く、勝ち目のない局面でもなかなか投了しない。今回の合宿でも大野八一雄七段との指導対局がそうで、やはり延々と指していた。いま、勝ち目のない将棋を無意味に粘ることを私たちは、「Fuj(名字)」と呼んでいる。
将棋に戻る。Fuj氏に玉頭を手厚くされたら手も足も出なかったが、Fuj氏は△5五歩。私は▲5九飛と寄って、局面がほぐれてきた。
それでもFuj氏の優勢だったが、徐々に差が詰まり、最後は私の逆転勝ち。1日に5時間将棋の勉強をしているFuj氏、勉強時間ゼロの私に負けたことはショックだったろう。
高群-カロリーナ戦に戻る。カロリーナさんの▲8四歩~▲8三歩成を先受けして、高群女流三段△7二金から△8三金!! 「受けの高群」らしい力強い手だが、これで後手がいいとは思えない。
しかしカロリーナさんの攻め急ぎがあったか、局面は紛糾、むずかしい戦いになった。こちらは中井女流六段、植山悦行七段、大野七段のリアルタイム解説つき。あらゆる変化が並べられる。
107手目▲3五銀捨てに△4五玉と桂を外したのが失着。△3五同玉なら後手が残していた。しかし1分の秒読みではやむを得ない。
カロリーナさん、▲1八玉と歩を取って詰めろを外す。冷静だ。次に▲3二竜△同銀▲4六金があるから高群女流三段は△3五玉だが、カロリーナさんは▲7八角の詰めろ飛車取り! これにてカロリーナさん勝ち、と植山七段のご宣託があり、植山七段は対局に戻った。
残った中井女流六段と大野七段、私たちは、なおも進行を見守る。しかしここからが本当の見所だった。
数手後▲8九角が実現したが、高群女流三段は△5六桂と粘る。これですぐに寄りがないのは驚いた。繰り返すが、さすがに「受けの高群」である。
ここから両者ほぼ最善手が続く。と思われるのは、中井女流六段の検討どおりに局面が進行したからだ。
ちょっと、この将棋があまりにも面白すぎて、リーグ戦を指すどころではない。「急造控室」ではカロリーナさんが寄せきるか否かで、熱気を帯びていた。
高群女流三段、△3九銀の詰めろ! ここで受けに回ってはカロリーナさん、勝てない。
どうするのかと見ていると、▲6一銀の捨て駒が飛び出した。これは「控室」でも出なかった手だ。以下▲7一竜までカロリーナさんの勝ち!
これは大変なことになった。外国籍女性が公式戦で、ついに女流棋士に勝ったのだ。カロリーナさん、終始落ち着いた指し回しで、実に堂々とした戦いぶりだった。今期のベストバウトだったと思う。
植山七段が検討を打ち切ってから、30分以上も時が経っていた。惜しむらくは、この将棋が公開対局でなかったこと。生で見られたら、どんなにエキサイトしたことか。これは女流王座戦も来期は、一次予選の公開対局を考えるべきだろう。
(つづく)
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きょう29日は、山口恵梨子女流初段×室谷由紀女流初段戦!!

2012-05-29 00:04:32 | 女流棋士
日付変わってきょう29日は、女流名人位戦B級リーグ・山口恵梨子女流初段と室谷由紀女流初段の一局が行われる。両者は東西を代表する美人女子大生棋士で、「私が勝手に選ぶ女流棋士ファンランキング」の2位と4位にランクしている。
山口女流初段は前期、室谷女流初段とともにB級リーグ入りしたが、惜しくも陥落。しかしすぐに復帰したのは立派だった。
ふたりはここまで0勝2敗。リーグを残留するためには、絶対に負けられないところだ。
しかし本局もB級リーグなので、ビジュアル的にも絶好の本局に、観戦記者はつかない。いつも思うのだが、もったいないことだと思う。オレに観戦記を書かせろッ!!
きょうは一日、東京・将棋会館に気を送る。どちらも力一杯戦ってもらいたい。
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第4回 中井広恵の将棋合宿(第4手)・待ち受け画面の衣替え

2012-05-28 00:05:51 | 将棋イベント
「いま詰んでたよね」
後ろで観戦していたIs氏に言われ、私は振りむいた。「▲8五竜と引いて…」
「あっ!!」
▲2四金△3五玉に、▲2五金が文字通りの敗着。ここで▲8五竜と引けば上手の合い駒が悪く、上手玉が詰んでいた。一例を挙げれば、△7五桂▲同竜△同歩▲2五金△3六玉▲4八桂まで。竜は横に使うことばかり考えていて、縦に使うことが視野に入っていなかった。
「私も読んでいるうちに気づきました」
と中井広恵女流六段。
まさかこの将棋に勝ちがあったとは…。将棋は最後の最後まで諦めてはいけない、と教えられた。
中井女流六段、内容は完璧だっただけに「5分切れ負け」は上手に負担なし、の主張は変わらなかった。やはり下手の考慮中に、上手が考えられるのが大きいらしい。しかし私は、下手が上手のペースに惑わされなければ、下手が有利に指せると思う。
隣りの某企業は宴会も終わり、部屋に戻ったようである。まあ、ふつうはそうであろう。深夜まで将棋を指している私たちがバカなのだ。
19日午前1時すぎ、植山悦行七段が就寝。その30分後、中井女流六段も席を立った。ついに就寝である。
「反省してほしい!」
浴衣を着なかった中井女流六段の背中に、私は切実に投げかける。明日の夜、私の願いは届くのだろうか。
私たちはまだ将棋を続ける。Hon氏とFuj氏はリーグ戦の真っ最中。お互い穴熊に囲っており、いつ終わりが来るのか想像もつかない。
私はR氏と練習将棋。私は再び5分切れ負けである。将棋は相横歩取りに進む。定跡どおり指したつもりが、いつの間にか私が悪くなっている。よくよく考えたら、△2八歩▲同銀の交換を入れず指し手を進めていたのだ。
Hon-Fuj戦は、これだとお互い時間を使い切っちゃうから、切れ負けはなしにしましょう、とか言っている。それをやったら切れ負けの意味がないと思うのだが、ふたりは意に介さない。
私とR氏との対局は、私の逆転勝ちになった。R氏、やや焦ったか。
Hon氏とFuj氏の将棋が終わり、Hon氏も床に就いた。Is氏も部屋に戻っている。これで残りは6人になった。と、W氏が「(大野先生、)じゃあ将棋を教えてください」と、大野八一雄七段の前に座った。W氏、冗談ではなく、本当に将棋が好きなんじゃないか? まさかまさかの、将棋バカなんじゃないか??
His氏に請われて、私はまだ将棋を指す。しかし35分切れ負けのリーグ戦は指せないので、10分切れ負けの練習将棋にした。
将棋はHis氏のゴキゲン中飛車。序盤で作戦負けになったが中盤で盛り返し、こちらの模様がよくなった。しかしそこからHis氏の指し回しが巧みで、私が負けた。
横を見ると、W氏の対局相手がR氏に変わっており、局後の感想戦もそこそこに、ゴキゲン中飛車の研究に入っていた。もちろん大野七段の講義つきである。W氏、こんなに将棋が好きだったとは…。
とはいえこの研究が面白く、つい私も聞き入ってしまう。時計を見ると、3時半である。こんなことをやっていたら、マジで夜が明けてしまう。私がギブアップ宣言して、合宿1日目はここでお開きとなった。

2日目は朝8時から朝食。私は旅先において、朝食がなくても厭わないが、あればあったでしっかり摂る。バランスの取れた食事が美味かった。
一服したあと、9時10分からHis氏とリーグ戦。His氏の▲7六歩に私は△8四歩。△3四歩だと角を換わって筋違い角に来られるから、それを避けた。
His氏の三間飛車に私は玉頭位取りに出るが、▲2七銀から▲3八飛~▲3五歩の逆襲が好着想だった。△3五の位を奪還され、3四の地点にカナケを打ちこまれて後手敗勢。とくに反撃のスジもなく、私の完敗となった。
10時からはペア(リレー)将棋の趣向となる。中井女流女流六段・植山七段(飛車落ち)-W・Hon、大野七段・R・一公-His・Is・Fujの2局である。
こちらの将棋はHis組の三間飛車。大野七段が早々と▲4六歩と突いたので、それを継承して▲4五歩と突いたが、桂が参加していない攻めではいかにも軽かった。
大野七段は、作戦の骨子となる▲4六歩を先に突けば、あとで私たちが▲5六歩~▲3六歩~▲3七桂と進めてくれるものと思っていたらしい。お互いのことを考えるがゆえに、指し手がチグハグになる。ここがリレー将棋の奥深いところである。
結果は大野チームの勝ち。序盤の作戦で少し乱れたが、あとは指し手も一貫しており、まるでひとりで指しているかのようだった。
ところできょうは女流王座戦一次予選の対局日。何局か中継が用意され、そのうちの一局は午前10時からの長谷川優貴女流二段-中倉彰子女流初段戦である。長谷川女流二段の圧勝になると思うが、将棋は何が起こるか分からない。
私たちはスマホで中継を見る。後手・長谷川女流二段のゴキゲン中飛車に、彰子女流初段の作戦は居飛車穴熊。しかし飛車のコビンを開けた▲3六歩が不用意で、△5五角と飛びだされては、一遍に彰子女流初段の模様が悪くなった。どうも男性プロ的には、ここで「終わった」らしい。
▲5七角▲5九飛、△5六金・持駒歩2の局面で、△5八歩▲同飛△4七金▲5九飛△5八歩が決め手。こんな教科書どおりの攻めが炸裂しては、彰子女流初段、もういけない。長谷川女流二段の完勝となった。
さて、きょうは昼からKun、Kazの両氏が合流する。私たちはクルマに乗って、彼らを西武秩父駅に迎えに行った。駅に着くと、すでにふたりは到着していた。
きのうから参加の生徒7人は、三度のメシより将棋が好きという変わり種だが、Kun氏とKaz氏はそれ以上だ。聞くと特急電車の中で、「レッドアロー杯」を戦っていたという。いくら私だって、電車に乗れば車窓を楽しむ。何が楽しくて、あの狭いシートで将棋を指さねばならんのだ。彼らが加わって将棋色が薄くなるどころか、さらに濃くなった。
西武秩父の駅前は、「仲見世通り」と称して、ミニ商店街になっていた。小鹿野は「わらじかつ丼」が有名らしいので、それを食べさせる店に入った。
といっても私が頼んだのは天ぷらうどん。ちょっとお腹がもたれて、かつ丼はキツかったから。
私のナナメ向かいには中井女流六段が座った。きょうはサッパリ系のいでたちで、テレビ局に勤めるやり手のプロデューサー、という感じだ。
「中井先生、私のスマホの待ち受け画面、そろそろ新しいのにしたいんですけど…」
言うまでもないが、私のそれは、中井女流六段である。昨年12月、大野七段の「竜王戦昇級記念・焼肉大パーティー」のときに撮らせていただいたものだ。今回はその第二弾というわけである。
私がスマホを構えると、中井女流六段が素晴らしい笑顔を見せてくれた。
何枚か撮ったあと、中井女流六段に待ち受け画面の切り替え作業をやってもらう。被写体にここまでやらせてしまうのが私流である。
作業終了。あらためてスマホの画面を見ると、中井女流六段が穏やかに微笑んでいた。
(30日につづく)
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